2019/20 FISスキージャンプワールドカップ男子個人第9戦ガルミッシューパルテンキルヘン

リンビーク WC初優勝 小林陵侑は4位でトップを守る

2020年1月1日(水)ガルミッシューパルテンキルヘン(GER)HS142/K125

12th World Cup Competition

1  マリウス・リンビーク(NOR) 289.8pt ジワ
2  カール・ガイガー(GER) 285.0pt ベア
3  ダヴィド・クバツキ(POL) 284.0pt ビックナー
 
4  小林 陵侑(土屋ホーム) 282.1pt サカラ
5  伊東 大貴(雪印メグミルク) 273.4pt 竹内
23  佐藤 慧一(雪印メグミルク) 251.6pt 小林潤
27  佐藤 幸椰(雪印メグミルク) 247.2pt ホーレ
31  竹内 択(team taku) 119.7pt 伊東
36  中村 直幹(東海大学札幌SC) 114.7pt ザイツ
   小林 潤志郎(雪印メグミルク) スーツ失格  

予選リザルト スタートリスト

オフィシャル リザルト


 

ジャンプ週間第2戦は、新年の幕開けにふさわしい手に汗握る白熱の好ゲームとなった。

 

勝ったのは、これがWC初優勝となるリンビーク。
高い飛び出しで、そのまま他者より一段も二段も高いフライトを見せる選手だが、この日の1本目はまさにその真骨頂。
リスキーな着地などお構いなしにヒル・レコードタイの143.5mまで伸ばして見せた。

 

この信じられないような大ジャンプで7.5pt差を得て臨んだ2本目こそ見もの。
ジャンプ週間という大きな場面での初優勝へのプレッシャーに打ち勝ち、上位陣の中にあっては最も条件が悪かった中、見事なパフォーマンスで勝利をつかんだ。

 

初戦で表彰台に上った3人— 小林陵侑、ガイガー、クバツキもまた、ノルウェーの新鋭に主役の座を奪われまいと見事なジャンプを見せた。
トップから陵侑までの差は7.7pt。ジャンプ週間のタイトル争いは0.1ptたりとも無駄にはできない。そのことが極限のパフォーマンスを生み極上のバトルを作り出す。

 

クラフトが沈み、ストッフが輝くことはなかった。
タイトル争いは陵侑、ガイガー、クバツキが軸となるだろう。
でもそれを掻き回すリンビークのような存在がいるのがまた面白い。

 

この試合のもう一つの見どころは伊東大貴だった。
1本目は竹内択をKOして9位。昨季までだと2本揃えることが難しかったが、今季の大貴は2本目でも同様のジャンプができる。
開幕戦ヴィスワでも5位だったが、あの時は荒れた試合ゆえに評価が難しかった。でもこの日はイーブンな条件下での試合。実力は本物だ。
2016/17オスロ以来となるシングルを今季はすでに2度出している。2014/15ルカでの2位を最後に表彰台がない大貴。私はもう一度それを見てみたい。

 


 

ジャンプ週間総合順位
  Name Total 1st 2nd
1  小林 陵侑 587.2 305.1 282.1
1 4
2  カール・ガイガー 580.9 295.9 285.0
2 2
3  ダヴィド・クバツキ 578.7 294.7 284.0
3 3
4  マリウス・リンビーク 568.3 278.5 289.8
10 1
5  シュテファン・クラフト 553.6 291.2 262.4
4 13

4HT暫定順位(第2戦終了時点)

 

小林陵侑のジャンプ週間での連勝は「5」でストップした。