2013年3月3日(日)札幌 大倉山ジャンプ競技場 HS134
女子組1本目。
時折吹く強い風と、それがための低すぎるゲート設定と、アプローチに降り積もる雪のせいで他の選手たちがまともなジャンプにならない中、ひとり沙羅だけが136メートルの特大アーチ。
今シーズン大倉山初登場の沙羅は、2本目こそ101メートルと控え目な飛距離だったが、これも他の選手が70メートル台を出すのがやっとの中でのこと。
終わってみれば2位の有希に、「6回くらい余計に飛ばないと追いつけない」と言わしめた、145.6ポイントもの大差の勝利。
異次元だね、沙羅ちゃん。
女子組
優勝 高梨 沙羅(グレースマウンテンインターナショナルスクール)
2位 伊藤 有希(下川商業高校)
3位 茂野 美咲(ライズJC)
少年組
優勝 佐藤 幸椰(札幌日大高校)
2位 ドミニク・マイレンダー(ドイツ)
3位 西方 慎護(札幌日大高校)
4位 渡部 陸太(札幌日大高校)
5位 渡辺 知也(下川商業高校)
6位 小林 陵侑(岩手盛岡中央高校)
成年組
優勝 田仲 翔大(加森観光&井原水産)
2位 小林 潤志郎(東海大学)
3位 岡部 孝信(雪印メグミルクスキー部)
4位 伊藤 謙司郎(雪印メグミルクスキー部)
5位 作山 憲斗(北野建設)
6位 吉岡 和也(土屋ホーム)
この日の大倉山は、前日からの暴風雪が収まったわけではなく、常に雪が吹付け、視界が悪く、時折強い向かい風。
アプローチに雪が積もり、その除去のため、まずは試技が30分間、次に1本目が55分間中断。
天候の回復も多くは望めそうになく、選手にとって危険な状況が続き、実際に転倒者も数名出ているのに、さらに言えば観客にとっても厳しい状況が続くのに、長い中断を挟んでまでも無理に試合を続ける必要があったのかなぁ?
NHK杯でも感じたことなんだけど、運営側に選手への安全に対する配慮が足りないような気がするんだけど… 日頃の145mオーバーの飛距離を強いるゲート設定とかからしてそうだけどね。
まぁ、今日は台覧試合だし、それになんといってもみんな沙羅ちゃん目当てですからねぇ。
良い意味に取れば、「せっかく多くのファンが沙羅ちゃんを見に来てくれたんだから、1本だけで終わるわけにはいかない」ってことなんでしょうかね?
“沙羅ちゃん目当て”ってのは大袈裟でもなんでもないんです。
実際、沙羅が2本目を飛び終えたら、みんなぞろぞろと帰り始めましたから―
使用前(沙羅が2本目飛ぶ前) 使用後(沙羅が飛び終わった後)
観客の大半が帰り、寂しく行われた男子の2本目では、佐藤幸椰が金曜のノーマルヒルに続き、成年組を上回る完全優勝!
これを見ないで帰っちゃったアナタ。
ひょっとして未来のメダリストの若き日の雄姿を見逃しちゃったのかもしれませんよ。
試技開始9時15分。
競技終了14時10分
その間約5時間。中断の間も観戦席から一歩も動かず、ひたすら風雪に耐え続けたこともあり、私の短い観戦歴の中で最も過酷な観戦となってしまいました。