第62回雪印メグミルク杯ジャンプ大会

渡部陸太 国内2勝目 小林諭果 K点オーバー2本でV

2021年2月11日(木祝)札幌市 大倉山ジャンプ競技場 HS137/K123

女子組(基本ゲート1本目30、2本目30)

1  小林 諭果(CHINTAIスキークラブ) 200.5pt
2  岩佐 明香(大林組スキー部) 194.8pt
3  茂野 美咲(CHINTAIスキークラブ) 189.7pt
 
4  松橋 亜希(㈱ドリームリンク) 164.0pt
5  大井 栞(早稲田大学) 158.7pt
6  中山 和(下川商業高校) 155.5pt

リザルト

ジュニア組(基本ゲート1本目24、2本目18)

1  坂野 旭飛(札幌栄南中学校) 231.2pt
2  森 恢晟(札幌福井野中学校) 79.6pt
 

リザルト

少年組(基本ゲート1本目15、2本目10)

1  桑田 匠(五所川原農林高校) 95.4pt
2  辻 創太(東海大学付属札幌高校) 56.3pt
3  森野 幹登(札幌日本大学高校) 51.0pt
 
4  中村 正幹(東海大学付属札幌高校) 48.5pt
5  川上 航太郎(札幌日本大学高校) 47.4pt
6  千葉 大輝(札幌日本大学高校) 35.1pt

リザルト

成年組(基本ゲート1本目15、2本目10)

1  渡部 陸太(東京美装グループスキー部) 232.1pt
2  内藤 智文(古河市スキー協会) 223.1pt
3  宮﨑 敬太(東海大学) 211.3pt
 
4  渡部 弘晃(東京美装グループスキー部) 211.2pt
5  葛西 紀明(土屋ホームスキー部) 206.5pt
6  栃本 翔平(雪印メグミルクスキー部) 205.0pt

リザルト 男子総合リザルト


勝てそうで勝てなかった選手が勝ち方を覚えたか。
渡部陸太は、条件にも恵まれ、ただ一人130mオーバーを2本揃えた。
2週間前のHTBカップでシニア初勝利を挙げたばかり。早くも2勝目。

K点付近ではビュービューと吹き上げる向かい風。
いつもの大倉山だと、こんな時でも上の方では良くない風が吹いていたりもするが、この日は上の風も良さそう。

どの選手も気持ち良さそうに飛距離を伸ばしてくることもあってか、かなり強い向かい風でも運営は止めずに試合を進めた。
そのおかげもあって思わぬ大ジャンプが見られたりして、それはそれで楽しかった。

ジュニア組では、坂野旭飛が男子組より9段高いゲートではあったけれど1本目でHSオーバーの137.5mを見せた。
2本目はさすがに6段下げたが、それでも132.0m。
やはりタダ者ではない。

女子組の争いは熾烈だ。
128.5mで1本目トップに立った小林諭果に対して、岩佐明香が2本目で女子のヒルレコードに1.5mまで迫る139.0mの大ジャンプ。
高いところからドスンと落ちるような着地となり尻餅をついてしまった為、飛型点が大きく引かれてしまったが、着地さえ決まれば余裕で勝てていた。

結果、2本目もK点オーバーで2本揃えた小林諭果が逃げ切ってこの冬初優勝。
茂野美咲はカツゲンカップに続く2戦連続の3位表彰台。

少年組は青森から参戦した桑田匠が北海道勢に大差をつけ勝利した。

女子組

1 小林 諭果(CHINTAIスキークラブ)
2 岩佐 明香(大林組スキー部)
3 茂野 美咲(CHINTAIスキークラブ)
4 松橋 亜希(㈱ドリームリンク)
5 大井 栞(早稲田大学)
6 中山 和(下川商業高校)

ジュニア組

1 坂野 旭飛(札幌栄南中学校)
2 森 恢晟(札幌福井野中学校)

少年組

1 桑田 匠(五所川原農林高校)
2 辻 創太(東海大学付属札幌高校)
3 森野 幹登(札幌日本大学高校)
4 中村 正幹(東海大学付属札幌高校)
5 川上 航太郎(札幌日本大学高校)
6 千葉 大輝(札幌日本大学高校)

成年組

1 渡部 陸太(東京美装グループスキー部)
2 内藤 智文(古河市スキー協会)
3 宮﨑 敬太(東海大学)
4 渡部 弘晃(東京美装グループスキー部)
5 葛西 紀明(土屋ホームスキー部)
6 栃本 翔平(雪印メグミルクスキー部)

意外にも成年組の1本目トップは内藤智文。

本来であれば「意外にも」などと言っては失礼な選手。
2017.7全日本朝日2017.12名寄ピヤシリ2017.12名寄吉田杯2018.1雪印杯2018.3宮様NH2018.11札幌市長杯LHと、全日本A級公認試合で6つの勝利を挙げ、2019年国体でも悲願の優勝を遂げている。
実業団に所属しないでこれだけの勝利を挙げている稀有な選手だ。

しかし、このところその強さはすっかり鳴りを潜めてしまっていた。
獲物に襲い掛かる猛禽類を思わせるような攻撃的な空中フォームは、意図的にモデルチェンジを図ったのか、意図せずにそうなってしまっていたのか、いずれにしても全く違う姿になっていた。

しかしこの日はどうだ。
私の目に映ったのは「意外にも」かつての攻撃的な内藤智文の姿。
挑みかかるかのようにグイグイと前へ進み136.5m。1本目をトップで折り返した。

2本目は風にも恵まれず、また久しぶりの最終ジャンパーとしてプレッシャーもあったかK点に届かず10番手のスコア。
それでも2位。2019.3宮様LH以来およそ2年ぶりに表彰台に帰還した。

帰還した選手は他にもいる。
1本目で、2段ゲートが高かったとはいえ内藤を上回る139.0mを飛び、3位で折り返した鈴木翔。

2012.7名寄サマー2014.7全日本朝日の優勝など、当時は表彰式の常連だったスズショー。
表彰台に立つとしたらいつ以来だろうか。たぶん、2017.2UHB杯の3位以来のはずだ。

2本目は18番手に沈み1.8pt差で6位入賞を逃した。
1本目の大ジャンプは、たしかに風の助けはあったかもしれない。
でも、こういう選手に吹く風は個人的には大歓迎だ。

7 鈴木 翔(札幌手稲スキー協会)

表彰式

女子組
女子組
ジュニア組
少年組
少年組
成年組
成年組

毎年恒例のジュニア特別奨励賞は中山和。
2019年に続いて2度目の受賞。
旭飛くんもかな?とも思ったけれど、既に2020と2019の2年連続で受賞していたんだね。
ふたりとも、日本を未来を担う希望の星。

ジュニア特別奨励賞 中山 和(下川商業高校)

男子組の2本目トップは葛西紀明。
1本目ではハズレの条件を引いたが、2本目は良い風をもらった。
大スランプに陥る前よりは、やや低い位置を飛んでくるものの、落ちずに飛距離を伸ばせるようにはなってきている。
復活は近いか?

本日の勝源神社。
いつも勝源神社の写真を載せているけれど、何かご利益あるかしら。