スキージャンプFISグランプリ2025女子個人第7戦バルディフィエンメ

ミラノ・コルティナ五輪プレ大会 ストレイトが今季2勝目 勢藤優花がグランプリ初表彰台

7th Grand Prix Competition
  • 2025年9月18(木)
  • バルディフィエンメ(ITA)
  • Normal Hill Individual
  • HS109/K98

Official Results

1  アビゲイル・ストレイト(CAN) 258.8pt
2  ニカ・プレヴツ(SLO) 253.0pt
3  勢藤 優花(オカモトグループ) 244.9pt
 
=5  丸山 希(北野建設SC) 238.7pt
=5  佐藤 柚月(東京美装グループスキー部) 238.7pt
10  高梨 沙羅(クラレ) 232.5pt
13  一戸 くる実(雪印メグミルクスキー部) 227.2pt
30  伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 203.8pt

本戦リザルト


2026年2月に開催されるミラノ・コルティナ冬季オリンピックのプレ大会と位置付けられるグランプリ(GP)バルディフィエンメ。
バルディフィエンメは、ミラノから北東へ約300kmに位置するトレント自治県の地方。その最大の街プレダッツォがスキージャンプ競技の開催地となる。

ここでは、1991年、2003年、2013年の3回、ノルディックスキー世界選手権が行われておりワールドカップ(WC)も何度か開催されているので高梨沙羅、伊藤有希、小林陵侑なども飛んだことのある台ではあるが、今回のオリンピックに向けて改装し新たな台に生まれ変わった。

五輪プレ大会、かつ、新装された台ということで、来年2月にここに集うであろう一線級の選手達が顔をそろえた。

そんな中で優勝したのはアビゲイル・ストレイト。
第2戦クーシュベルでのWC・GPを通じて初優勝に続く2勝目。
クーシュベルはHigh Fiveで、意地悪な見方をすれば、2本合計であればニカ・プレヴツに勝てていなかった。
でも、今度は2本勝負でニカ・プレヴツを逆転で破った。

この日の最長不倒となる104.0mを飛びトップで折り返したニカ・プレヴツ。
しかし2本目は98.0mと伸ばせなかった。
ここは元々風の影響を受けやすい台だったが、改装してもそれは変わらなかっただろうか。

そして3位に勢藤優花。
1本目5位から2本目は103.0m。ゲートが違うので一概に比較はできないが、飛距離だけを見れば、プレヴツ(104.0m)、ルティト(104.0m)、ストレイト(103.5m)に次ぐ数字だ。

勢藤はWC・GPを通じて初の表彰台。
WCでは3回のトップ10があり、最高位は2017/18オーベルストドルフの4位。
GPでは13回のトップ10があり、最高位は2016チャイコフスキーの4位。
すぐに手が届きそうだったけど、なかなか掴みきれなかったものをようやく掴んだ。

2017/18オーベルストドルフでは、イラシュコ=シュトルツ、ルンビ、アルトハウスと表彰台争いを演じたが、今回も一線級の選手が揃う中での堂々たる表彰台。
心からの賛辞を贈りたい。

GP総合順位


エバ・ピンケルニッヒ(AUT)が2本目で転倒。
見た目には大きなクラッシュという感じではなかったけど、転んだ瞬間から左膝を押さえていた。
左膝の前十字靭帯断裂、そして内側と外側の半月板損傷、さらに軟骨の損傷もあるとのことで手術を受けることになったもよう。

ピンケルニッヒは、2020/21の開幕直前の練習中に転倒し脾臓を痛める大怪我を負ったが、2月には復帰できた。
しかし、前十字靭帯断裂と半月板損傷となるとそうはいかない。

1日も早い回復を祈るばかり。