FISスキーフライング世界選手権2026オーベルストドルフ 個人後半

ドメン・プレヴツ圧巻の金 二階堂蓮が3位で日本勢28年振りのメダル

Flying Hill Individual
  • 2026年1月24日(土)
  • オーベルストドルフ(GER)
  • Flying Hill Individual
  • HS235/K200

Official Results

 ドメン・プレヴツ(SLO) 905.4pt
 マリウス・リンビーク(NOR) 845.9pt
 二階堂 蓮(日本ビールスキー部) 842.4pt
 
6  小林 陵侑(TEAM ROY) 805.0pt
10  中村 直幹(Flying Laboratory SC) 792.8pt
19  内藤 智文(山形市役所) 743.6pt

リザルト


オリンピック前のもう一つのビッグイベントである2年に一度のスキーフライング世界選手権。
2日間に渡る計4ラウンドの戦いを経て、ドメン・プレヴツが圧倒的な強さを見せつけ金メダルを獲得した。

初日の2ラウンドを終えた時点で2位に14.0pt差をつけて暫定首位に立っていたプレヴツ。
3ラウンド目となる2日目の最初の1本で、他の選手たちより4段低いゲートでありながら、二日間の最長不倒となる232.0mと最高点タイとなる56.5ptの飛型点で他を圧倒。

この時点で2位に52.1ptの差をつけ、勝負をほぼ決めてしまった。
ラストの1本も3段低いゲートで飛んだもののトップスコア。
6段低いゲートから飛んだ1本目こそラウンド2位だったが、残る3ラウンドは全てトップ。当然の帰結として、最後は59.5ptもの大差をつけての圧勝劇となった。

ドメン・プレヴツにとって、フライング世界選手権個人戦において初のメダル獲得となる金。
今シーズンの圧倒的な強さに加えて生来のフライング巧者。この金メダルはいわば必然。緑のラインを軽々と越えていく様は、思わず笑ってしまうほどの異次元感があった。

兄ペテル・プレヴツは2015/16ジャンプ週間で総合優勝を遂げ、そのシーズンにフライング世界選手権で個人金メダルを獲っている。そして締めはワールドカップ(WC)総合優勝
ドメンも、今シーズンに3つのうちの二つのタイトルを手にした。WCでもダントツの首位を走る。その前には兄が果たせなかったオリンピック個人金メダルも視野に入る。

初日を首位プレヴツに14pt差の2位で折り返した二階堂蓮。
3ラウンド目でプレヴツに突き放され金メダルは遠のいたが、この時点ではマリウス・リンビークを3.6ptで抑えて2位をキープしていた。

しかし、4ラウンドでリンビークが231.5mの見事な一本。
二階堂は、リンビークの描いた緑のラインに届かず思わず苦笑いを見せたが、4位ヤン・ヘールとの差は大きくメダル確定。

その瞬間に、2022年の金に次ぐ2度目のメダルである「銀」が決まったリンビークがチームメートたちと喜びを爆発させたのとは対照的に、二階堂蓮と出迎えたチームメート達の喜びは控えめ。
逆転でメダルの色が「銅」に変わったことの悔しさの方が勝ったか。

でも、これは、とてつもない大偉業。
フライング世界選手権での日本勢の表彰台は、1992年に優勝した葛西紀明、1998年に優勝した船木和喜に続く28年振り3人目。二階堂蓮は、このレジェンドたちと共に歴史に名を刻むこととなる。
あらためて言うが、とてつもないことをやってのけた。

初日を9位で折り返した小林陵侑は、アプローチの修正が功を奏し最後に納得の1本で順位を上げ6位。
陵侑は、その輝かしいキャリアの中でフライング世界選手権だけ表彰台がない。2018年は16位、2020年は19位、2022年は13位、2024年は9位。今回の6位は自己最高位。

過去3大会に出場し、まだ2本目以降のラウンドに進んだことのなかった中村直幹は初日をメダル圏内まで14.8pt差の6位で折り返した。
3ラウンドで強い追い風に当たり200mに届かなかったものの、4ラウンドでは9位の得点で持ち直し、見事にフラインク世界選手権で初のトップ10。

フライングを飛びたいという子供の頃からの夢を世界選手権という大舞台で叶えた内藤智文。
23位で折り返した3ラウンド目では、追い風をものともせずに果敢に攻めてラウンド10位。
最後の1本は200mに届かなかったが、初日より順位を上げて結果は19位。初挑戦にして素晴らしすぎる成績。

こうして上々の成績を残した日本チーム。
対して4位ヘール、5位エンバッハー、7位クラフト、16位フェットナーのオーストリアも総合力を示した。

翌日の団体戦。
日本チームは、オーストリアを相手に、歴史に残る名勝負を繰り広げることとなる。