スキージャンプFISワールドカップ2025/26混合団体第1戦リレハンメル

五輪シーズンのワールドカップが開幕 日本がWC混合団体で12シーズンぶりの勝利

1st World Cup Competition
  • 2025年11月21日(金)
  • リレハンメル(NOR)
  • Large Hill Mixed Team
  • HS140/K123

Official Results

1 日本 1034.0pt
丸山希、二階堂蓮、伊藤有希、小林陵侑
2 スロベニア 1025.1pt
N.プレヴツ、T.ザイツ、N.ボダン、D.プレヴツ
3 オーストリア 1023.9pt
J.ミュールバッハー、S.クラフト、L.エダー、J.ヘール

リザルト


オリンピックシーズンのワールドカップ(WC)が開幕した。
3月28日までに、女子は混合団体2戦を含む全35試合、男子は混合団体2戦、スーパーチーム2戦、4人制団体1戦を含む全35試合が開催される。

開幕ゲームとなった混合団体で日本は見事に勝利。
4週間前のグランプリ(GP)最終戦クリンゲンタールの同種目で優勝したばかりだが、夏と冬で2連勝を飾った形になる。

混合団体 日本の全成績

2012.08.14 GP クーシュベル 優勝 伊藤、高梨、葛西、渡瀬
2012.08.18 GP ヒンターツァルテン 2位 高梨、岩渕、清水、渡瀬
2012.11.23 WC リレハンメル 2位 伊藤、渡瀬、高梨、竹内
2013.02.24 WSC バルディフィエンメ 優勝 伊藤、伊東、高梨、竹内
2013.07.27 GP ヒンターツァルテン 優勝 伊藤、葛西、高梨、渡瀬
2013.08.14 GP クーシュベル 2位 伊藤、渡瀬、高梨、竹内
2013.12.06 WC リレハンメル 優勝 伊藤、伊東、高梨、竹内
2015.02.22 WSC ファルン 3位 高梨、葛西、伊藤、竹内
2017.02.26 WSC ラハティ 3位 高梨、竹内、伊藤、伊東
2018.09.08 GP チャイコフスキー 優勝 丸山、佐藤幸、高梨、小林潤
2019.03.02 WSC ゼーフェルト 5位 伊藤、佐藤幸、高梨、小林陵
2019.07.27 GP ヒンターツァルテン 2位 丸山、小林潤、高梨、佐藤慧
2021.02.20 WC ルシュノフ 4位 丸山、佐藤幸、高梨、小林陵
2021.02.28 WSC オーベルストドルフ 5位 伊藤、佐藤幸、高梨、小林陵
2021.09.12 GP チャイコフスキー 4位 櫻井、渡部陸、宮嶋、伊東
2022.01.28 WC ヴィリンゲン 5位 伊藤、中村、岩渕、佐藤幸
2022.02.07 OWG 北京 4位 高梨、佐藤幸、伊藤、小林陵
2022.03.04 WC オスロ 4位 高梨、佐藤幸、伊藤、小林陵
2022.09.18 GP ルシュノフ 9位 中山、清水、宮嶋、二階堂
2022.10.01 GP クリンゲンタール 4位 伊藤、中村、勢藤、小林陵
2022.12.10 WC ティティゼーノイシュタット 5位 伊藤、小林陵、高梨、中村
2023.02.03 WC ヴィリンゲン 4位 伊藤、中村、高梨、小林陵
2023.02.26 WSC プラニツァ 5位 丸山、中村、伊藤、小林陵
2023.10.08 GP クリンゲンタール 2位 高梨、二階堂、伊藤、小林陵
2024.10.06 GP クリンゲンタール 4位 伊藤、二階堂、丸山、小林陵
2024.11.22 WC リレハンメル 5位 伊藤、中村、高梨、二階堂
2025.01.31 WC ヴィリンゲン 4位 伊藤、小林陵、高梨、二階堂
2025.02.08 WC レークプラシッド 8位 佐藤柚、佐藤幸、坂本、二階堂
2025.03.05 WSC トロンハイム 5位 伊藤、二階堂、高梨、小林陵
2025.10.26 GP クリンゲンタール 優勝 丸山、二階堂、高梨、小林陵
NEW WC リレハンメル 優勝 丸山、二階堂、伊藤、小林陵

WCとしては2013/14リレハンメル以来となる実に12シーズンぶりの勝利。
その試合にも出ていた伊藤有希が、この日の勝利の立役者だろう。

この夏は過去に例を見ないほどの成績不振に陥った。
しかしこれは、冬にピークを合わせるために敢えてサマートラックに合わせないようにしてきたという戦略によるものだったよう。
冬のトラックになってから、夏の成績が嘘だったかのように好調に転じた。

この日の日本は、1本目第1巡の丸山希がトップとなってから一度も首位を譲ることなく勝利した。
ただ、1本目の4人が飛び終えた時点で2位スロベニアに対してあった15.4ptkのリードは、2本目の丸山がしゃがみこむような着地となってしまい大きく飛型点を失ったことで、1.4pt差にまで詰め寄られた。

この窮地を救ったのが伊藤有希。
二階堂蓮がしっかりと役割を果たして2.4ptに拡げていた差を、一気に12.9pt差にまで回復させて見せた。

これだけのリードがあれば、リレハンメルをあまり得意としていなく、かつ、まだ本調子には程遠いい感じの小林陵侑とてまとめ上げるには十分。
それでもやはり「緊張したぞー!」だったようだ。

2位はプレヴツ兄妹を擁するスロベニア。
彼らもこれから1段も2段もギアを上げてくることだろう。

クラフト、ヘールの2枚看板が同巡で敵なしだったオーストリアは3位。
女子チームが大きく様変わりしたが、ミュールバッハのさらなる成長が待たれる感じか。

さて、上々の滑り出しとなった日本チーム。
気分良く個人開幕戦に臨めるのではないだろうか。
少なくとも一ファンとしてはすこぶる気分が良い。