第95回宮様スキー大会国際競技会ラージヒル

雪印メグミルク勢が今季2度目の表彰台独占 櫻井梨子が大会2度目のV 杉山律太は二冠達成

FIS公認/全日本スキー連盟A級公認
  • 2024年3月3日(日)
  • 札幌市 大倉山ジャンプ競技場
  • HS100/K90

女子組

1  櫻井 梨子(あいおいニッセイ同和損保) 183.4pt
2  岩崎 里胡(下川商業高校) 164.4pt
3  佐藤 柚月(札幌日大高校) 163.8pt
 
4  小林 諭果(CHINTAIスキークラブ) 143.6pt
5  斎藤 優(下川商業高校) 138.6pt
6  渡邉 陽(カンテスキー部) 115.1pt

リザルト

少年組

1  杉山 律太(下川商業高校) 175.3pt
2  岡部 凛大郎(江別第三中学校) 160.2pt
3  三上 託摩(積丹美国中学校) 159.5pt
 
4  佐々木 星語(札幌日大中学校) 158.2pt
5  成田 絆(花輪高校) 137.0pt
6  西方 遥人(飯山高校) 108.7pt

リザルト

成年組

1  佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) 245.7pt
2  池田 龍生(雪印メグミルクスキー部) 240.7pt
3  清水 礼留飛(雪印メグミルクスキー部) 227.5pt
 
4  工藤 漱太(雪印メグミルクスキー部) 226.1pt
5  鈴木 翔(札幌手稲スキー協会) 216.8pt
6  渡部 陸太(東京美装グループスキー部) 215.7pt

リザルト 男子総合


2月27日に始まった札幌ジャンプ週間の締めくくりとなる宮様大会ラージヒル。
この1週間の札幌は悪天候に悩まされ、カツゲンカップが1本で終了、札幌オリンピック記念が1日順延になるなど順調に進んだとは言い難かったが、それでも何とか全ての試合を開催することができた。

この日の大倉山は、いつも通りの向かい風。
ただ、その強弱が激しかったために女子はやや慎重すぎたゲート設定となりK点ジャンプはゼロ。
逆に男子は1本目においてやや強気の設定だったか130mオーバーが10本。そのうち2本は144.0mに届いた。

最長不倒を分け合った佐藤幸椰と池田龍生は、いずれもテレマークこそ決められなかったが有り余る飛距離点で他を圧倒。
佐藤幸椰は今季国内2勝目。池田龍生は社会人初優勝まで5.0ptに迫った。
清水礼留飛がこれに続き、3日前の札幌オリンピック記念と同じく雪印メグミルク勢が表彰台を独占。更には工藤漱太が続き4位までを独占した。

宮様大会において佐藤幸椰は、2011年第82回大会LH少年組で初優勝、2013年第84回大会で少年組NHLHの二冠、2014年第85回大会でも少年組NHLHの二冠を達成しているが、成年組としては今回が初優勝。

杉山律太が2日前のNHに続く勝利で二冠達成。
春から東海大に進学することが決まっているが、今年のジュニア世界選手権に出られなかったことが相当悔しいようで、来季はまずはそこを目指すことになる。

女子組の櫻井梨子は、余市紅志高2年時の2021年第92回大会NH以来となる2度目の優勝。
なお、この時がシニア初優勝だった。

女子組

1 櫻井 梨子(あいおいニッセイ同和損保)
2 岩崎 里胡(下川商業高校)
3 佐藤 柚月(札幌日大高校)
4 小林 諭果(CHINTAIスキークラブ)
5 斎藤 優(下川商業高校)
6 渡邉 陽(カンテスキー部)

少年組

1 杉山 律太(下川商業高校)
2 岡部 凛大郎(江別第三中学校)
3 三上 託摩(積丹美国中学校)
4 佐々木 星語(札幌日大中学校)
5 成田 絆(花輪高校)
6 西方 遥人(飯山高校)

岡部凛大郎の空中フォームが大きく変わった。
以前は父:岡部孝信によく似たスキーのテールが交差するほどに閉じるスタイルだったが、今は大きく開いてスキーがH字になっている。

今季のWCを見ていても、このようにスキーがH字になるようにテールを大きく開いて飛ぶ選手が増えたなぁと感じられるが、凛大郎もトレンドに合わせてモデルチェンジをしてきたようだ。

成年組

1 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部)
2 池田 龍生(雪印メグミルクスキー部)
3 清水 礼留飛(雪印メグミルクスキー部)
4 工藤 漱太(雪印メグミルクスキー部)
5 鈴木 翔(札幌手稲スキー協会)
6 渡部 陸太(東京美装グループスキー部)

雪印メグミルク勢が4位までを独占したのに続き、東京美装チームも渡部陸太を筆頭に7位に渡部弘晃、8位に宮﨑敬太が続いた。
有力実業団の選手たちが上位に名を連ねた形だが、スズショーが見事にそこに割って入った。

NHが得意な選手ではあるが、LHであるこの日も1本目は3位。
12年ぶりの優勝を果たした2日前のNHの再現とはならなかったけれど、5位入賞は上々の成績。
表彰式で見せた涼しげな表情は、どこか達観しているものを感じさせる。

表彰式

女子組
女子組
少年組
少年組
成年組
成年組

宮様大会は、大倉山で開催される試合の中でおそらく一番観客が少ない大会。
テレビ中継がなく、宣伝もない。プロ野球のオープン戦が始まったりしている関係からか報道も少ない。(北海道新聞ですら写真なし)

FIS公認試合で、若き頃のイラシュコ、シュリーレンツァウアー、フェットナー、ディートハルト、ヨハンソン、ガイガーなども優勝したことのある大会なのに、ここ数年は外国人選手の出場は皆無。

上から見ていても観客の人数は目視で数えられる程度。
かなり寂しい。

寂しいと言えば…
この試合が終わってから、清水礼留飛と渡部弘晃が今季限りで引退するとの発表が立て続けに流れた。
毎年、何人かの選手たちが引退してはくけれど、オリンピアンや日本代表クラスの大物二人の引退のニュースはさすがにこたえる。

二人は16日の伊藤杯シーズンファイナルがラストゲームとなる。
なお、他にも報道や発表はないけれど男女各1名の名前を小耳にはさんでいる。
お時間のある方は、ぜひ最後の雄姿を目に ーそして心にー 焼き付けに大倉山に足を運んでいただきたい。

雪上シーズン国内戦の表彰台(女子)

大会 優勝 2位 3位
名寄ピヤシリ 岩佐 明香 小林 諭果 成田 楓
名寄吉田杯 岩佐 明香 小林 諭果 岩崎 里胡
HBCカップ   中止  
TVh杯 岩佐 明香 小林 諭果 櫻井 梨子
雪印メグミルク杯 伊藤 有希 岩佐 明香 櫻井 梨子
カツゲンカップ 櫻井 梨子 葛西 春香 葛西 優奈
札幌五輪記念 葛西 春香 櫻井 梨子 岩崎 里胡
宮様ノーマル 葛西 春香 櫻井 梨子 小林 諭果
宮様ラージ 櫻井 梨子 岩崎 里胡 佐藤 柚月
伊藤杯ファイナル      
  • カツゲンカップはSAJ非公認試合

雪上シーズン国内戦の表彰台(男子)

大会 優勝 2位 3位
名寄ピヤシリ 小林 朔太郎 佐藤 幸椰 栗田 力樹
名寄吉田杯   中止  
HBCカップ   中止  
HTBカップ F.メート D.フーバー J.シュスター
STVカップ R.ペデルセン F.メート D.フーバー
TVh杯 葛西 紀明 佐藤 慧一 清水 礼留飛
雪印メグミルク杯 佐藤 慧一 葛西 紀明 小林 朔太郎
国スポ 佐藤 慧一
葛西 紀明
池田 龍生
内藤 智文
中村 優斗
佐藤 幸椰
カツゲンカップ 小林 潤志郎 鈴木 翔 栗田 力樹
札幌五輪記念 佐藤 幸椰 清水 礼留飛 池田 龍生
宮様ノーマル 鈴木 翔 佐藤 幸椰 渡部 陸太
宮様ラージ 佐藤 幸椰 池田 龍生 清水 礼留飛
伊藤杯ファイナル      
  • カツゲンカップはSAJ非公認試合
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