2019/20 FISスキージャンプワールドカップ女子個人第16戦リレハンメル

オプセット 幻の勝利 ルンビ 今季5勝目

2020年3月10日(火)リレハンメル(NOR)HS140/K123

19th World Cup Competition

1  マーレン・ルンビ(NOR) 262.3pt
2  シリエ・オプセット(NOR) 261.6pt
3  キアラ・ヘルツル(AUT) 255.1pt
 
7  伊藤 有希(土屋ホーム) 213.9pt
8  高梨 沙羅(クラレ) 205.7pt
13  丸山 希(明治大学) 171.3pt
18  勢藤 優花(北海道ハイテクAC) 148.5pt

予選リザルト オフィシャル リザルト


 

表彰式の中央にはオプセット。
1本目を3位で折り返し、2本目でカレントリーダーとなるとリーダーボードの前でヘルツルとルンビのジャンプを見届けた。
二人はオプセットを超えられず、歓喜の瞬間が訪れた…

 

ところが、システムのエラーにより得点に誤りがあることが発覚。
2位だったルンビが勝者となり、オプセットは入れ替わって2位に。
それが発表されたのが表彰式が終わってからのこと。

 

あってはならないことだ。
最初から2位として表彰されていればオプセットも大喜びだったはず。前日にWC初表彰台の3位となったばかりなのに、翌日にそれを更新して二日連続の表彰台を射止めたわけだから。
同じ2位でも、優勝だと思って表彰までされた後に知らされる2位では素直に喜べないだろう。あまりにお粗末すぎるミスだ。

 

ルンビは1本目でコーチリクエストを使ってきた。
前日に飛びすぎて着地でお手つきをしてしまったことが頭にあったのだろう。あるいは、この日の1本目でザイフリーズベルガーが134.0mを飛ぶもかなり危険な転倒をしてしまったことも影響したのかもしれない。

 

いずれにしても、この慎重な判断が勝利への分岐点だったように思う。
オプセットの1本目は、ルンビの1本目よりも4.5m遠い138.5mの大ジャンプだったけれどテレマークが入らずに飛型点を大きく失ってしまった。
両者のゲートの違いは3段。今のオプセットにとっては高すぎるゲートだったのかもしれない。

 

ところで転倒したザイフリーズベルガーは十字靭帯をやってしまったらしい。
RAW AIRの2つの予選(オープニング・コンペティション)でいずれも2位となり、調子が上がってきていただけにすごく残念だ。

 

女子RAW AIRは、次のトロンハイムが決戦の地。
残り3本。トップのルンビと2位オプセットとの差は飛距離にして24m。さすがにルンビの連覇は堅いか。
なお、オスロ同様にトロンハイム戦は無観客で行われることが既に発表されている。

 

RAW AIRトーナメント総合順位 第4ラウンド終了時点
1  マーレン・ルンビ(NOR) 824.2
2  シリエ・オプセット(NOR) -44.0
3  エバ・ピンケルニッヒ(AUT) -97.9
4  カタリナ・アルトハウス(GER) -98.0
5  キアラ・ヘルツル(AUT) -103.0

RAW AIR総合

 

WC総合ではルンビはヘルツルとの差を40pt拡げ、ピンケルニッヒとの差を50pt拡げた。
残り5戦。5位のアルトハウスの総合優勝の可能性が消え、4位の高梨までに可能性が残る。

 

WC総合順位 
1  マーレン・ルンビ(NOR) 1220
2  キアラ・ヘルツル(AUT) -65
3  エバ・ピンケルニッヒ(AUT) -191
4  高梨 沙羅(JPN) -435
5  カタリナ・アルトハウス(GER) -603

WCスタンディング