スキージャンプFISワールドカップ2023/24女子個人第1戦リレハンメル

開幕戦は伊藤有希が逆転で通算8勝目 パニエは自己最高2位

2023/24スキージャンプワールドカップ
1st World Cup Competition
  • 2023年12月2日(土)
  • リレハンメル(NOR)
  • HS98/K90

Official Results

1  伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 244.6pt
2  ジョセフィーヌ・パニエ(FRA) 242.7pt
3  アレクサンドリア・ルティト(CAN) 241.6pt
 
12  高梨 沙羅(クラレ) 216.3pt
23  丸山 希(北野建設SC) 199.3pt
37  一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ) 85.1pt
   勢藤 優花(北海道エネルギースキー部) 予選42位
   宮嶋 林湖(松本大学) 予選55位

予選リザルト 本戦リザルト


男子から一週間遅れて、2023/24の女子スキージャンプワールドカップが開幕した。
今季は個人戦27試合、2人制チーム戦1試合の全28試合が予定されている。

開幕戦を制したのは伊藤有希。
1本目4位から逆転で勝利をつかんだ。
シーズンを跨いで2連勝。通算8勝目。

伊藤有希の通算8勝

1 2017.01.14 札幌(NH)
2 2017.01.20 蔵王(NH)
3 2017.01.21 蔵王(NH)
4 2017.02.15 ピョンチャン(NH)
5 2017.03.12 オスロ(LH)
6 2023.02.05 ヴィリンゲン(LH)
7 2023.03.24 ラハティ(LH)
8 2023.12.02 リレハンメル(NH)

1本目。ルティトの踏切は凄まじかった。
上下動が極めて少なく、アプローチのスピードを余すことなく前方向に伝え踏み切った。
これに勝てる人はいるだろうか? そう思わせるに十分すぎるほどのパフォーマンス。

しかし、伊藤有希がいた。
1本目は4位。トップのルティトとは11.9ptの差。NHとしては小さくない差。ましてやこの切れ味鋭いルティトが相手となると。
なので、クバンダル、パニエとの2位・3位争いとみるのが現実的だと思っていたが…

昨シーズンの終盤に一躍時の人となった伊藤有希。
ヴィリンゲンでの夢かと見まごう表彰台独占。フライング戦にまつわる信じられない顛末。そして「まだ夢が続いている感じ」と声を弾ませた最終戦の勝利。

しかし同時に「たまたま勝てた感覚だった」ので次は「狙って勝ちたい」とも語っていた。
この日はそれができたのだろうか?
本人ではないので何とも言えないが、試合後には「自分の思い描くジャンプを目指してできたのが良かった」というコメントを残している。

自己最高位を更新する2位となったパニエは、2021/22ヒンツェンバッハでの3位に続く2度目の表彰台。
2本目を伸ばすことができず3位となったルティトは、昨季の蔵王での初優勝と3月のリレハンメルに続く3度目の表彰台。

1本目でルティトと同じく96.0mを飛んで2位につけていたクバンダルは、やはり着地に難がある。
結果論ではあるが、普通に決めていれば優勝もありえただけに、ここは何とかして克服したいところ。

なお、昨年の総合優勝者ピンケルニッヒは膝に故障がある為、またルンビは調整中の為にエントリーしていない。
一方で初めて名前を聞くような10代の選手たちが数多くエントリーしていた。

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