2019/20 FISスキージャンプワールドカップ男子個人第4戦ニジニ・タギル

クラフト 今季初優勝 小林陵侑 今季初表彰台

2019年12月8日(日)ニジニ・タギル(RUS)HS134/K120

6th World Cup Competition

1  シュテファン・クラフト(AUT) 277.6pt
2  キリアン・パイエル(SUI) 254.6pt
3  小林 陵侑(土屋ホームスキー部) 252.3pt
 
11  佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) 220.8pt
29  小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) 174.9pt
31  伊東 大貴(雪印メグミルクスキー部) 96.3pt
45  葛西 紀明(土屋ホームスキー部) 75.2pt
49  中村 直幹(東海大学札幌スキークラブ) 62.3pt

予選リザルト オフィシャル リザルト


 

1本目終了時点で暫定トップは小林陵侑。
その9.1pt後方に暫定2位のクラフト。
クラフトと暫定3位タンデとの差は15.0pt。距離にして8m50。
陵侑とクラフトの2位以上は堅いと思われたけど…

 

この日のニジル・ダギルは一筋縄ではいかない。
いや。今季ここまでの試合のすべてがそうだった。
とにかく風が定まらない。基本向かい風だが強弱に差があり、飛び終えて不満を表す選手のなんと多かったことか。
その割には試合はサクサクと進んだが、今季はシグナルコントロールがちょっと雑なような気がするのは気のせいか?
あくまでも感覚的な話ではあるが、えっ、この状態で出しちゃうの? って思うことが多い。

 

2本目のラスト10人で最も強い向かい風はパイエルの1.91m/s。
逆に一番弱かったのが陵侑の0.00m/s。
青を出した時点の数値がわからないので何とも言えないけど…

 

陵侑は2本目だけ見れば23位で結果3位に後退。
パイエルは5位から26.5pt差をまくって2位に浮上。
ついでに言うと潤志郎も0.25m/sの風しかもらえず1本目8位から結果29位まで後退。

 

クラフトの2本目も条件が悪くなりかけていたけれど会心の一発で今季初優勝。通算17勝目。
パイエルは、2019世界選手権NHでの銅があるが、WCでは初表彰台。
小林陵侑は今季初表彰台。

 

葛西紀明は今季4戦目にして初めて予選を通過したけれど45位。
ゴーグル越しで表情はわからなかったけれど、苦笑いすら出ない能面のような様は見ていてちょっと切なかったなぁ。

 

それにしても陵侑の1本目のジャンプは凄まじかった。
この試合の全飛躍中たった2本しかなかった追い風に当たってしまったが、ものともせずに133.5mまで突き進んだ。
つまり陵侑は2本ともハズレを引かされたわけだが、それでもしっかりと結果を出した。
ここまで勝利こそないが、4戦全てでシングルは他にはガイガーのみ。
これで不調とか言われちゃ可哀想すぎる。