2018/19 FISスキージャンプワールドカップ男子個人第13戦バルディフィエンメ

クバツキ WC初優勝 小林陵侑 連勝記録止まる

2019年1月13日(日) バルディフィエンメ(ITA)HS135/K120

16th World Cup Competition 

 ダヴィド・クバツキ(POL)  271.1pt  129.5m  131.5m
 シュテファン・クラフト(AUT)  257.2pt  124.5m  122.5m
 カミル・ストッフ(POL)  256.9pt  120.0m  128.5m
 
7  小林 陵侑(土屋ホーム)  249.2pt  128.0m  122.5m
20  佐藤 幸椰(雪印メグミルク)  234.8pt  124.0m  116.0m
28  小林 潤志郎(雪印メグミルク)  225.8pt  118.0m 123.5m
38  栃本 翔平(雪印メグミルク)  91.6pt  117.5m  
40  葛西 紀明(土屋ホーム)  89.4pt  110.5m   
45  中村 直幹(東海大学)  85.4pt 109.5m   
49  伊東 大貴(雪印メグミルク)  83.1pt 110.5m   

オフィシャル リザルト


 

ダヴィド・クバツキがWC初優勝。
昨シーズンまでで2位1回、3位2回の計3回の表彰台があったがなかなか勝利に届かなかった。
それが今季は既に前日の試合を含めて2戦連続の2位、そして3位1回の計3回。機は熟した。
1本目で首位に立つと、2本目は初優勝への最大の障壁が崩れたのを尻目に圧巻の大飛躍で突き放した。

 

最大の障壁― 小林陵侑は1本目を僅差の2位で折り返すも、2本目は失速し結果は7位。
WC最多連勝記録である7連勝が掛かっていたが記録達成はならなかった。

 

本音を言うと、個人的には二つの意味で正直ホッとしている。
一つ目は、これで一瞬でも陵侑が過度なプレッシャーから解放されるのではないかという理由から。
二つ目は、高梨沙羅が無双しまくっていた時にも書いたが、一人の選手が圧倒的に勝ち続けることが正直望ましい姿であるとは思えないから。それがたとえ日本人選手であったとしても、あるいは自分が一番好きな選手であったとしても。

 

もちろん陵侑が悪いわけではないに決まっている。
陵侑には勝ってほしいし、ジャンプ週間のタイトルも獲って欲しかったし、グランドスラムも達成して欲しかったし、これからも勝ってそしてWC総合優勝を成し遂げて欲しいに決まっている。

 

でも、コンペティションとして見た時には、群雄割拠で誰が勝つかわからないスリリングな展開の方が個人的にはやっぱり面白い。
その意味からいうと、プレヴツが15勝と勝ちまくった2015/16シーズンよりも、最終戦でフロイントとプレヴツが同ポイントに並ぶという歴史的な接戦になった2014/15シーズンの方が私には圧倒的に面白かった。

 

私はこのタイミングでクバツキが勝ててホントに良かったと思う。
次はアイゼンビヒラーの初優勝が見たい。
そして、ここの所好調のクラフトと総合2位に浮上したストッフの勝利も見たい。ちょっと元気のないノルウェー勢の勝利も見たいし、コウデルカとジワの久々の勝利も見たい。
そうやってコンペティティブな展開を大いに楽しんだあとで、最終的に陵侑の総合優勝が見られれば言うことなし。