小林陵侑が無傷の大会4連覇 山形のエース内藤智文が2位 丸山希は大会3連覇

女子組
1 | 丸山 希(北野建設SC) | 238.3pt |
2 | 佐藤 柚月(東京美装グループスキー部) | 228.4pt |
3 | 勢藤 優花(オカモトグループ) | 227.4pt |
少年組
1 | 三上 託摩(余市紅志高校) | 215.1pt |
2 | 布施 飛雄真(日大山形高校) | 209.9pt |
3 | 姫野 蒼大(札幌日大高校) | 199.7pt |
成年組
1 | 小林 陵侑(TEAM ROY) | 288.0pt |
2 | 内藤 智文(山形市役所) | 273.5pt |
3 | 二階堂 蓮(日本ビールスキー部) | 266.8pt |
女子組優勝は丸山希。
2022は伊藤有希と高梨沙羅に大差をつけられ敗れたが、2023は高梨に勝ち、2024は伊藤に勝ち、今年は好調の佐藤柚月、勢藤優花に勝ち見事に大会三連覇を成し遂げた。
今季国内戦では、ここまで出場した3試合を全勝中。
GPでも4試合中3試合で表彰台に上った。
前回失った悲願のオリンピックに向けて並々ならぬ意気込みを感じる。
成年組優勝は小林陵侑。
2022年にサマー山形蔵王大会が始まって以降、無傷の4連覇。
今季国内戦は2戦2勝。
新ルールによるスーツは揚力を受けにくく、最後にストンと落ちてテレマークが入れずらいと感じているらしい。
1本目は100.0m、2本目はHSを超える102.5m。映像の角度にもよるのかもしれないが、たしかに2本とも前後の足のずらし幅が、いつもより少し控えめなように見える。
この夏の国内戦は新旧どちらのルールに準じたスーツも着用が認められている。
小林陵侑をはじめGP組は、基本的に新ルールに準じたスーツを着用していたようだ。
旧ルールのスーツに対して不利にはなるが、彼らはこの試合で是が非でも結果を出さなければならないという状況にない。
一方で、特定の6人の選手にとっては、是が非でも結果を出さなければいけない試合。
この6人の選手にはコンチネンタルカップ派遣の最後の1枠を巡る最終選考の場。
なので当然に旧スーツで臨んだものと思われる。
- 対象大会:Hinterzarten/Klingenthal
- 選考人数:4名
- 選考基準:
- 2024/2025 COC ランキング上位1名
- GP第1ピリオドでポイントを獲得したALSJM下位2名
- 最終選考会を開催し、対象選手から上位者を選出する
- 最終選考会対象選手:COCの出場資格を有している
- 下記3大会の総合JPポイント上位6名、
- GP2025第1ピリオドポイント未獲得選手
- 選考会対象大会:
- 第43回札幌市長杯宮の森サマージャンプ大会
- 第26回札幌市長杯大倉山サマージャンプ大会
- チャレンジカップ2025大倉山サマージャンプ大会
- 最終選考会:サマースキージャンプ2025山形蔵王大会
- 選考方法:最終選考会の上位者
- 最終選考会対象選手:COCの出場資格を有している
- 特記事項:
- WCクォータおよび2026OWGクォータの確保を優先する場合、選考基準に沿わずコーチ会議を行い、HC判断で選手を決定する
ところで、この6人の選手とは具体的に誰なのか。
SAJからは例によって事前の発表はないし、マスコミも報じない。
こちらでポイントを計算すれば分かることではあるが、発表してくれれば済むハナシ。
以前から何度も言っているが、こうしたことを知って観るのと知らないで観るのとでは、試合への興味、関心、面白さは全く異なる。
せっかくの試合を盛り上げる要素を何故もっと有効に使わないのだろう。
6人の中に入っていたはずの葛西紀明は、この日19位に終わった。選考外となるだろう。
おそらくは8位の中村優斗(COOTS SC)が該当すると思うのだが…
発表を待つことにしよう。
もう一人、この試合でどうしても結果を出したかった選手がいる。
内藤智文にとって、この試合の結果がどうであろうとGP派遣に結びつかないし、コンチ派遣は「2024/2025 COC ランキング上位1名」として既に決まっている。
それでも結果を出したかった。
内藤は、この春から山形市役所の職員となった。
今までも山形県スポーツ協会所属として活動していたが、これからは完全に山形市の “中の人” として活動することになる。
公務員として日々業務を行い、練習時間の確保もままならない状況にあるようだ。
この日は山形市長をはじめ、所属部署の方たちが現地にいたらしい。
そうした人たちの前で、しっかりと結果を見せたいという思いだっただろう。
旧スーツで臨んでいるので陵侑には勝てないまでも、他の新スーツ勢に負けるわけにはいかない。
そのミッションを見事にやり切った。
この試合は、それぞれの選手が、それぞれのベクトルで戦っていた。
内藤智文は、山形のエースとして、かつ、指導者として、布施飛雄真の表彰台も含めて必要十分な仕事を果たしたと思う。
これにより、状況が変わるのかどうかは分からない。
が、内藤は何度でも這い上がってくると思う。
今までもずっとそうだったから。
2025サマー国内戦の表彰台(女子)
大会 | 優勝 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
サマー朝日 | 伊藤 有希 | 佐藤 柚月 | 櫻井 梨子 |
サンピラー記念 | 一戸 くる実 | 佐藤 柚月 | 伊藤 有希 |
札幌市長杯NH | 丸山 希 | 一戸 くる実 | 葛西 春香 |
札幌市長杯LH | 丸山 希 | 一戸 くる実 | 伊藤 有希 |
チャレンジカップ | 葛西 春香 | 一戸 くる実 | 宮嶋 林湖 |
サマー蔵王 | 丸山 希 | 佐藤 柚月 | 勢藤 優花 |
2025サマー国内戦の表彰台(少年)
大会 | 優勝 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
サマー朝日 | 三上 託摩 | 糸氏 琉人 | 長谷川 琉已 |
サンピラー記念 | (9位 三上 託摩) | (12位 森 大耀) | (20位 姫野 蒼大) |
札幌市長杯NH | 森 大耀 | 三上 託摩 | 布施 飛雄真 |
札幌市長杯LH | 森 大耀 | 三上 託摩 | 岡部 凛大郎 |
チャレンジカップ | 佐々木 星語 | 三上 託摩 | 岡部 凛大郎 |
サマー蔵王 | 三上 託摩 | 布施 飛雄真 | 姫野 蒼大 |