ドメン・プレヴツが史上最多タイの6連勝 内藤智文は驚愕の242.5mで表彰台まで僅差の4位

Official Results
| 1 | ドメン・プレヴツ(SLO) | 463.2pt |
| 2 | シュテファン・エンバッハー(AUT) | 438.4pt |
| 3 | ヨハン-アンドレ・フォルファン(NOR) | 405.0pt |
| 4 | 内藤 智文(山形市役所) | 404.7pt |
| 6 | 中村 直幹(Flying Laboratory SC) | 394.0pt |
| 8 | 小林 陵侑(TEAM ROY) | 392.8pt |
| 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) | 予選49位 | |
追い風なのにややゲート設定が渋く飛距離が出にくかった前日に対して、この日は一転向かい風、かつ、程よいゲート設定。
それゆえ前日より20mほどの飛距離差が出て、フライングらしいスペクタクルが随所に見られた。
そんな中でも他を圧倒したのは前日に引き続きドメン・プレヴツとシュテファン・エンバッハー。
1本目でエンバッハーが240.5mを飛ぶと、ゲートが2段下がったのにプレヴツも238.0mで応戦。
高いところからドスンと落ちる感じで着地が決まらなかったエンバッハーに対して、低い飛行曲線のドメンは無理なく着地を決めてくる。この飛型点の差もあり両者は12.8pt差で折り返した。
ゲートが下がった2本目は、エンバッハーは225.0mだったのに対してプレヴツは同じゲートでなんと245.5m! 流石に両足ランディンクとなり尻もち突きそうになったが持ちこたえた。
兄ペテル・プレヴツが持つ244.0mのワールドカップヒルレコードを10年振りに1.5m更新する驚愕の一発で、エンバッハーに24.8ptの大差をつけての圧巻の勝利。
今季13勝目。
第18戦札幌から数えて6連勝。これにより、小林陵侑を含む複数の選手が名を連ねるワールドカップ男子の最多連勝記録に並んだ。
驚愕のスペクタクルを見せた選手がもう一人。
内藤智文は、1本目を自己ベストの223.5mで7位で折り返すと、2本目はグイグイと飛距離を伸ばし、届いた先は242.5m!
表彰台には0.3pt足りなかったが、自己最高位を二つ更新して4位となった。
この日、240mを超えたのはプレヴツ、エンバッハーと内藤の3人だけ。
なによりも、この一発で内藤は “240mジャンパー” の仲間入り。これは、このクルム大会に参戦している55人中で15人ほどしかいない名誉ある称号だ。
その新入会員は、この冬に初めてフライングを飛び、公式記録上はトレーニングを含めて13本しかフライングを飛んだことが無い選手なのだから恐れ入る。
しかも、内藤がこの日使ったのは借り物のスキー。
成田空港で飛行機のトラブルにより出発が遅れクルム第1戦には間に合わなかった。第2戦の予選には間に合ったが、今度はスキーがロストバゲージにより届かない。
フランスチームとジュール・シェルヴェのご好意により、スキー板を借りられたことで出場に漕ぎ着けた。
2024女子札幌でのロスバゲの際にもチーム間でマテリアルの貸し借りがあったが、その時の日本チームと同じように、今回もフランスチームのサービスマンが内藤のブーツに合うようにビンディングの付け替えを行ってくれたようだ。
なんて素敵な skijumpingfamily!
それにしても、内藤智文は何故にいつもこうもドラマチックなのか。
このとき然り、このとき然り、このとき然り…
この日の結果により内藤智文のワールドカップ総合順位は26位にまで上がった。
総合上位30名のみが出場できる最終戦プラニツァの出場も、かなりクッキリと見えてきた。フライング巧者ぶりを発揮している内藤にとって、そこまでの7試合中3試合がフライングであるということも大きい。
中東情勢のあおりを受けドバイで足止めを喰らってしまっている二階堂蓮は、いまだ当地を出国できていない。
一刻も早く事態が良い方向に動いてほしい。

