ニカ・プレヴツが7連勝で2シーズン連続のワールドカップ総合優勝を決める

Official Results
1 | ニカ・プレヴツ(SLO) | 254.1pt |
2 | アンナ-オディヌ・ストローム(NOR) | 226.2pt |
3 | エイリン‐マリア・クバンダル(NOR) | 216.9pt |
5 | 高梨 沙羅(クラレ) | 207.0pt |
10 | 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) | 186.7pt |
11 | 丸山 希(北野建設SC) | 179.4pt |
21 | 佐藤 柚月(札幌日大高校) | 148.3pt |
27 | 勢藤 優花(オカモトグループ) | 136.8pt |
38 | 一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ) | 49.0pt |
ニカ・プレヴツがワールドカップ総合優勝を決めた。
7連勝で今季12勝目を挙げたプレヴツは、4試合を残して2位カタリナシュミットに542pt、3位のセリーナ・フライタークに560ptの差をつけた。
両者のいずれかが残る4試合を全勝し、プレヴツがノーポイントに終わったとしても逆転できないので総合優勝が決定した。
プレヴツは昨シーズンに続く2シーズン連続2度目の総合優勝。
女子ワールドカップにおいて、複数回の総合優勝は高梨沙羅(4回)、マーレン・ルンビ(3回)に続く3人目。連覇達成も同じ二人に続く3人目。
女子ワールドカップ総合優勝者
2011/12 | サラ・ヘンドリクソン(USA) |
2012/13 | 高梨 沙羅(JPN) |
2013/14 | 高梨 沙羅(JPN) |
2014/15 | ダニエラ・イラシュコ・シュトルツ(AUT) |
2015/16 | 高梨 沙羅(JPN) |
2016/17 | 高梨 沙羅(JPN) |
2017/18 | マーレン・ルンビ(NOR) |
2018/19 | マーレン・ルンビ(NOR) |
2019/20 | マーレン・ルンビ(NOR) |
2020/21 | ニカ・クリジュナル(SLO) |
2021/22 | マリタ・クラマー(AUT) |
2022/23 | エバ・ピンケルニッヒ(AUT) |
2023/24 | ニカ・プレヴツ(SLO) |
2024/25 | ニカ・プレヴツ(SLO) |
この試合を前にして2位シュミットとの差は455pt。3位フライタークとは492pt。プレヴツの総合優勝は秒読み段階にあった。
この日は4試合連続2位だったフライタークが8位と振るわず、シュミットも今季ワーストの18位となったためにタイトルが決まった。
この試合でプレヴツのライバルとなったのはストローム、クバンダル、ザイフリーズベルガーだったが、ただひとり130m台を2本揃えたプレヴツの勢いには手が付けられず、終わってみれは2位ストロームでさえも27.9ptを付けられ、プレヴツの強さを際立たせてしまった。
こうなるとプレヴツがどこまで勝ち続けるのかが見たくなる。
残り4試合。全て勝てば2013/14に高梨沙羅が打ち立てたシーズン最多勝利数の15勝を抜くことになる。
その高梨沙羅は5位。エントリーした直近7試合連続でシングル順位を獲得しており、シーズン最終盤に向けて良い流れになってきている。
今季は4位が最高位でまだ表彰台がないが、やはりそこに期待してしまう。
伊藤有希は、上手くいっていないとはいえしっかりとまとめて今季6度目となるトップ10。
世界選手権個人LHで日本勢最高位の7位だった丸山希は11位。
ジュニア世界選手権で6位となったことで選考基準を満たしこの遠征に派遣された佐藤柚月は、今季5度目のポイント獲得となる21位。
なお、予選がキャンセルされたためRAW AIRの最初のラウンドもキャンセルされたことになる。
よって、現時点のRAW AIR総合順位は、オスロ本戦の結果がそのまま反映されている。
RAW AIR 総合順位(暫定)
1 | ニカ・プレヴツ(SLO) | 254.1 |
2 | アンナ-オディヌ・ストローム(NOR) | -27.9 |
3 | エイリン‐マリア・クバンダル(NOR) | -37.2 |
4 | ジャクリーン・ザイフリーズベルガー(AUT) | -37.3 |
5 | 高梨 沙羅(JPN) | -47.1 |
ところでこの試合。現地のカメラは、観客席でノルウェー国旗を振る子供たちの姿を何度も何度も映し出していた。
ここは聖地ホルメンコーレン。
子供たちを裏切ってはいけないよというメッセージが込められていた。と考えるのは穿ち過ぎだろうか。