タンデ復活 悪天候を制する 小林陵侑4位 伊東大貴5位
2019年11月24日(日)ヴィスワ(POL)HS134/K120
2nd World Cup Competition
1 | ダニエル-アンドレ・タンデ(NOR) | 241.4pt |
2 | アンツェ・ラニセク(SLO) | 225.6pt |
3 | カミル・ストッフ(POL) | 224.2pt |
4 | 小林 陵侑(土屋ホームスキー部) | 224.0pt |
5 | 伊東 大貴(雪印メグミルクスキー部) | 223.2pt |
10 | 小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) | 217.4pt |
13 | 中村 直幹(東海大学札幌スキークラブ) | 213.8pt |
17 | 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) | 207.5pt |
58 | 葛西 紀明(土屋ホームスキー部) | 予選落ち |
怪我と病気に泣かされた昨シーズンから一転、個人開幕戦を制したのはダニエル-アンドレ・タンデだった。
デタラメな風が吹き、ほとんどの選手に1本目と2本目の順位に大きな乖離がみられる中、ただ一人2本のジャンプを高次元で揃えて見せた。
2017/18オスロ以来となる1年8ヵ月ぶり6度目の勝利。その時も悪条件下の試合だった。
それにしても難しい試合だった。
主役となるであろう者たちが次々と1本目で沈んでいったかと思うと、2本目でまた這い上がってくる。
カミル・ストッフは1本目12位で万事休すかと思いきや2本目5位と巻き返し、終わってみれば見事に3位表彰台。地元ファンを大いに沸かせた。
一方、金曜の予選でトップだったカール・ガイガー(GER)は、その好調さのままに1本目もトップだったにもかかわらず2本目17位と撃沈され最終7位。
1本目3位となり、これまで6年続いている開幕戦初勝利のジンクスが期待されたロビン・ペデルセン(NOR)も2本目16位で最終9位に終わった。
過去6季の開幕戦 | 優勝者(すべて初優勝) |
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2013/14 クリンゲンタール | クシシュトフ・ビエグン (POL) |
2014/15 クリンゲンタール | ロマン・コウデルカ(CZE) |
2015/16 クリンゲンタール | ダニエル=アンドレ・タンデ(NOR) |
2016/17 ルカ | ドメン・プレヴツ(SLO) |
2017/18 ヴィスワ | 小林 潤志郎(JPN) |
2018/19 ヴィスワ | エフゲニー・クリモフ(RUS) |
2位のアンツェ・ラニセクは1本目9位、2本目8位。それで最終2位となったのだからこの試合はほんとによくわからない。
今夏GP最終戦クリンゲンタールでGP通算3勝目を挙げたばかりのラニセク。WCでの自己最高位4位を更新してこれが初の表彰台。
日本勢は出場した5人全員がポイントゲット。
ディフェンディング・チャンピオンとして臨んだ小林陵侑は3位とわずか0.2pt差の4位。
アイアンマン仕様のヘルメットの伊東大貴はそこからわずか0.8pt差の5位。
2位から10位の小林潤志郎までの差は8.2ptしかなく、わずかな風向風速の違いによって誰が表彰台に立ってもおかしくなかった。
1本目29位でかろうじて2本目に進めた佐藤幸椰の2本目は2位。
また、土曜の団体戦を制し、この日も優勝争いに絡んでくるであろうと目されていたオーストリア勢の最高位はまさかの12位(ヤン・ヘール)
更にはアイゼンビヒラーが73.0mに叩き落され、ジワが転倒で顔面血だらけになるなど、悪天候と荒れたバーンに翻弄された個人開幕戦は今シーズンを占うという意味では何とも評価の難しい試合となってしまった。
ただ、最後までだれが勝つかホントにわからないという点においてはスリリングでとても面白い試合だったと思うけどね。