内藤智文 ラージヒルを制する 高梨沙羅 4連勝
2018年11月2日(金) 札幌市 大倉山ジャンプ競技場 HS137/K123
女子組(ゲート1本目16、2本目16)
1 | 高梨 沙羅(クラレ) | 278.1pt | 131.5m | 144.0m |
2 | 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) | 187.5pt | 106.5m | 124.5m |
3 | 丸山 希(明治大学) | 116.1pt | 89.0m | 101.5m |
少年組(ゲート1本目10、2本目8)
1 | 竹花 大松(東海大学付属札幌高校) | 223.6pt | 126.0m | 119.5m |
2 | 二階堂 蓮(下川商業高校) | 175.0pt | 113.5m | 107.5m |
3 | 工藤 漱太(下川商業高校) | 159.8pt | 110.5m | 104.0m |
4 | 大井 駿(札幌日本大学高校) | 154.7pt | 106.5m | 103.5m |
5 | 池田 龍生(蘭越町スキー連盟) | 151.0pt | 104.0m | 104.5m |
6 | 藤田 慎之介(東海大学付属札幌高校) | 148.3pt | 116.5m | 90.5m |
成年組(ゲート1本目10、2本目8)
1 | 内藤 智文(古河市スキー協会) | 278.1pt | 131.0m | 142.0m |
2 | 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) | 272.1pt | 131.5m | 139.0m |
3 | 中村 直幹(東海大学) | 263.1pt | 132.5m | 133.0m |
4 | 伊東 大貴(雪印メグミルクスキー部) | 260.9pt | 121.5m | 142.5m |
5 | 小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) | 259.2pt | 130.0m | 132.5m |
6 | 原田 侑武(雪印メグミルクスキー部) | 256.4pt | 133.5m | 128.0m |
男子総合(ゲート1本目10、2本目8)
1 | 内藤 智文(古河市スキー協会) | 278.1pt | 131.0m | 142.0m |
2 | 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) | 272.1pt | 131.5m | 139.0m |
3 | 中村 直幹(東海大学) | 263.1pt | 132.5m | 133.0m |
4 | 伊東 大貴(雪印メグミルクスキー部) | 260.9pt | 121.5m | 142.5m |
5 | 小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) | 259.2pt | 130.0m | 132.5m |
6 | 原田 侑武(雪印メグミルクスキー部) | 256.4pt | 133.5m | 128.0m |
2016年3月から、大倉山ジャンプ競技場は、FISの指摘によりランディングバーンに雪を盛ることで形状を緩やかにする「なんちゃってHS137仕様」となっていた。
今日の試合は、大倉山のプロフィールであるHS134/K120を3.0m後ろにずらしてHS137/K123で開催するとは聞いていた。
FISの指摘があって、落下型ではなく緩やかにランディングする形に変更したとのこと。
なので単にk点とHSをずらしただけではなくてランディングバーンの形状も雪を盛って緩やかにしたらしい。
画像ではちょっとわかりずらいかもしれないけど。第87回宮様スキー大会国際競技会ラージヒル(2016年3月6日の記事)
でも、もちろんこれが可能なのは冬のみ。夏は依然としてランディングバーンの形状は急なままのHS134仕様だった。
しかし、今年ようやくその改修工事を断行。
この工事期間と重なった8月のチャレンジカップは宮の森に舞台を移して開催されたが、札幌市長杯ラージヒル大会については工事終了後のこの時期に延期されての開催と相成った。
この大会が改修後の初大会であり、ランディングバーンに雪がない状態では初めてHS137/K123というプロフィールで行われる大会ということになる。
ただし、アプローチは既にアイストラックとなっており、サマージャンプとは銘打っているものの冬の大会として行われる。
よって、バッケンレコードについても冬の記録が適用されるが、前述のとおり2016年3月から冬はHS137/K123というプロフィールで行われているので、この試合で冬のバッケンレコードがリセットされることはない。
リセットされるのは来年最初のサマー大会。それがHS137/K123で行われる初のサマー大会になるので、その試合で最長不倒を出した者が新たな夏のバッケンレコードホルダーとなる。
女子組
① 高梨 沙羅(クラレ)
② 伊藤 有希(土屋ホームスキー部)
③ 丸山 希(明治大学)
4 大井 栞(早稲田大学)
5 勢藤 優花(北海道ハイテクアスリートクラブ)
6 岩佐 明香(日本大学)
少年組
① 竹花 大松(東海大学付属札幌高校) 男子総合15位
② 二階堂 蓮(下川商業高校) 男子総合19位
③ 工藤 漱太(下川商業高校) 男子総合21位
4 大井 駿(札幌日本大学高校) 男子総合23位
5 池田 龍生(蘭越町スキー連盟) 男子総合24位
6 藤田 慎之介(東海大学付属札幌高校) 男子総合26位
成年組
① 内藤 智文(古河市スキー協会) 男子総合1位
② 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) 男子総合2位
③ 中村 直幹(東海大学) 男子総合3位
4 伊東 大貴(雪印メグミルクスキー部) 男子総合4位
5 小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) 男子総合5位
6 原田 侑武(雪印メグミルクスキー部) 男子総合6位
右斜め下からの強烈な風が吹き上げ、最大風速は4mを超えるという難しいコンデション。
女子2本目では、珍しく伊藤有希が風にあおられた。何度かローリングしながらもなんとか態勢を保ち続けたけれど、有希ちゃんでさえ手こずる風。
続く高梨沙羅には更に強い風が吹いた。
当然シグナルレッドと思いきや、なんとグリーン。
背中に冷たいものが走る。こんなにも強い向かい風で沙羅を飛ばしちゃマズいでしょうに。
144.0mに両ひざを曲げて座り込むように着地したけれど、WC開幕が迫るこの時期に怪我がなくてホントに良かったよ。
危険を感じさせた女子の風に対して、男子に吹いた風は絶妙な妙味となった。
1本目5位だった内藤智文は、2本目で142.0mを飛びカレントリーダーに。
残るは佐藤慧一、佐藤幸椰、中村直幹、原田侑武の4人。
失礼ながら絶対的な強さを誇る4人ではない。なので、この風なら何があるかわからない。
私はそう思って観ていたし、おそらく内藤もそうだったに違いない。
まぁ、結果的に男子はギャンブル性の強い試合だったかも知れない。
こういう試合こそWF/GFが必要と思うが、ない物ねだりをしてもしょうがない。
いずれにしても内藤は立派に勝利した。
2017.7全日本朝日、2017.12名寄ピヤシリ、2017.12名寄吉田杯、2018.1雪印杯、2018.3宮様NHと、これまでの5つの勝利にラージヒルは無く、しかもいずれもAチーム不参加でのことだった。
それが遂にラージヒルでの勝利、しかも小林陵侑を除くフルメン参戦の中での勝利。
やった! おめでとう!
この頑張りは必ず実を結ぶ。また必ずチャンスは来る。
その時まで、虎視眈々と爪を研げ。
表彰式
女子組 伊藤、高梨、丸山
女子組最長不倒賞 高梨 沙羅(144.0m)
少年組 二階堂、竹花、工藤
少年組最長不倒賞 竹花 大松(126.0m)
成年組 佐藤、内藤、中村
男子組最長不倒賞 伊東 大貴(142.5m)
この日は3人の中学生が大倉山デビューを果たした。
みんな期待の星。ニッポンの宝。
女子組12位 葛西 優奈(札幌西野中学校)
女子組14位 葛西 春香(札幌西野中学校)
少年組11位 千葉 大輝(札幌北白石中学校)
青野さん不在。ノイズチーム不在。
平日の為、観客も少ない。
そんな中盛り上げてくれたのが、写真中央の白い集団。
彼らは信託ホーム応援団。
平山友梨香の応援に駆け付けた。
女子組15位 平山 友梨香(信託ホームスキー部)
残念ながら15位と奮わなかったけれど、CHINTAIさんといい、デンソー北海道さんと言い、女子の所属先は選手にやさしいね。
それと、上の写真にも写っているんだけれど、社会科見学の小学生たちも盛り上げてくれた。
短い時間しかいなかったけれど、ちょうど沙羅の144.0mを間近にすることとなった。
小学生が一斉に駆け寄って、普段はゴーグルを外さない沙羅も、これにこたえる形で外したらしい。
どう?みんな。沙羅ちゃんってすごいでしょ! スキージャンプは楽しかった?
楽しかった試合も、最後の表彰式で最悪な気分にさせられた。
この日の表彰式は、何故かいつもと違ってジャンプ台に背を向ける形で行われた。
おかげで観客からは全然見えず。
なんだか意図的に客から隔離したようにしか思えないんだけれど・・・
まさか、○○が△△したからではないよね?
(さすがにこれは書けない。憶測の域を出ないしね)