ガイガーが接戦を制し今季2勝目 小林陵侑は僅差の2位
2021年12月18日(土) エンゲルベルク(SUI)HS140/K125
9th World Cup Competition
1 | カール・ガイガー(GER) | 287.4pt |
2 | 小林 陵侑(土屋ホームスキー部) | 286.6pt |
3 | ティミ・ザイツ(SLO) | 282.6pt |
=22 | 中村 直幹(Flying Laboratory SC) | 244.3pt |
=22 | 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) | 244.3pt |
=31 | 小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) | 113.4pt |
=31 | 伊東 大貴(雪印メグミルクスキー部) | 113.4pt |
52 | 佐藤 慧一(雪印メグミルクスキー部) | 予選落ち |
1本目の順位は、トップに2018/19オーベルストドルフ以来の2勝目が射程に入ったザイツ、2位にリーダービブのガイガー、3位に初優勝が見えた地元パイエル、そして4位に連勝が掛かった小林陵侑。その背後には5位ヘールが迫る。
彼らは僅か5.9ptの中にひしめき合った。
2本目。
まずは小林陵侑がHSオーバーとなる140.5mの会心のジャンプで後続の3人にプレッシャーを与える。
正直、これは勝負あったと思われた。さしものガイガーもこれは越えられまい。
パイエルとザイツは決して悪いジャンプではなかったが、陵侑のスーパージャンプには及ばなかった。
それでもザイツは、2019/20リレハンメル以来7度目となる表彰台登壇に成功。
パイエルは、2019/20ニジニ・タギル以来2度目の表彰台は逃したが、日曜の試合に地元で登壇の期待を残すに十分なパフォーマンスを見せた。
そして、ガイガー。
この状況でも動じることなくHSに届く140.0mで陵侑に応戦。
やや腰高で少しふらついたように見えたテレマークが減点されたが、0.8pt差で逃げ切って見せた。
ガイガーは今季2勝目。リーダービブを守り続けている。
対して1本目の陵侑の飛型点は少し低いかなとは思う。上位陣に対しては割と高めの採点をしていたDジャッジが、陵侑に対しては2本とも低めの点数だったこともあって余計にそう感じられる。
ただ、1本目で4位にとどまったのは踏切のほんの僅かな遅れがあったためだと思われる。
飛び終えてから何度も首を振ったのも、本人にとっては失敗ジャンプだと捉えていたのだろう。
緩い追い風はあったものの試合を乱すようなことはなく、イコールコンデションの中で実力勝負となった好ゲームだったと思う。
6位ストッフ、7位グランネル、8位ラニセク、9位クラフト、10位リンビークと、優勝経験者たちがトップ10にひしめき、彼らの力を持ってしても表彰台に届かない様は、今シーズンの混戦模様を象徴しているようにも思えた。
なお、小林陵侑の表彰台は通算38回目で、船木和喜に並んで歴代2位となったらしい。