2017/18 FISスキージャンプワールドカップ女子個人第4戦ヒンターツァルテン

ルンビ今季2勝目 高梨沙羅2戦連続3位

2017年12月17日(日) ヒンターツァルテン(GER)HS108/K95 

5th World Cup Competition 

① マーレン・ルンビ(NOR) 269.1pt(105.0m 102.0m)
② カタリナ・アルトハウス(GER) 254.7pt(102.5m 99.0m)
③ 高梨 沙羅(クラレ) 248.8pt(98.0m 100.0m)

5 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 239.9pt(96.5m 98.0m)
9 岩渕 香里(北野建設) 221.0pt(94.0m 95.0m)
20 勢藤 優花(北海道ハイテクアスリートクラブ) 196.7pt(92.0m 85.0m)

予選リザルト
オフィシャル リザルト


 

2番ビブで101.5mを飛んだラモーナ・シュトラウプ(GER)は、39番ビブのルンビに抜かれるまでトップの座を守り続けた。
1本目をルンビ、アルトハウスに次ぐ3位で折り返すも、最後は高梨沙羅に抜かれ結果は4位。沙羅との差はわずかに0.2pt。
自身6度目のシングル。惜しくも表彰台を逃したとはいえ自己最高位を1つ更新し、なによりも沙羅と表彰台争いを演じてみせた。

 

昨季躍進したドイツ勢の中にあって、アルトハウス(総合4位)、フォークト(総合5位)、ヴュルト(総合10位)に次ぐ4番手のリザルトを残したシュトラウプ(総合19位)。
今季はこれが初出場。ザイファルト、エルンストが好調なだけにここまでは出番がなかったけれど、こうなってくるとドイツは代表選考が悩ましい。
ただ、残念ながら前日の団体戦での転倒によりヴュルトは今季絶望とのこと。昨季はルプレヒトがシーズンと世界選手権を棒に振ったけど、今季はヴュルトがシーズンとオリンピックを棒に振ることになってしまった。

 

アルトハウスの3連勝を阻んだルンビは今季2勝目。通算6勝目。
団体戦でヒルレコードを更新する109.0mを出し、この日も最長不倒105.0mを含む唯一の100mオーバー2本を揃えての勝利。
ルンビとアルトハウスは、ここまでの4戦で共に2勝、2位2回。360ptで総合トップに並んだ。

 

0.2pt差ながら表彰台に踏みとどまった高梨沙羅は「踏切の時に最大限の力を伝えられていない」とのこと。さらには「ふがいない結果に終わってしまった」「自分の求めていたジャンプが最後までできなかった」とも。
ここまで4位2回、3位2回。総合3位ながらトップ二人とは140pt離されてしまった。
ここ2シーズンは19戦開催だった女子WCは、今季、団体2試合が組み込まれたことでその分個人戦が2試合削られてしまった。過去2シーズンに比べて1戦の重みがより増したことになる

 

まずはなんとかトップ二人との差を詰めたい。そのためには今季まだ一度も上回ることができていないルンビとアルトハウスを倒さなくてはならない。
沙羅は、年末にかけて宮の森で集中的に練習しフォームの修正を図るらしい。
次戦ルシュノフに大いに期待したい。

 

なお、ルシュノフは、なぜか知らないけれど高梨沙羅だけを派遣するとのこと。
深い悩みの境地に陥ってしまっているらしい勢藤優花に国内調整をさせる為というのならまだわかる。でもなぜ、スタンディング4位の伊藤有希も、団体戦で過去最高レベルのパフォーマンスを見せ、この日も切れのあるサッツで9位に入った上り調子の岩渕香里も連れて行かないのか。
しかも、代わりに誰も派遣しないなんて。なぜ枠を無駄にするのか? 何の説明もないのでわからない。
マスコミはこういうところを取材して伝えてくれるとありがたい。