小林陵侑 日本男子最多18勝目で葛西紀明を抜く
2021年2月19日(金)ルシュノフ(ROU)HS97/K90
24th World Cup Competition
1 | 小林 陵侑(土屋ホーム) | 257.9pt |
2 | カミル・ストッフ(POL) | 256.3pt |
3 | カール・ガイガー(GER) | 255.7pt |
26 | 中村 直幹(東海大学札幌SC) | 223.4pt |
33 | 佐藤 幸椰(雪印メグミルク) | 108.1pt |
36 | 佐藤 慧一(雪印メグミルク) | 107.1pt |
その瞬間は意外な形で訪れた。
1本目終了時点で7位だった小林陵侑は、2本目で98.5mを飛びカレントリーダーに。
リーダーボードの前で5人の選手たちを見届け、ラストはグランネル。
ちょっと既視感のある場面。
先週のザコパネで陵侑が今季初優勝を遂げた試合もこんな感じでラストのグランネルを迎えた。
その時は、まさかのグランネル失速により気が付いたら陵侑が勝っていたわけだが…
しかし、さすがはグランネル。
同じ轍は踏まずに、陵侑に対して2.0pt差をもって勝利した。
…はずだったのだが。
しばらくして流れてきたのはグランネル失格の一報。
表彰台の選手は、試合後に必ずスーツのチェックを受けるが、グランネルはこれにより失格と判断された。
なんだかちょっと変な感じはあったよね。
勝利が決まり、リーダーボードの陵侑と握手を交わすグランネル。
余韻に浸る間もなく、まるで待ち構えていたかのようなFISの役員に「連行」されていく…
結果、全員の順位が一つ繰り上がり、陵侑は2位から一転して優勝と相成った。
今季2勝目。
前述のザコパネでの勝利と同様、あまりスカッとした感じの勝利ではないが勝ちは勝ちだ。
この勝利により陵侑は、葛西紀明が持つ日本男子最多17勝を抜き18勝となり単独トップとなった。
まぁ、この瞬間は、もう少しカタルシスを得られる形で迎えたかったけれど。
2018年11月の初優勝からわずか3シーズン。
葛西紀明が24シーズン掛けて積み上げた勝利数を驚異的なスビートで抜き去ってしまった。
これからどんな記録を作っていくのだろうか。
小林陵侑 ワールドカップ戦績
- 2015/16 0勝/5戦
- 2016/17 0勝/25戦(ノーポイント)
- 2017/18 0勝/18戦
- 2018/19 13勝/28戦
- 2019/20 3勝/25戦
- 2020/21 2勝/22戦(現時点)
なお、ルシュノフ大会は男女が一堂に会する形で開催されている。
この日、男子に先だった行われた女子の試合では高梨沙羅が優勝。
つまり、同日に同会場で陵侑と沙羅の男女二人の日本人が優勝したことになる。
日本人選手による男女同日優勝は、調べてみたところ過去には2014年1月11日に一度あっただけのようだ。
この日は高梨沙羅が宮の森で行われた札幌大会で優勝。
同日にクルムで葛西紀明が10シーズンぶりのワールドカップ優勝。