2020/21 FISスキージャンプワールドカップ女子個人第3戦ティティゼーーノイシュタット

クラマー今季2勝目 オプセット猛追及ばず

2021年1月30日(土)ティティゼーーノイシュタット(GER)HS142/K125

4th World Cup Competition

1  マリタ・クラマー(AUT) 257.7pt
2  シリエ・オプセット(NOR) 254.0pt
3  エマ・クリネツ(SLO) 245.5pt
 
7  高梨 沙羅(クラレ) 232.6pt
8  伊藤 有希(土屋ホーム) 212.0pt
16  岩渕 香里(北野建設) 187.9pt
19  丸山 希(明治大学) 183.8pt
26  勢藤 優花(北海道ハイテクAC) 168.2pt

予選リザルト オフィシャル リザルト

金曜の予選が、強風と強い雨により中止。
予選は土曜日の本戦前に行われることとなった。

迎えた土曜日。
この日も雨が降り続け、途中でみぞれに代わりアプローチの状態も悪くなったりもした。
しかし、大きな波乱は起こらず、終わってみれば予選の予選のトップ3がそのまま本戦の表彰台の順位となった。

クラマーは開幕戦ラムサウに続く今季2勝目。
2本目は空中で若干バタついた感じがあったが135.0mまで飛距離を伸ばしオプセットの猛追をかわした。
第2戦リュブノでも3位なので、これで開幕から3戦連続の表彰台となる。

2位のオプセットは、2019/20第15戦リレハンメルでの3位と、一度は優勝者として表彰式が行われながら集計ミスが発覚して2位となった同第16戦での2度の表彰台がある。
勝利まであと一歩の位置にいる選手ではあるが、先週のリュブノで同僚の若いクバンダルが初優勝。先を越されてしまった。

初優勝はお預けとはなったが、1本目6位から表彰台を射止めた2本目は白眉。
フライト後半で上手く風をつかみ、フワフワと浮き続け飛距離を伸ばし138.5mで2本目トップのスコア。女子初開催となるこの台にヒルレコードを刻んだ。

クバンダルは、1本目で2位となり連勝も視野に入った。
ただし、飛距離を出すことにかけては非凡ではあるもののテレマークに難がある。
1本目の飛型点は47.5pt。2本目は44.5pt。
テレマークさえ入れば表彰台に届いていた可能性がある。実に惜しい。

クリネツは2戦連続の表彰台。
予選4位だったルンビは本戦も4位。

2週間前の国内2連戦ではSTVカップHBCカップで共に3位だった岩渕香里。
上位二人(伊藤有希と丸山希)とは得点差こそあったものの、ここ最近には見られなかった良い状態に仕上がっているように見えた。

しかし、先週のリュブノでは予選落ち。
どうしたことかと思っていたが…

NHK-BS中継でも紹介されていたが、岩渕は踏切で上体を投げ出すように踏み切るようにフォームを変えたところ上手く填まったらしい。
そして、これはラージヒルで効果があるとのこと。
HS94のリュブノでは填まらなかったが、女子最大のHS142のこの台では填まったということか。

怪我に泣いた昨シーズンは7試合のみの出場で最高位は第6戦蔵王での20位。2018/19の最高位は第8戦蔵王での15位。シングルは2017/18ヒンターツァルテンでの9位まで遡る。

ようやく復調の兆しが見えてきたか。