スキージャンプFISワールドカップ2025/26男子個人第10戦エンゲルベルク

ドメン・プレヴツが5連勝 二階堂蓮は2戦連続3度目の表彰台

12th World Cup Competition
  • 2025年12月20日(土)
  • エンゲルベルク(SUI)
  • Large Hill Individual
  • HS140/K125

Official Results

1  ドメン・プレヴツ(SLO) 330.2pt
2  フェリックス・ホフマン(GER) 326.4pt
3  二階堂 蓮(日本ビールスキー部) 318.1pt
 
6  小林 陵侑(TEAM ROY) 314.1pt
21  小林 朔太郎(雪印メグミルクスキー部) 284.3pt
23  佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) 282.6pt
27  内藤 智文(山形市役所) 280.5pt
35  中村 直幹(Flying Laboratory SC) 132.3pt

予選リザルト 本戦リザルト


1本目終了時点で、1位:小林陵侑、2位:二階堂蓮、10位:内藤智文、13位:佐藤幸椰、19位:小林朔太郎という胸躍る展開。
追い風厳しい条件下で、日本勢の1本目は中村直幹を除けば悪い周期を上手く避けられたことが幸いした。

ところが2本目。日本勢は総じて悪い条件に当たり、全員が順位を落としてしまった。
ラストの小林陵侑はレッドが出て少し待たされたが、結局は状況が改善されないまま、というかむしろ悪くなってスタート。6位まで順位を落とし表彰台すら失うこととなった。

一方で、2本目6位の得点ながら3位に踏みとどまった二階堂蓮が、今季・通算3度目、2戦連続の表彰台。
ヒルサイズオーバーの141.5mを飛び19.0ptが5人並んだ1本目はスーパージャンプだったが、ラウンドで数値上1番の悪い条件に当たりながら129.5mまでもっていき18.5ptを5つ並べて表彰台を守った2本目に恐ろしいまでの成長ぶりがうかがえる。

そんな彼らを尻目に3位から逆転勝利を掴んだドメン・プレヴツ。条件にかかわらず安定したパフォーマンスを見せるのは流石だが、今日は運も味方した。
これで5連勝。歴代最多タイの6連勝は達成なるか?

1本目4位から逆転で今季・通算2度目の表彰台を獲得したフェリックス・ホフマン。
長らくコンチネンタルカップと行ったり来たりの苦労人ではあるが、今季はフィリップ・ライムントとの二枚看板で強豪ドイツを支える。
自己最高位を1つ更新し、いよいよ頂点が見えてきた。

2023/24札幌でワールドカップにデビューした19歳のジェイソン・コルビー(USA)
17戦目で初のシングルとなる7位。
ここまでの最高位は今季第6戦ヴィスワでの19位。一気に12位も引き上げたが、難しい条件下で2本まとめたのは決してフロックではないだろう。

さて、実はこのエンゲルベルクでは、もう一つの大きな戦いが繰り広げられている。
次のピリオド(ジャンプ週間)に向けての日本チーム内の生き残りを懸けた戦いがそれだ。
6名のうち1人がエンゲルベルク終了時点でチームを外れることとなる。

ここでの生き残りは、すなわちミラノ・コルティナ五輪への生き残りを意味するのだが、その渦中にいるであろう3人― 内藤智文、佐藤幸椰、小林朔太郎 ―は、いずれも1本目で大きくポイントを上積みするチャンスを得たが、2本目で大きく順位を落としてしまった。

残る1戦を前に現時点のポイントは、内藤智文が56pt、佐藤幸椰が45pt、小林朔太郎が37pt
前戦の記事でも書いたが、ミラノ・コルティナ五輪の4枠確保のためには、小林朔太郎を外すという選択はちょっと考えられないと思うのだが、さてー

WC総合順位