第64回雪印メグミルク杯ジャンプ大会

岩佐明香が大ジャンプで国内連勝 小林朔太郎はスペシャルで初優勝

2023年2月12日(日)北海道札幌市 大倉山ジャンプ競技場 HS137/K123

第64回雪印メグミルク杯

女子組(基本ゲート1本目30、2本目27)

1  岩佐 明香(大林組スキー部) 222.3pt
2  一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ) 189.5pt
3  小林 諭果(CHINTAIスキークラブ) 180.7pt
 
4  岩崎 里胡(下川商業高校) 168.1pt
5  齋藤 優(下川商業高校) 153.5pt
6  佐藤 柚月(札幌日大高校) 135.4pt

リザルト

ジュニア組(基本ゲート1本目25、2本目25)

1  佐々木 星語(札幌日大中学校) 198.1pt
2  三上 託摩(積丹美国中学校) 193.9pt
3  岡部 凛大郎 (江別第三中学校) 153.2pt
 
4  長谷川 琉已(名寄中学校) 95.2pt
5  
6  

リザルト

少年組(基本ゲート1本目14、2本目13)

1  坂野 旭飛(下川商業高校) 200.2pt
2  中村 正幹(東海大学付属札幌高校) 159.8pt
3  西田 蓮太郎(下川商業高校) 155.2pt
 
4  杉山 律太(下川商業高校) 143.4pt
5  川上 航太郎(札幌日大高校) 98.9pt
6  森 恢晟(東海大学付属札幌高校) 90.8pt

リザルト

成年組(基本ゲート1本目14、2本目13)

1  小林 朔太郎(慶応義塾大学) 234.0pt
2  小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) 230.4pt
3  竹花 大松(土屋ホームスキー部) 228.5pt
 
4  原田 侑武(雪印メグミルクスキー部) 226.1pt
5  伊藤 将充(土屋ホームスキー部) 224.9pt
6  池田 龍生(慶應義塾大学) 216.2pt

リザルト 男子総合


女子組優勝の岩佐明香は優勝インタビューで、ラージヒルでの優勝がこれが2度目であること、そしてそれが社会人としては初めてであることをスラスラと話した。
選手自身はこういったことをしっかりと覚えているものなのだなぁと感心して聞いていたが、前日の公式練習で3本いずれもトップの飛距離だったことから勝利を確信し、勝ったらいつぶりの優勝なのかを調べていたとのことを報道で知り余計に感心した。

本人が調べた通り、これまでのラージヒルでの唯一の勝利は大倉山で開催された2018年UHB杯
その時は日本大学の3年生だったので、本人が言う通り社会人になってからのラージヒル優勝は初。

先週のカツゲンカップに続いて国内連勝。
ラージヒルは苦手だというが、この日は135.0mのパーソナルベストにもビビらずに飛べたとのこと。
以前の岩佐は飛行曲線が高くなると恐怖心が勝ってしまっているように見受けられ、途中で降りてしまうようなことも散見されたように思う。
でも、ここ数年はそれがない。なんというか、凄くたくましくなったように感じられる。

ラージヒルでの勝利が少ないとはいえ、国内でこれだけの勝利を収めてきた。
もっと評価されていい選手だと思う。

岩佐明香の全日本クラスの国内戦優勝

2011.07.17 全日本サマー朝日(HS68) 札幌藤野中学校
2015.09.06 妙高サマー(HS100) 日本大学
2017.01.07 雪印メグミルク杯(HS100) 日本大学
2017.12.16 名寄ピヤシリ(HS100) 日本大学
2017.12.17 名寄吉田杯(HS100) 日本大学
2018.02.03 UHB杯(HS137 日本大学
2018.07.28 全日本レディース朝日(HS68) 日本大学
2018.10.13 鹿角サマー(HS86) 日本大学
2019.01.05 雪印メグミルク杯(HS100) 日本大学
2019.07.27 全日本レディース朝日(HS68) 大林組スキー部
2019.07.28 名寄サンピラー(HS100) 大林組スキー部
2019.10.11 鹿角サマー(HS86) 大林組スキー部
2019.12.15 名寄吉田杯(HS100) 大林組スキー部
2020.12.12 名寄ピヤシリ(HS100) 大林組スキー部
2021.02.07 カツゲンカップ(HS100) 大林組スキー部
2021.03.03 札幌オリンピック記念(HS100) 大林組スキー部
2021.10.09 鹿角サマー(HS86) 大林組スキー部
2023.02.04 カツゲンカップ(HS100) 大林組スキー部
NEW 雪印メグミルク杯(HS137 大林組スキー部

※ カツゲンカップは全日本非公認
※ 漏れがありましたらご容赦ください。

女子組

岩佐 明香(大林組スキー部)
1 岩佐 明香(大林組スキー部)
一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ)
2 一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ)
小林 諭果(CHINTAIスキークラブ)
3 小林 諭果(CHINTAIスキークラブ)
岩崎 里胡(下川商業高校)
4 岩崎 里胡(下川商業高校)
齋藤 優(下川商業高校)
5 齋藤 優(下川商業高校)
佐藤 柚月(札幌日大高校)
6 佐藤 柚月(札幌日大高校)

なお、1本目で中山和が126.5m飛び着地で転倒。
かなり高いところを飛んできたが、写真を見返してみると自分でもマズいと思ったのか途中から明らかに口元がこわばったように見える。
担架で運ばれたが、その後どうなったかは今のところ情報はない。
大事なければよいが。

ジュニア組

佐々木 星語(札幌日大中学校)
1 佐々木 星語(札幌日大中学校)
三上 託摩(積丹美国中学校)
2 三上 託摩(積丹美国中学校)
岡部 凛大郎 (江別第三中学校)
3 岡部 凛大郎 (江別第三中学校)
長谷川 琉已(名寄中学校)
4 長谷川 琉已(名寄中学校)

雪印メグミルク杯は「若手ジャンパーの登竜門」的位置づけで長らく開催されてきたため、少年組(高校男子)だけでなくジュニア組(中学男子)の設定がある。
よって、2019年第60回大会まではノーマルヒルである宮の森で開催されてきた。

しかし、「世界のジャンプ大会はノーマルヒルからラージヒルに移行する流れがあることから」2020年第61回大会からラージヒルである大倉山に舞台を移した。
結果としてジュニア組にエントリーする中学生が減ってしまったことがやや残念。

この日のエントリーは4人。
でも、いつもの大倉山の試合と違ってジュニア組のゲートは成年組・少年組とは異なる。
ジュニア組を成年・少年と完全に切り離すメリットはこれ。彼らの力に合わせた適正なゲート設定がされるので大ジャンプが期待できる。事実、佐々木星語は2本とも、三上託摩は1本目でK点を超えた。

なお、毎年恒例のジュニア特別奨励賞は、この2名に贈られた。

少年組

坂野 旭飛(下川商業高校)
1 坂野 旭飛(下川商業高校)
中村 正幹(東海大学付属札幌高校)
2 中村 正幹(東海大学付属札幌高校)
西田 蓮太郎(下川商業高校)
3 西田 蓮太郎(下川商業高校)
杉山 律太(下川商業高校)
4 杉山 律太(下川商業高校)
川上 航太郎(札幌日大高校)
5 川上 航太郎(札幌日大高校)
森 恢晟(東海大学付属札幌高校)
6 森 恢晟(東海大学付属札幌高校)

成年組優勝の小林朔太郎は複合の全日本強化指定選手。
昨年7月の全日本サマー朝日で3位、12月の名寄ピヤシリで2位、吉田杯で3位となるなどスペシャル勢に交じっても好成績を連発してはいたけど、まぁそれはシーズン序盤のこと。
なんて思っていたら、まさかここにきて優勝するとは。

少年組優勝の坂野旭飛は、成年組との総合でも13位。2本目では128.5mを飛んだが、これは2本目の総合で9番目の成績。
ビブナンバー70は、この日のエントリーで9番目に大きな番号。
少年組で次に大きな数字は中村正幹の51番なので、やはり図抜けている。

成年組

小林 朔太郎(慶応義塾大学)
1 小林 朔太郎(慶応義塾大学)
小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部)
2 小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部)
竹花 大松(土屋ホームスキー部)
3 竹花 大松(土屋ホームスキー部)
原田 侑武(雪印メグミルクスキー部)
4 原田 侑武(雪印メグミルクスキー部)
伊藤 将充(土屋ホームスキー部)
5 伊藤 将充(土屋ホームスキー部)
池田 龍生(慶應義塾大学)
6 池田 龍生(慶應義塾大学)

個人的に最もテンションが上がったのはスズショーが1本目で131.0mを飛び4位で折り返したこと。
表彰台に上るとなれば2017年のUHB杯以来となるはず。全力で応援したが2本目はやや力が入ったか伸ばせず結果は11位。

鈴木翔
11 鈴木 翔(札幌手稲スキー協会)

スズショーは2年前の雪印メグミルク杯でも1本目で139.0mを飛び3位で折り返している。(結果は7位)
時折こうした大ジャンプを披露してくれるし、何よりもあまり大崩れしない。
今年4月で33歳になるはずだが、もっともっと見続けていたい選手の一人。

表彰式

女子組
ジュニア組
少年組
成年組

表彰式を見せたくないのなら、そう言ってくれればいいのに…