ノルウェーが世界選手権混合団体で初の金 日本は4大会連続の5位

Official Results
金 | ノルウェー | 1020.4pt | ||
ストローム、リンビーク、クバンダル、フォルファン | ||||
銀 | スロベニア | 959.3pt | ||
クリネツ、D.プレヴツ、N.プレヴツ、ラニセク | ||||
銅 | オーストリア | 906.8pt | ||
ピンケルニッヒ、クラフト、ザイフリーズベルガー、ヘール | ||||
5 | 日本 | 785.8pt | ||
伊藤有希、二階堂蓮、高梨沙羅、小林陵侑 |
世界選手権で7回目の実施となる混合団体。
その歴史においてノルウェーが初の金メダルを獲得した。
4日前の女子団体での金、3日前の男子個人NHでのリンビークの金に続く、ここまでのジャンプ競技4種目中3つ目の金メダルに、自国の観客は沸きに沸いた。
一本目の1組目でストロームがリードを奪うと、そのまま最後までトップを守り切り、2位に61.1ptの大差をつけての完勝。
終始雨が降り、アプローチが溶けて崩れるという最悪のコンディションに苦しむ国や選手がいる中、最初から最後まで高いレベルを示し続けた。
独りリードを保ったノルウェーに対して2位以下は大混戦。ドイツ、オーストリア、スロベニアが残る二つのメダルを懸けて激しい攻防を繰り広げた。
下表は各ラウンドが終了した時点での順位。トップを独走するノルウェーに対して、2位から4位のチームが激しく順位変動していることが分かる。
ここには表示しきれなかったが、実際は順位だけでなくポイント差も詰まったり離れたりで激しく変動している。
1本目 | 2本目 | ||||||
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1組目 | 2組目 | 3組目 | 4組目 | 1組目 | 2組目 | 3組目 | 4組目 |
NOR GER AUT JPN SLO |
NOR AUT GER SLO JPN |
NOR SLO GER AUT JPN |
NOR SLO AUT GER JPN |
NOR AUT SLO GER JPN |
NOR SLO AUT GER JPN |
NOR SLO AUT GER JPN |
NOR SLO AUT GER JPN |
中でもドイツとオーストリアの争いが熾烈を極めた。
ドイツはこの種目で前回大会までに5連覇を達成。開催初年度も銅と、これまでの7大会で全てメダルを獲得してきた。しかし、7.8pt差にまでオーストリアを追いつめたが初めてメダルを逃すこととなった。
世界選手権としては今回初めてラージヒルで開催されたこの種目。ノーマルヒル巧者のドイツとしては、そのあたりも影響しただろうか。
日本は出足こそスロベニアより上位に付けていたものの、メダル争いには絡むことができなかった。
これでこの種目としては4大会連続の5位。
この結果を受けて、小林陵侑が残した談話がある。
この発言自体は、スキージャンプファンの一人として強く賛同するものではある。
ただ、世界選手権はまだ続く。
にもかかわらず陵侑がこのタイミングでこの発言をしたことは、溜まっていたものを吐き出したということではなく、(メダルを獲れなかったことに対する)批判の矛先が個々の選手たちに向くことを逸らす意図が一番にあったのではないか。つまり、チームメートを守るための発言だった。と、私はそんな風に受け取った。
いずれにしても世界選手権はまだ続く。そしてワールドカップも。
なので、この話題は一旦は封印し、今はただいつも通りに応援に徹しようと思う。
世界選手権混合団体 歴代メダル獲得国
金 | 銀 | 銅 | 日本の成績 | |
---|---|---|---|---|
2013 | JPN | AUT | GER | 金(伊藤、伊東、高梨、竹内) |
2015 | GER | NOR | JPN | 銅(高梨、葛西、伊藤、竹内) |
2017 | GER | AUT | JPN | 銅(高梨、竹内、伊藤、伊東) |
2019 | GER | AUT | NOR | 5位(伊藤、佐藤幸、高梨、小林陵) |
2021 | GER | NOR | AUT | 5位(伊藤、佐藤幸、高梨、小林陵) |
2023 | GER | NOR | SLO | 5位(丸山、中村、伊藤、小林陵) |
NEW | NOR | SLO | AUT | 5位(伊藤、二階堂、高梨、小林陵) |