スキージャンプFISグランプリ2025女子個人第9戦クリンゲンタール【個人総合成績】

丸山希がグランプリ初優勝 日本女子として6季ぶりの総合優勝に輝く

9th Grand Prix Competition
  • 2025年10月25日(土)
  • クリンゲンタール(GER)
  • Large Hill Individual
  • HS140/K125

Official Results

1  丸山 希(北野建設SC) 249.2pt
2  ニカ・プレヴツ(SLO) 231.8pt
3  伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 216.2pt
 
5  高梨 沙羅(クラレ) 202.6pt
7  一戸 くる実(雪印メグミルクスキー部) 187.8pt
18  佐藤 柚月(東京美装グループスキー部) 156.6pt
20  勢藤 優花(オカモトグループ) 154.9pt

予選リザルト 本戦リザルト


丸山希が、ワールドカップ(WC)・グランプリ(GP)を通じて初優勝。

今季はここまで2位が4回あったものの、もう一段上になかなか届かなかった。
しかし、今夏の最終戦となるこの日はただ一人HSジャンプを2本揃え、WCで2季連続総合優勝のニカ・プレヴツに大差をつけての圧巻の勝利。

この勝利により、丸山は第8戦終了時点でプレヴツに対し50点差に位置していた首位の座をさらに拡げて総合優勝。
日本女子のGP総合優勝は6季ぶり9度目で、高梨沙羅に続く二人目。

グランプリ総合優勝一覧

 2012  高梨 沙羅(JPN)
 2013  高梨 沙羅(JPN)
 2014  高梨 沙羅(JPN)
 2015  高梨 沙羅(JPN)
 2016  高梨 沙羅(JPN)
 2017  高梨 沙羅(JPN)
 2018  高梨 沙羅(JPN)
 2019  高梨 沙羅(JPN)
 2020  総合優勝の設定なし
 2021  ウルサ・ボガタイ(SLO)
 2022  ウルサ・ボガタイ(SLO)
 2023  ニカ・クリジュナル(SLO)
 2024  ララ・マルジナー(ITA)
 2025  丸山 希(JPN)

もう一つのうれしいニュースは伊藤有希の3位表彰台。

今季は、失格やKO戦を除けば11年間続いていた国内シニア戦での表彰台をいくつか逃した。
満を持して臨んだGPバルディフィエンメでは30位と28位。

正直、少し(いや、かなり)心配していたのだが、最終戦でしっかり仕上げてきた。
特に2本合計で全選手中最高点の飛型点に “らしさ” が出た。
まずは一安心。

なお、試合終了時点ではアビゲイル・ストレイトが3位だったが、スーツの通気性に違反して失格となり伊藤有希が繰り上がった。
また、同じ理由で高梨沙羅の総合順位が一つ繰上り、2シーズン連続の総合3位となった。


今夏の日本女子のGPは、かつてないほどの好成績で幕を閉じた。

  • 丸山希がWC・GPを通じて初優勝。総合優勝に輝く。
  • 佐藤柚月はWC・GPを通じて初の表彰台が初優勝。
  • 一戸くる実もWC・GPを通じて初の表彰台が初優勝。
  • 勢藤優花もWC・GPを通じて初の表彰台。
  • 伊藤有希も最終戦で表彰台。
  • 高梨沙羅は2季連続で総合3位。
  • 岩佐明香を含む全選手が全試合でポイント獲得。
  • 総合トップ10内に5人。

好成績の要因の一つとしてスーツのルール変更があると思う。
そのあたりについては、いずれマスコミを通じてコーチ陣のコメントがあるかもしれないので、それを待つとしよう。

4週間後にはWCが開幕する。そして、2月にはオリンピック。
この夏の成績により、大いなる期待をもって迎えられる。

グランプリ総合順位

    pts 最高位
1  丸山 希(北野建設SC) 625 1勝
2  ニカ・プレヴツ(SLO) 555 3勝
3  高梨 沙羅(クラレ) 411 4位
4  アビゲイル・ストレイト(CAN) 380 2勝
5  佐藤 柚月(東京美装グループスキー部) 378 1勝
6  勢藤 優花(オカモトグループ) 359 2位
7  一戸 くる実(雪印メグミルクスキー部) 343 1勝
11  アンナ-オディヌ・ストローム(NOR) 138 1勝
29  伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 64 3位
31  岩佐 明香(大林組スキー部) 60 14位

GP個人総合順位

大会別優勝者

1  ニカ・プレヴツ(SLO)  クーシュベル(HS132)
2  アビゲイル・ストレイト(CAN)  クーシュベル(HS132)
3  ニカ・プレヴツ(SLO)  ヴィスワ(HS134)
4  ニカ・プレヴツ(SLO)  ヴィスワ(HS134)
5  佐藤 柚月(JPN)  ルシュノフ(HS97)
6  一戸 くる実(JPN)  ルシュノフ(HS97)
7  アビゲイル・ストレイト(CAN)  バルディフィエンメ(HS109)
8  アンナ-オディヌ・ストローム(NOR)  バルディフィエンメ(HS143)
9  丸山 希(JPN)  クリンゲンタール(HS140)

なお、この夏、オーストリアの二人の選手が引退を発表した。
今まで楽しませてくれてありがとう。
おつかれさま。