渡部弘晃 今季3勝目 中山和 早くも2勝目
2021年3月20日(土)札幌市 大倉山ジャンプ競技場 HS137/K123
女子組(基本ゲート1本目29)
1 | 中山 和(下川商業高校) | 103.5pt |
2 | 櫻井 梨子(余市紅志高校) | 94.4pt |
3 | 岩佐 明香(大林組スキー部) | 93.4pt |
男子組(基本ゲート1本目16)
1 | 渡部 弘晃(東京美装グループスキー部) | 119.7pt |
2 | 清水 礼留飛(雪印メグミルクスキー部) | 118.1pt |
3 | 二階堂 蓮(東海大学) | 104.7pt |
4 | 栃本 翔平(雪印メグミルクスキー部) | 104.0pt |
5 | 馬淵 点(イトイ産業スキーチーム) | 103.0pt |
6 | 伊藤 将充(土屋ホームスキー部) | 99.5pt |
日中は暖かくて、ランディングバーンの雪も溶けてザクザクになった。予報では風が強まるらしい。
17時開始予定の試技はキャンセル。それを知らずに16時半に上に登ってしまった。
そのまま上で18時の1本目開始を待ったけれど、日が沈むとやはり寒い。
そして、試合が始まるやいなや予報通りに風が強まった。とはいえ、いつもの大倉山からしてみたらそれほどのことはない。むしろ気になるのは向きがコロコロ変わることだろうか。
1本目で女子15名と男子43名を飛ばすのに掛った時間は1時間16分。それほど時間を要したわけでもないけど、割とあっさりと2本目キャンセルのアナウンス。
朝から始まるいつもの国内戦だったら、この程度の風であれば普通に2本目をやっていたと思う。
まぁ、ナイトゲームの場合はある程度ケツが決まっているだろうからね。特にこの大会は試合後に引退セレモニーもあるし。
そのあたりも見越しての判断だったと思う。
久々のナイトゲームだったので、試技でカメラの設定を色々試そうと思っていたのに、その機会を奪われてしまった。
仕方なく、1本目でいろいろ試して2本目に懸けようと思っていたらまさかの2本目キャンセル。
色々試したりしないで、いつもの設定で撮っておけばよかった…
というわけで、今回の写真の出来は笑えるぐらいに酷いです。
女子組
男子組
男子組優勝は渡部弘晃。
前夜に腰痛が発症したようだけど、腰の負担を考えれば、試技無し1本勝負はラッキーだったかも。
宮様大会LHに続く連勝で今季3勝目。
本人は、今季の目標を「2勝」としていたようだけれど、その目標を1つ上回った。そして、何よりも国内全試合で入賞を果たす安定感も光った。
同じく今季3勝を挙げた渡部陸太と共に、東京美装グループスキー部にとっては非常に良いシーズンとなった。
女子組優勝は16歳の中山和。
昨秋の大会から一気に頭角を現し、今季2月のTVh杯でシニア初優勝。
そして、この日早くも2勝目を挙げた。
2020.10.22 | 白馬記録会 | 9位 |
2020.10.24 | 全日本選手権NH | 13位 |
2020.10.25 | SBC杯 | 8位 |
2020.10.29 | 札幌市長杯NH | 8位 |
2020.10.31 | UHB杯 | 10位 |
2020.11.01 | 札幌市長杯LH | 8位 |
2020.11.02 | チャレンジカップ | 7位 |
2020.11.03 | NHK杯 | 7位 |
2020.12.12 | 名寄ピヤシリ | 4位 |
2020.12.13 | 吉田杯 | 7位 |
2021.01.10 | STVカップ | 7位 |
2021.01.11 | HBCカップ | 5位 |
2021.02.11 | 雪印メグミルク杯 | 6位 |
2021.02.13 | TVh杯 | 優勝 |
2021.03.03 | 札幌オリンピック記念 | 10位 |
2021.03.05 | 宮様NH | 8位 |
2021.03.07 | 宮様LH | 8位 |
2021.03.20 | 伊東杯ファイナル | 優勝 |
高校1年生にして見事すぎる成績を残したシーズンとなったが、これだけではない。
インターハイと全高選抜でも優勝!
この日はさらに、宮様NHでシニア初優勝を遂げたばかりの高校2年生:櫻井梨子が2位。
今季の女子国内組は、ベテラン茂野美咲や実績のある岩佐明香や小林諭果が勝利を挙げる一方で、高校生たちが台頭した。
混沌としていて勢力図が読めないシーズンだった。
表彰式
引退式
表彰式の後に、今シーズン限りで引退する選手の引退式が行われた。
- 松橋 亜希(株式会社ドリームリンク)
- 東澤 優輝(東海大学)
- 柴草 陽祐(岩手盛岡工業高校職員)
- 駒場 信哉(東京美装グループスキー部)
ただし、風の状況が良くないのでラスト・フライトは行われずに、代わってラスト・シュプール(台滑り)が行われた。
みんなとても晴れやかな表情だったのが印象的。
4人の選手の中で個人的に思い入れが強いのは松橋亜希。
ジャンプを見始めて最初に好きになった選手の内の一人なのだが、好きになった理由は、当時きちんとブログを更新してくれていたから。そうやって情報発信してくれる選手には自然と愛着が湧く。
ご本人は覚えていないだろうが、ひょんなことから一度だけ私の方からブログのDMを使ってコンタクトを取ったことがある。
こんなブログでも、選手や関係者の方からDMを頂くこともあるのだが、こちらからコンタクトを取ったのは後にも先にもこの一度切り。
まぁ、私にしてみればどうしてもコンタクトを取らなければならない理由があったのだけれど、ご丁寧に対応をしていたたき益々応援したいと思わせてくれた。
大学卒業後は、何度か所属先を変えながらも地道に活動を続けてきた。苦労も多かったと思う。
今季は成績も良く、また表彰台に乗る姿を見せてもらえる日が来るものと思っていたが…
期するものがあったということだったか。
今季の主な成績
駒場信哉も2016夏の塩沢大会でシニア初優勝を遂げて以来、気になる存在だった選手だ。
個人的には、駒場信哉が最近すごく気になる。
第18回伊藤杯シーズンファイナル大倉山ナイタージャンプ大会
この日は8位。宮様ラージ7位、インカレ4位、TVh杯12位、国体4位、UHB杯11位と、振り返れば奴がいる状態が続いている。
96年組の1年先輩にあたり同期には佐藤幸椰がいるが、負けずに頑張ってほしい。
大学卒業後に東京美装入りを果たしたけど、なかなか思ったような成績は上げられなかった。
特に今季は、同期の渡部陸太が初優勝を含む3勝を挙げ、先輩の渡部弘晃も同じく3勝。後輩の岩佐勇研もWC海外派遣とチームメートが活躍する中で、悔しい思いをしたことだろう。
しかし、最後に意地を見せた。
3月3日の札幌オリンピック記念で3位表彰台。
同じく3位となった葛西紀明から「俺は乗り慣れている。上から見る景色を味わわせてあげたい」と表彰台を譲られた。
そこから見た景色はどのようなものであっただろうか。
みんな今まで楽しませてくれてありがとう。
新天地での益々のご活躍を祈念いたします。
そして、選手・関係者の皆様、1年間お疲れさまでした。