スキージャンプFISワールドカップ2024/25男子個人第12戦ガルミッシュ‐パルテンキルヘン

チョフェニックが今季3勝目で2つのタイトルで首位に躍り出る デシュバンデンは初優勝に一歩及ばず

14th World Cup Competition
  • 2025年1月1日(水)
  • ガルミッシュ‐パルテンキルヘン(GER)
  • HS142/K125

Official Results

1  ダニエル・チョフェニック(AUT) 298.9pt ロート
2  グレゴール・デシュバンデン(SUI) 290.3pt エンバッハー
3  ミハエル・ハイベック(AUT) 289.0pt クバツキ
   
12  中村 直幹(Flying Laboratory SC) 269.5pt ヴァセク
13  二階堂 蓮(日本ビールスキー部) 268.8pt 小林朔太郎
28  小林 陵侑(TEAM ROY) 233.2pt ザイツ
35  小林 朔太郎(雪印メグミルクスキー部) 117.4pt 二階堂蓮
37  佐藤 慧一(雪印メグミルクスキー部) 116.4pt ゾグラフスキー
 内藤 智文(山形県スポーツ協会) 予選失格

予選リザルト マッチアップ 本戦リザルト


ジャンプ週間2戦目はチョフェニックが勝利。
飛行曲線が高くややリスキーな着地をする時があるが、優勝を決めた2本目も着地でかなりふらついた。
でも、思ったほど飛型点は引かれずに済んだし、何よりもそれを補って余りある143.0mの飛距離。
会心の勝利と言ってよいだろう。

チョフェニックは今季3勝目。4試合連続の表彰台。
ここまでワールドカップ総合でイエロービブを守り通してきたパシュケが4試合続けて表彰台がないのを尻目に総合トップに躍り出た。
また、ジャンプ週間総合でも、初戦で一緒に表彰台に並んだクラフトとヘールを抜いてトップに。

第8戦ティティゼー-ノイシュタットではトップで折り返すもパシュケに逆転され2位だったハイベック。
この日も、1本目を2位で折り返し優勝への期待がかかったが、2本目は11番手の得点に終わり天を仰いだ。
2016/17エンゲルベルク以来の勝利はまたもお預け。
ただ、1本目の145.0mはヒルレコード。マッチアップした前ホルダーのクバツキの目前で更新。

またもお預けを喰らったと言えばデシュバンデン。今季3度目、通算4度目の2位。
ラストジャンパーをリーダーボードの前で迎えるのは、第7戦ティティゼー-ノイシュタットに続いて2回目。
チョフェニックには悪いが、私を含めてデシュバンデンの勝利を祈ったジャンプファンも多かったのではないか。

34歳のパシュケが一躍時の人となっているが、デシュバンデンも既に33歳。
パシュケは2023年12月のエンゲルベルクで33歳6ヵ月で初優勝の史上最年長記録を打ち立てたが、デシュバンデンが初優勝を遂げるとこの記録を打ち破ることになる。
ぜひ今季中に記録更新を見せてもらいたいものだ。
スキージャンプFISワールドカップ2024/25男子個人第7戦ティティゼー-ノイシュタット

初優勝は逃したが、オーストリアの3試合連続表彰台独占は食い止めた。
このことに一番ホッとしているのはドイツチームだろう。ホルンガッハーは、ハイベックを押さえたデシュバンデンと、5位ヘールを押さえた4位ラニセクにお年玉をあげるべき。
なお、ドイツは6位にガイガー、9位にパシュケ、10位にヴェリンガーと3人がトップ10に入った。このままオーストリアの好きにさせるわけにはいかない。

前戦できっかけとなるであろう高いパフォーマンスを発揮した中村直幹と二階堂蓮はその流れを手放さず、しかも結果を伴った。
中村直幹は今季最高位。
1本目を3位と5.8pt差の6位で折り返した二階堂蓮は、3位で折り返し自己最高6位だった第5戦ヴィスワと同じく表彰台を期待させてくれた。

28位の小林陵侑を含め日本勢は3人がポイントを獲得。
でも、この日もまた4人目の壁を破ることはできなかった。
次こそは。

内藤智文は、予選でスーツ違反で失格。お尻の部分がかなり大きかったらしい。
Jスポーツの解説で伊東大貴コーチが、日本の選手はアプローチの際の尻の位置がやや高いというようなことを言っていた。バータイネンコーチが同じ点を指摘しているというものを目にしたこともある。

そんななかにあって内藤智文のアプローチは尻の位置が低め。
今季はスーツの着数がルールにより制限されている。使っているうちに尻の部分の生地が伸びてしまったということは考えられないか?
いずれにしてもオーストリアでは心機一転の活躍を期待。

4Hillsトーナメント暫定順位

1  ダニエル・チョフェニック(AUT) 622.5pt 2↑
2  ヤン・ヘール(AUT) -7.9
3  シュテファン・クラフト(AUT) -8.7 2↓
4  グレゴール・デシュバンデン(SUI) -13.6 2↑
5  ヨハン-アンドレ・フォルファン(NOR) -22.5
6  ピウス・パシュケ(GER) -25.3 2↓

4HT総合順位

WC個人総合順位

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