2021 FISノルディックスキー世界選手権オーベルストドルフ男子団体LH

ドイツ 大団円の金 日本 メダルに迫る4位

2021年3月6日(木)オーベルストドルフ(GER)HS137/K120

Men Large Hill Team

ドイツ 1046.6pt
パシュケ、フロイント、アイゼンビヒラー、ガイガー
オーストリア 1035.5pt
アッシェンヴァルド、ヘール、フーバー、クラフト
ポーランド 1031.2pt
ジワ、ステカラ、ストッフ、クバツキ
 
4 日本 1017.5pt
佐藤幸椰、中村直幹、佐藤慧一、小林陵侑
5 スロベニア 1010.0pt
6 ノルウェー 974.1pt
7 スイス 856.6pt
8 RSF(ロシアスキー連盟) 778.2pt

オフィシャルリザルト


男子団体戦は、世界選手権スキージャンプ種目の最後を飾るにふさわしい素晴らしい試合となった。
繰り広げられたのは、ヒリヒリと胸を締め付けられるような大接戦のメダル争い。
何よりも、そこに日本が加わっていたことが、我々日本のジャンプファンの目をくぎ付けにさせた。

最後までメダル獲得の希望を繋ぎはしたが、惜しくも13.7ptの差でメダルには届かなかった。
ただ、この結果については佐藤幸椰が言っている通り「日本の力を考えれば今日は健闘したほうだ」
なので、個人的には「あと一歩だったのに残念!」という思いよりも「よくぞ最後までメダル争いを演じてくれた!」という、うれしい驚きと称賛の思いが強い。

“最年長”の佐藤幸椰がチームを引っ張り、初出場の中村直幹が見事なジャンプでチームに自信をもたらした。佐藤慧一が難しい条件の中しっかりと繋ぎ、小林陵侑がさすがの力で各国エースたちと対等に渡り合った。
もちろん選手たちは悔しいし残念だろう。でも、同時に、希望と自信も持ったのではないだろうか。
日本にとって、そういう戦いであったと信じたい。

2大会連続の金メダルとなったドイツは、個人戦2試合で運に見放されていたアイゼンビヒラーが本来の力を発揮できたことが大きかった。
これで、今大会好調のガイガーとの2枚看板がそろい踏み。ドイツの金メダルは、この二人の圧倒的なパフォーマンスがあってこそだ。

この試合が、大会のフィナーレを飾るにふさわしい試合となったのは僅差のメダル争いだけが理由ではないと思う。
大会が始まって以降、思わぬ不振に陥っていた選手たちに、本来の姿を垣間見ることができた為でもあると思う。
アッシェンヴァルトとヘールはオーストリアの銀メダル獲得に大きく貢献したし、ストッフとステカラもようやく”らしさ”を発揮しポーランドに銅メダルをもたらした。

残念だったのはノルウェー。
グランネルのコロナ陽性という最悪な事態があったとはいえ、それでもメダル候補の一角ではあったはず。それが思わぬ苦戦を強いられてしまった。
リンビークとタンデが最悪な風に掴まり大きく出遅れたことが原因ではあるが、結局最後までメダル争いの蚊帳の外。この日の結果を最も失望しているチームではないだろうか。

男子団体 歴代メダル獲得国
  日本の成績
2005 AUT FIN NOR 10位  葛西、岡部、宮平、東
2007 AUT NOR JPN 3位  栃本、岡部、伊東、葛西
2009 AUT NOR JPN 3位  栃本、岡部、伊東、葛西
2011 AUT NOR SLO 6位  竹内、湯本、葛西、伊東
2013 AUT GER POL 5位  清水、葛西、伊東、竹内
2015 NOR AUT POL 4位  小林潤、伊東、竹内、葛西
2017 POL NOR AUT 7位  竹内、小林陵、葛西、伊東
2019 GER AUT JPN 3位  佐藤、伊東、小林潤、小林陵
NEW GER AUT POL 4位  佐藤幸、中村、佐藤慧、小林陵

さて、これにて世界選手権ジャンプ種目はすべて終了。

クリネツ、ジワ、ルンビ、クラフト。
個人金メダリストは全員ワールドカップで今季未勝利の選手。
つまり、この大舞台で輝いたのは「本命」とはちょっと違う選手たち。
そんな選手たちが勝利をつかむ。これが世界選手権あるいはオリンピックの醍醐味なのかもしれない。

その一方で、ワールドカップでいつも輝いている「本命」の選手たちが期待どうりの結果を残せなかったことに、正直もどかしい思いもある。
クラマー、高梨沙羅、グランネル、アイゼンビヒラー…

どちらの思いで見るかによって世界選手権の印象は随分と変わると思う。