大成建設チャレンジカップ2025大倉山サマージャンプ大会

小林陵侑が今季初登場でV 葛西春香は通算6勝目 少年は佐々木星語が今季初v

全日本スキー連盟A級公認
  • 2025年8月3日(日)
  • 札幌市 大倉山ジャンプ競技場
  • HS137/K123

女子組

1  葛西 春香(早稲田大学) 184.3pt
2  一戸 くる実(雪印メグミルクスキー部) 168.4pt
3  宮嶋 林湖(松本大学) 166.2pt

リザルト

少年組

1  佐々木 星語(札幌日大高校) 202.1pt
2  三上 託摩(余市紅志高校) 162.8pt
3  岡部 凛大郎(下川商業高校) 156.7pt

リザルト

成年組

1  小林 陵侑(TEAM ROY) 288.0pt
2  小林 朔太郎(雪印メグミルクスキー部) 275.5pt
3  二階堂 蓮(日本ビールスキー部) 260.1pt

リザルト 男子総合


前日の札幌市長杯よりも強い向かい風が吹き安定しない。
9時開始予定の公式練習はなかなかスタートできず、10分経過したあたりで9時45分までディレイのアナウンス。

しかし、9時45分になっても風は収まらず、また、猛暑による体調面も考慮して公式練習はキャンセル。
10時15分から本戦1本目を開始することとなった。

この日の主役はやはり小林陵侑だろう。
今季初登場ゆえにビブは20番。ジュリー判断でゲートが5段下がるも、134.5mを飛び着地を決め、当たり前のように1本目をトップで折り返した。

2本目は131.0mとやや控えめだったが、それでも同じ12番ゲートで130mを超えたのは他に137.0mの小林朔太郎しかいない。
その朔太郎に少し迫られたとはいえ、1本目の貯金もあって余裕の勝利。チャレンジカップ3連覇を果たした。

今季はスーツのルール変更があり、昨季までの仕様よりもタイトなものになる。
この夏の国内戦では、昨季の仕様のスーツの着用も認められているが、陵侑は新仕様のスーツでこの試合に臨んだらしい。
他の選手の動向が分からないので何とも言えないが、少なくとも陵侑は大きな影響を受けていないようだ。

女子組

1 葛西 春香(早稲田大学)
2 一戸 くる実(雪印メグミルクスキー部)
3 宮嶋 林湖(松本大学)
4 岩佐 明香(大林組スキー部)
5 斎藤 優(LuFT)
6 佐藤 柚月(東京美装グループスキー部)

女子組優勝は葛西春香。
コンバインダーながらスペシャルジャンプの選手たちを抑えての優勝だが、葛西春香のシニアでのスペシャルジャンプ優勝はこれで6度目。

コンバインド女子が2026ミラノ・コルティナ五輪に採用されなかったことがつくづく残念だ。

札幌市長杯ノーマルとラージを連勝した丸山希は不在。
伊藤有希と一戸くる実が丸山の3連勝を食い止めることができるのかという戦いを見たかったので少し残念。

その一戸くる実は、今季出場した4試合で優勝1回、2位3回の好成績。この勢いでGPクーシュベル、ヴィスワに乗り込むことになる。とても楽しみ。

また、昨季の宮様ラージ優勝以来の表彰台となる宮嶋林湖と1本目を4位で折り返した斎藤優は、うまく風を捉えてダイナミックに飛距離を伸ばした。二人とも今後が楽しみ。

一方、8位に終わった伊藤有希が少し心配。
宮の森で4位となった際に、国内戦で表彰台を逃したのは11年ぶりではないかということを書いた。
そのめったに起こらないことが、わずか2日後にまた起こってしまった。

新スーツの影響? いや、伊藤有希に限ってそれは考えにくい。
GP序盤は参戦しないことでもあるし、他の選手たちとは少し調整の進め方に差があるのか?
まぁ、こんなことも時にはあるよねという一過性のことだとは思うけど。

少年組

1 佐々木 星語(札幌日大高校)
2 三上 託摩(余市紅志高校)
3 岡部 凛大郎(下川商業高校)
4 姫野 蒼大(札幌日大高校)
5 森 大耀(東海大札幌高校)
6 高橋 劉成(下川商業高校)

札幌真夏の三連戦。
2022年は坂野旭飛(下川商業高校:当時)が3連勝。
2023年は西田蓮太郎(下川商業高校:当時)が3連勝。
そして2024年は布施飛雄真(日大山形高校)が3連勝。

今年は森大耀がその挑戦権を持って最終戦に挑んだが、難しい条件もあって5位に終わってしまった。
三上託摩は3戦連続の2位。
岡部凛大郎は2戦連続の3位。

表彰台の頂点に立ったのは佐々木星語。
余市で2位になってはいたが公認試合としては今季初表彰台。
少年組もこれでようやく役者が揃ってきた感じがする。

なお、表彰式終了後には、7月1日に逝去した坂野旭飛に哀悼の意を表し、大倉山ラストコールが行われた。

成年組

1 小林 陵侑(TEAM ROY)
2 小林 朔太郎(雪印メグミルクスキー部)
3 二階堂 蓮(日本ビールスキー部)
4 佐藤 慧一(雪印メグミルクスキー部)
5 竹内 択(team taku)
6 小林 潤志郎(Wynn.)

表彰式

女子組
少年組
成年組
女子組特別賞(賞金授与)
少年組特別賞(図書カード授与)
成年組特別賞(賞金授与)

土曜日は少し雲が掛かっていたこと、そしてこの日は風があったことで、いくぶん暑さはしのぎやすかった。
ただ、風向風速が定まらず、二日間とも公式練習と競技の進行に支障をきたした。

こうした状況に対して二階堂蓮はSNSでナイトゲームの開催を提言している。
夜の方が風が収まりやすく、かつ、熱中症の心配もやわらぐので、これは一考に値する。

実際、過去にも札幌のサマー大会ではナイトゲームが行われている。
2019チャレンジカップのように18時スタートとなると少し遅い感じがあるが、2023札幌市長杯のように16時スタートのトワイライトゲームなのであれば観に行きやすい。

この、観に行きやすいかどうかは重要で、特に家族連れにとっては日曜日のナイトゲームはハードルが高いだろう。
でも、トワイライトゲームなら、そのハードルも幾分下がる。ましてや土曜日であれば。
最後に花火の一つでも上げれば集客にも一役買うのでは。(予算かをどう工面するかは知らないが)

ちなみに二階堂蓮は、この日の1本目で137.0mを飛ぶも、風の影響により着地で転倒している。
7位で折り返した2本目で最長不倒の140.5mを飛び巻き返し表彰台を掴んだが、怪我がなくて本当に良かった。
そうしたことも、先ほどの提言に繋がっただろうか。

まぁ、個人的には朝に始まって昼過ぎに終わるいつものスケジュールが好みなので積極的には推しにくいところではあるんだけど。
でも、歳のせいか暑さにはもう耐えられない…


2025サマー国内戦の表彰台(女子)

大会 優勝 2位 3位
サマー朝日 伊藤 有希 佐藤 柚月 櫻井 梨子
サンピラー記念 一戸 くる実 佐藤 柚月 伊藤 有希
札幌市長杯NH 丸山 希 一戸 くる実 葛西 春香
札幌市長杯LH 丸山 希 一戸 くる実 伊藤 有希
チャレンジカップ 葛西 春香 一戸 くる実 宮嶋 林湖

2025サマー国内戦の表彰台(少年)

大会 優勝 2位 3位
サマー朝日 三上 託摩 糸氏 琉人 長谷川 琉已
サンピラー記念 (9位 三上 託摩) (12位 森 大耀) (20位 姫野 蒼大)
札幌市長杯NH 森 大耀 三上 託摩 布施 飛雄真
札幌市長杯LH 森 大耀 三上 託摩 岡部 凛大郎
チャレンジカップ 佐々木 星語 三上 託摩 岡部 凛大郎

2025サマー国内戦の表彰台(男子)

大会 優勝 2位 3位
サマー朝日 小林 龍尚 中村 優斗 内藤 智文
サンピラー記念 佐藤 幸椰 佐藤 慧一 小林 朔太郎
札幌市長杯NH 小林 朔太郎 山本 涼太 竹内 択
札幌市長杯LH 小林 朔太郎 佐藤 幸椰 二階堂 蓮
チャレンジカップ 小林 陵侑 小林 朔太郎 二階堂 蓮