スキージャンプFISワールドカップ2024/25男子スーパーチーム第2戦ラハティ

二階堂蓮/小林陵侑のペアが3位表彰台 優勝したスロベニアはラハティ大会を完勝

33rd World Cup Competition
  • 2025年3月23日(日)
  • ラハティ(FIN)
  • HS130/K116

Official Results

1 スロベニア 813.4pt
ロブロ・コス
アンツェ・ラニセク
2 オーストリア 809.3pt
マニュエル・フェットナー
シュテファン・クラフト
3 日本 802.5pt
二階堂 蓮
小林 陵侑

リザルト


今季2試合が組まれているスーパーチーム戦の第2戦で、二階堂蓮/小林陵侑のペアが見事に3位表彰台入りを果たした。
2位オーストリアとの差は6.8pt。優勝したスロベニアとの差は10.9pt。6本飛んでこの僅差。
逆に4位ドイツには40.4ptもの大差をつけての堂々たる表彰台。

コス、フェットナー、ライムントらと渡り合い3本とも3位と高いパフォーマンスを発揮した二階堂蓮にとっては、これがWCでの初表彰台。
3本目でHSオーバーの130.5mを飛び、4人が20点を付けたことで満点となる60点の飛型点となった小林陵侑は、3本合計で個人戦なら優勝となるほどの強さを見せつけた。

WCにおいてスーパーチーム戦が実施されたのは7試合目。
日本は初開催時に3位となっており、表彰台は今回が2度目。

WCスーパーチーム戦の日本の成績

Date Place Position Name
1 2023.02.11 レークプラシッド LH 3位 中村直幹/小林陵侑
2 2023.02.19 ルシュノフ NH 8位 竹内択/佐藤慧一
3 2024.01.13 ヴィスワ LH 5位 二階堂蓮/小林陵侑
4 2024.02.10 レークプラシッド LH 4位 二階堂蓮/小林陵侑
5 2024.02.23 オーベルストドルフ FH 4位 二階堂蓮/小林陵侑
6 2024.12.13 ティティゼー-ノイシュタット LH 5位 二階堂蓮/小林陵侑
7 2025.03.23 ラハティ LH 3位 二階堂蓮/小林陵侑

GPでは2022ルシュノフで実施されており、清水礼留飛/二階堂蓮のペアが3位表彰台となっている。
また、二階堂蓮はGPでは2023クリンゲンタール混合団体で2位、個人戦では優勝1回を含む3度の表彰台を獲得している

二階堂が次に狙うはもちろんWC個人戦での表彰台。
これまでの自己最高位は今季ヴィスワでの6位。
上手くかみ合えば表彰台の獲れるところまで確実に来ている。

優勝したのはスロベニア。ラニセクも素晴らしかったが何よりもコスが凄かった。
このラハティ大会においては、女子の個人2試合でニカ・プレヴツが連勝。男子個人戦ではラニセクが今季初勝利。そしてこの日のスーパーチーム戦での勝利。
スロベニアはラハティ大会をグランドスラムの無双ぶり。男子最終戦プラニツァ大会へ向けてこれ以上はない弾みがついた。

3位のオーストリアはフェットナー/クラフトのペア。
個人戦の上位2名を選出したというだけの意味なのだろうが、総合優勝争いの渦中にあるチョフェニックとヘールを個人戦に集中させたいという配慮の意味もあったのかもしれない。
いずれにしても、チームのトップ二人が出なくても優勝争いができる層の厚さをまざまざと見せつけることとなった。

WC国別総合順位

ところで、ラハティの2試合では作山ヘッドコーチの姿が見当たらず金城芳樹コーチが旗振りを務めていた。
SAJは、こんな時にはちょっとだけでもアナウンスしてくれればいいのに。変に心配しちゃうじゃない。


3/23
FISコンチネンタルカップ第2戦ザコパネ
9  小林 潤志郎(Wynn.)  
12  内藤 智文(山形県スポーツ協会)  
24  佐藤 慧一(雪印メグミルクスキー部)  
29  葛西 紀明(土屋ホームスキー部)  

リザルト

COC総合順位 WRL

今季COCの最終戦。
残念ながら、このピリオドで国枠増を果たすことはできなかった。

ただ、今季は内藤智文がCOC第3ピリオドで、小林潤志郎が第4ピリオドで、佐藤幸椰が第5ピリオドで日本にWC一枠増をもたらした。
これにより3人は自らWCに昇格し数試合を戦うことができた。中でも佐藤幸椰はそのままWCチームに定着し5試合でポイントを獲得している。

そもそも、佐藤幸椰がCOCチームに引き上げられたのも、小林朔太郎がWCチームに引き上げられたのも、内藤智文が一枠増をもたらしたことに端を発する。その朔太郎もしっかりとWCチームに定着した。

こうした好循環をもたらしたものは、もちろん選手の頑張りによるところが大きい。
ただ、そもそもこれらは、SAJが例年よりも多い12試合に選手を派遣したことがあってのこと。

国枠増という仕組みをヨーロッパの強豪国だけのものにしておいてはいけない。
来季以降もCOCの積極的な派遣を続けてほしい。
一枠増の恩恵が受けられるだけでなく、これを目指して国内の選手たちは目の色を変えて競い合うことになるだろう。

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