第62回NHK杯ジャンプ大会

高梨沙羅 大会2連覇 佐藤幸椰 大会初優勝

2020年11月3日(火・祝)札幌市 大倉山ジャンプ競技場 HS137/K123

女子組(基本ゲート1本目22、2本目22)

1  高梨 沙羅(クラレ)  251.2pt
2  伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 239.7pt
3  丸山 希(明治大学) 228.9pt

リザルト

男子組(基本ゲート1本目10、2本目10)

1  佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部)  244.8pt
2  中村 直幹(東海大学札幌スキークラブ)  234.7pt
3  小林 陵侑(土屋ホームスキー部) 229.0pt
 
4  岩佐 勇研(東京美装グループスキー部) 225.3pt
5  伊東 大貴(雪印メグミルクスキー部) 218.1pt
6  栃本 翔平(雪印メグミルクスキー部) 210.3pt

リザルト


高梨沙羅が大会連覇。
今季ここまでの6試合では開幕から3連勝と勢いを見せた。
しかし、その後は伊藤有希が3連勝。
勝ち数で並ばれていたが、最後の一戦で沙羅が勝ち越した。

男子は佐藤幸椰がNHK杯初優勝。
前日のチャレンジカップに続く2連勝。
この秋の公式戦7試合で4勝を挙げ、2勝にとどまった小林陵侑に差をつけた。

大倉山4連戦では、初戦のUHB杯で6つ、札幌市長杯で2つ、チャレンジカップで4つのヒルサイズジャンプが見られたが、この日はゼロ。
男子組は4連戦で初めてゲートの変更がなかった。
派手さはなかったかもしれないが、シグナルコントロールやゲート変更で時間が押すこともない、まさに生中継向けの試合だったのかも。

女子組

1 高梨 沙羅(クラレ)
2 伊藤有希(土屋ホームスキー部)
3 丸山 希(明治大学)
4 勢藤 優花(北海道ハイテクAC)
5 岩佐 明香(大林組スキー部)
6 小林 諭果(CHINTAIスキークラブ)

男子組

1 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部)
2 中村 直幹(東海大学札幌スキークラブ)
3 小林 陵侑(土屋ホーム)
4 岩佐 勇研(東京美装グループスキー部)
5 伊東 大貴(雪印メグミルクスキー部)
6 栃本 翔平(雪印メグミルクスキー部)

接戦を演じてきた高梨沙羅と伊藤有希。
勝ち数では有希の3勝に対して沙羅が4勝と一つ上回った。
ただ、ラウンドごとに見ると、沙羅がトップを獲ったのは5回なのに対して有希は8回。
総得点でも沙羅の1,678.9ptに対して有希が1,691.5ptと12.6pt(ラージヒル換算で飛距離7.0m)上回る。

大会 高梨沙羅 伊藤有希
全日本NH 122.1 1位 優勝 116.1 2位 2位
109.4 2位 110.7 1位
SBC杯 122.4 1位 優勝 117.1 2位 2位
122.1 2位 126.6 1位
札幌市長杯NH 119.8 1位 優勝 109.6 2位 2位
116.9 2位 120.7 1位
UHB杯 124.2 3位 2位 130.8 1位 優勝
130.0 2位 131.1 1位
札幌市長杯LH 111.7 1位 2位 111.1 2位 優勝
128.0 2位 135.3 1位
チャレンジ杯 98.7 3位 3位 123.0 1位 優勝
122.4 2位 119.7 3位
NHK杯 119.3 2位 優勝 125.4 1位 2位
131.9 1位 114.3 3位
合計 1,678.9   1,691.5  

大倉山サマーのブログで、沙羅の空中フォームが後ろに手を引いて上体が立ち気味のように見えると書いたが、この日の試合がもっともその傾向が強いと感じられた。
ただ、試合後の沙羅のコメントに「課題としている空中は連戦の中でいちばんよかった」とあるので、やはり素人の杞憂に過ぎなかったということらしい。

丸山希が、風ガチャ傾向の強かった宮の森を除いて表彰台に立ち続け、しかもチャレンジカップでは沙羅の上に立ったのは素晴らしかった。
また、WC組を喰う好成績を上げ続けた小林諭果は、空中がビタッと決まって変にバタつかなくなったことがその要因のように見えた。

次に、男子WC代表の最もシンプルな集計として、7試合の順位を拾い平均順位を出してみた。
4勝した佐藤幸椰が平均順位でトップなのはある意味当然として、優勝こそないが幸椰と同じく5回の表彰台を射止めている伊東大貴の好調さがやはり目立つ。

  1 2 3 4 5 6 7 平均
佐藤幸椰 1位 1位 7位 2位 4位 1位 1位 2.42位
伊東大貴 3位 2位 14位 3位 2位 2位 5位 4.43位
小林潤志郎 2位 3位 2位 5位 8位 5位 8位 4.71位
中村直幹 9位 6位 1位 7位 7位 4位 2位 5.14位
小林陵侑 6位 7位 10位 1位 1位 9位 3位 5.29位
佐藤慧一 4位 4位 16位 4位 3位 3位 10位 6.29位

昨シーズンの大貴は、WCで2016/17以来となるシングルを3度もとっている。
しかもそのうちの2つは5位で、ガル-パルでは4位の陵侑に迫り表彰台も夢ではないと感じさせてくれた。
今季の大貴にはそれ以上のことを期待してしまう。

表彰式

女子組
男子組
男子組

先日紹介した中山なごみが更にすごいことになっている!
7試合の成績は、13位、8位、8位、10位、8位、7位、7位。
この日はWC代表の岩渕香里を上回った!

7 中山 和(下川商業高校)

さぁ、いよいよワールドカップが始まる。
男子は11月20日からヴィスワで、女子は12月4日からリレハンメルで開幕戦が予定されている。