51歳の葛西紀明が2季ぶりの勝利 岩佐明香は140mの大ジャンプで国内3連勝
女子組(基本ゲート1本目30、2本目30)
1 | 岩佐 明香(大林組スキー部) | 216.4pt |
2 | 小林 諭果(CHINTAIスキークラブ) | 178.3pt |
3 | 櫻井 梨子(あいおいニッセイ同和損保) | 121.7pt |
男子組(基本ゲート1本目18、2本目16)
1 | 葛西 紀明(土屋ホームスキー部) | 224.4pt |
2 | 佐藤 慧一(雪印メグミルクスキー部) | 221.3pt |
3 | 清水 礼留飛(雪印メグミルクスキー部) | 216.4pt |
葛西紀明が1本目4位からの逆転優勝。
2022年 雪印メグミルク杯以来2シーズンぶりの勝利。
51歳の葛西にとって50代になってからは初の勝利。
2週間前のHTBカップ兼COCで9位、STVカップ兼COCで11位と、いずれも日本勢最高位。
その後のトレーニングでも葛西の調子が更に上がってきていることは、いくつかの情報で目にしていた。
なので、ひょっとして? という期待がなかったわけではないが、それでもやはり驚きが勝る。
この日の大倉山は、いつも通りの強い向かい風が吹いたかと思うと時折それが一気に凪いでしまう。
この凪いだ時間帯に飛ばされた選手はたまったものではなかったが、葛西は2本とも比較的良い条件で飛ぶことができた。
1本目4位からの逆転勝ち。
2本ともK点を超えたのは葛西(125.0m・130.5m)と宮﨑敬太(126.5m・124.0m)の二人だけ。
条件の助けがあったとはいえ葛西には安定感があったように思う。
16日(金)から開催されるWC札幌大会の代表入りは当確済み。
例年だとCOC札幌の結果を受けて代表選手が決まり、すぐに翌週がWC札幌。開催国枠の選手たちにとっては準備期間がほとんどない。
ましてや昨季の葛西は病欠者が出たために予選の前日に急遽繰り上げ出場が決まった。
対して今季はCOCからWCの期間が4週間ほど空く。
しかもその間に大倉山での大会が二つ(TVh杯、雪印メグミルク杯)あり、実戦を交えながら調整に取り組める。
大会直前に来日する選手たち-日本の選手も含めて-に対して時差調整の心配もない。
葛西紀明に加えてWC札幌の代表入りが当確している佐藤慧一、小林朔太郎は、このあたりにアドバンテージがあるように思えるので期待がより膨らむ。
男子組
女子組
HBCカップがキャンセルとなったため、女子組としては今季初の大倉山での国内戦。
WC札幌大会で1戦目は23位、2戦目は24位と2試合連続でポイントを獲得した岩佐明香。
この日の2本目は、「どんどん高く上がっていって、いつもなら落下していく感覚だったので怖かった」と語る通り、いつもより1段も2段も高いところを飛んできた。
届いた先はHSのラインを超え140.0m。
尻もちをつくような姿勢での着地となったが転倒もお手つきもなし。
これまでの大倉山でのパーソナルベストは2023年 雪印メグミルク杯での135.0m。一気に5.0m更新した。
それにしても、よく立てたものだ。
ラージヒルは苦手だというが、この日は135.0mのパーソナルベストにもビビらずに飛べたとのこと。
第64回雪印メグミルク杯ジャンプ大会
以前の岩佐は飛行曲線が高くなると恐怖心が勝ってしまっているように見受けられ、途中で降りてしまうようなことも散見されたように思う。
でも、ここ数年はそれがない。なんというか、凄くたくましくなったように感じられる。
ほんの1年前までは苦手だと語っていたラージヒル。
それがこの日は、伊藤有希の持つ冬のヒルレコード140.5mを引き合いに「もうちょっと粘れたらよかった」と平然と言ってのけた。
もう苦手意識など微塵も感じさせないし、よりたくましさを感じる。
昨シーズンは大倉山での3勝を含む国内6連勝を果たした。
今季もここまで国内3連勝。
枠が余っているにもかかわらず、こういう選手を国内に置いておくのは非常にもったいない。
表彰式
雪上シーズン国内戦の表彰台(女子)
大会 | 優勝 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
名寄ピヤシリ | 岩佐 明香 | 小林 諭果 | 成田 楓 |
名寄吉田杯 | 岩佐 明香 | 小林 諭果 | 岩崎 里胡 |
HBCカップ | 中止 | ||
TVh杯 | 岩佐 明香 | 小林 諭果 | 櫻井 梨子 |
雪印メグミルク杯 | |||
カツゲンカップ | |||
札幌五輪記念 | |||
宮様ノーマル | |||
宮様ラージ | |||
伊藤杯ファイナル |
雪上シーズン国内戦の表彰台(男子)
大会 | 優勝 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
名寄ピヤシリ | 小林 朔太郎 | 佐藤 幸椰 | 栗田 力樹 |
名寄吉田杯 | 中止 | ||
HBCカップ | 中止 | ||
HTBカップ | F.メート | D.フーバー | J.シュスター |
STVカップ | R.ペデルセン | F.メート | D.フーバー |
TVh杯 | 葛西 紀明 | 佐藤 慧一 | 清水 礼留飛 |
雪印メグミルク杯 | |||
カツゲンカップ | |||
札幌五輪記念 | |||
宮様ノーマル | |||
宮様ラージ | |||
伊藤杯ファイナル |