2017/18 FISスキージャンプワールドカップ女子個人第1戦リレハンメル

ルンビ開幕戦V ドイツ堅調 高梨4位伊藤5位

2017年12月1日(金) リレハンメル(NOR)HS98/K90 

1st World Cup Competition 

① マーレン・ルンビ(NOR) 271.5pt(96.0m 96.0m)
② カタリナ・アルトハウス(GER) 262.2pt(94.0m 93.0m)
③ カリーナ・フォークト(GER) 252.2pt(92.0m 88.5m)

4 高梨 沙羅(クラレ) 252.0pt(93.0m 89.0m)
5 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 246.1pt(93.5m 87.5m)
15 勢藤 優花(北海道ハイテクアスリートクラブ) 221.2pt(84.5m 88.0m)
16 岩渕 香里(北野建設) 220.1pt(90.0m 84.0m)

予選リザルト
オフィシャル リザルト


 

今季の女子WCが、LHを含む3連戦【リレハンメル・トリプル】として開幕した。
初戦を制したのは地元のルンビ。昨季はニジニ・タギルでの初優勝を含む4勝を挙げ、今季は沙羅と有希の最大のライバルとなるであろうと目されていた優勝候補の一人が最長不倒を2本揃えて快勝した。

 

表彰台を逃した沙羅と有希は、いずれも後半の伸びを欠いた印象。
素人目には大きな失敗があったようには見えなかったけど、試合後のインタビューで沙羅は敗因を幾つも幾つも挙げていた。
沙羅は勝っても負けても反省を口にするけれど、負けた時は明らかにネガティブモードに入っているようなので、対照的にあっけらかんと受け答えしていた有希ぐらいの対応で丁度良いように思う。

 

なお、日本勢が一人も表彰台に登れなかったのは、岩渕だけがエントリーした昨季のリュブノ2戦を除けば2015/16リュブノ以来となる。
また、沙羅が表彰台に登れなかった試合は昨季は2試合(札幌蔵王)のみ。

 

五輪イヤーで注目を浴びる3位フォークトは、踏切の方向が格段に良くなったように思う。
前にも書いたけれど、以前のフォークトはフライトの中盤あたりまでは力強くて大ジャンプを期待させるけれど、後半で失速するイメージがあった。
踏切の角度が立ち上がり気味で前傾が掛からない分、推進力が得られていないように見えてたんだけど、昨季の終盤あたりから低く踏み切れるようになったように見える。

 

ドイツはとにかくみんな上手い。2位のアルトハウスもサッツの効率の良さとそこからの空中姿勢への移行のスピードは、少なくともこの試合では随一に見えた。
育成がうまくいっている印象があり、例えば一度沈みかけたエルンストなんかも再生されてきた。エルンストは、2013/14リレハンメルで2位という衝撃的なWCデビューを飾り、次戦ヒンターツァルテンでも7位。その後鳴かず飛ばずだったものの昨季平昌で3季ぶりのトップ10入りを果たし、この試合では見事に8位。

 

岩渕は1本目9位で、自身6度目のトップ10入りを目指せる位置に付けただけに2本目がもったいなかった。昨季4回しか勝てていない勢藤にも逆転を許したし。
その勢藤も後半の粘りが少し足りなかったかな。

 

金曜日とはいえ観客が少なすぎてさみしいとか、フリューゲが多いなぁとか、女子にはBWTユーザーがいないんだなぁとか、フランスのスーツはさすがにないよなとか、男子もスキーの短さが目についたけど女子も気のせいか短く見えるなぁとか・・・ 
やはり開幕戦は雑多なことに目が行くもの。