ニカ・プレヴツがフライングでも強さを示し8連勝 伊藤有希が6位

Official Results
1 | ニカ・プレヴツ(SLO) | 201.1pt |
2 | エマ・クリネツ(SLO) | 169.8pt |
3 | セリーナ・フライターク(GER) | 157.0pt |
6 | 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) | 142.1pt |
10 | 丸山 希(北野建設SC) | 122.5pt |
15 | 高梨 沙羅(クラレ) | 77.4pt |
19 | 一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ) | 60.4pt |
FISの公式戦としては2022/23に初めて実施された女子フライング。
後世に語り継がれるであろうエピソードに彩られた試合ではあったが、ただしこの時は、RAW AIRの最終戦ではあったもののWCとしての開催ではなかった。
翌2023/24からは正式にWCとして開催。
今季は女子フライング誕生から3シーズン目。この試合が3試合目ということになる。
今季のルールでは、WCスタンディングの上位25人に出場権が与えられる。
ただし、18歳未満は出場できないので17歳のミッツコーゲンが除外された。また怪我のビョルセットと、シーズン当初から出場しないと明言していた勢藤優花も外れた。繰り上げは行わないようで出場は22人。
予定通り午前中に開始された試合ではあったが、強風により最後の一人(ニカ・プレヴツ)を残してキャンセル。約4時間後に一本勝負により一から仕切り直しとなった。
あと一人ぐらいどうにかならなかったのかと思う方もいるかもしれないが、どうにもならないのがフライング。風の影響が大きすぎるので無理をすれば命に係わる。
優勝は圧倒的な強さを示したニカ・プレヴツ。
前日の公式練習の3本中2本で女子の世界新記録となる236.0mの大飛躍を見せた。
一方この試合はゲートが抑えられ200mに届くのも難しかった。それでもプレヴツは基本ゲートから3段下がっても最長不倒の213.5m。フライト終盤は左右に大きく揺れながらもフライングらしく滑空して見せた。
プレヴツは8連勝。今季は残すところ3試合だが、手の付けられない強さで3つとも勝ってしまいそうだ。その場合は2015/16に高梨沙羅が達成した10連勝を超えることになる。
また、残り3つをすべて勝てば2013/14に高梨沙羅が打ち立てたシーズン最多勝利数の15勝を抜き16勝となる。
2位は女子フライングマイスターのエマ・クリネツ。
女子フライング戦の最初のウィナーであり、この試合を含む女子フライング3試合の全てで表彰台に立っている。
3位はセリーナ・フライターク。
カタリナ・シュミットが9位だったことでWC総合において両者の順位が入れ替わり、フライタークは2位に浮上した。
なお、シュミットは今シーズン終了後か、来年のオリンピック終了後に引退することを表明している。
日本のフライングマイスター伊藤有希は、女子フライング最初の試合での3位、昨季の5位に続くシングル6位。
丸山希は昨季の14位を上回る10位。昨季6位だった高梨沙羅は15位。
フライング初挑戦の一戸くる実は19位。何よりも25人しか出場できない舞台に出場できているだけで素晴らしい。
RAW AIR 総合順位(暫定)
1 | ニカ・プレヴツ(SLO) | 455.2 |
2 | エイリン‐マリア・クバンダル(NOR) | -83.9 |
3 | アンナ-オディヌ・ストローム(NOR) | -98.0 |
4 | ジャクリーン・ザイフリーズベルガー(AUT) | -99.5 |
5 | セリーナ・フライターク(GER) | -102.0 |