高梨沙羅が今季3勝目 伊藤有希は4年ぶりの表彰台
2022年3月6日(日)オスロ(NOR)HS134/K120
24th World Cup Competition
1 | 高梨 沙羅(クラレ) | 263.9pt |
2 | ウルサ・ボガタイ(SLO) | 259.3pt |
3 | 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) | 254.6pt |
12 | 勢藤 優花(北海道ハイテクAC) | 206.5pt |
20 | 岩渕 香里(北野建設) | 184.5pt |
31 | 岩佐 明香(大林組スキー部) | 68.0pt |
高梨沙羅は、彼女にしてはやや高い位置を追い風をものともせずフワフワと舞い降りてきた。
ひょっとすると新しいスーツにも助けられたのかもしれない。それぐらいホントにフワフワと浮いて飛距離を伸ばした。
テレマークはいつものように決められなかったが、そこはこの日の直接的なライバルとなったボガタイも一緒。
僅差ではあるものの危なげなく勝ち切った印象がある。
五輪後に出場した4試合で2つの勝利と3位が1回。残る一つも4位。
五輪の呪縛から解放されたのか表情も明るく実に楽しげ。
RAW AIRの順位を1つ上げ、ボガタイ、クラマーを従えての2位で終えることとなった。
五輪前のビリンゲンから4位、8位、6位、10位、6位、5位、6位と全て10位以内と絶好調の伊藤有希がついに表彰台を射止めた。
方向性重視からパワー重視に踏切をモデルチェンジしたことは大成功。むしろ、方向性も良くなったようにも見える。
しっかりとK点を超えることができるようになってきたことで得意のテレマークでも高得点が出る。この日の飛型点は誰よりも高い。
3位という結果はもちろんだが、何よりもクリジュナルとクラマーを従えたことが素晴らしい。
伊藤の表彰台は2017/18オスロでの3位以来となる丸4年ぶり。いや、ホントに長かった。
その伊藤との表彰台争いに1.4pt差で敗れはしたものの、RAW AIRのタイトルはクリジュナルのものに。
なお、過去2回(2018/19と2019/20。2020/21は新型コロナにより開催中止)はいずれもマーレン・ルンビが総合優勝していた。
RAW AIR 総合順位
1 | N.クリジュナル(SLO) | 1592.7pt |
2 | 高梨 沙羅(JPN) | -39.6 |
3 | U.ボガタイ(SLO) | -46.7 |
4 | M.クラマー(AUT) | -81.7 |
5 | 伊藤 有希(JPN) | -185.8 |
19 | 勢藤 優花(JPN) | -485.1 |
22 | 岩渕 香里(JPN) | -579.2 |
29 | 岩佐 明香(JPN) | -789.3 |
この日4位だったクリジュナルに対しクラマーは5位。クラマーの総合優勝決定は次戦以降に持ち越された。
両者の差は195pt。残り2試合。数字の上ではクリジュナルにもタイトルの可能性は残るが、それは極めて困難なミッション。