スキージャンプFISワールドカップ2024/25女子個人第7戦ガルミッシュ‐パルテンキルヘン

プレヴツが今季3勝目で2 Nights ツアーをリード ピンケルニッヒは今季初表彰台

8th World CUP Competition
  • 2024年12月31日(火)
  • ガルミッシュ‐パルテンキルヘン(GER)
  • HS142/K125

Official Results

1  ニカ・プレヴツ(SLO) 275.8pt クラマー
2  エイリン‐マリア・クバンダル(NOR) 268.6pt シーフ
3  エバ・ピンケルニッヒ(AUT) 259.3pt ミュールバッハ
 
14  伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 227.4pt 丸山希
15  高梨 沙羅(クラレ) 225.7pt 勢藤優花
16  丸山 希(北野建設SC) 224.6pt 伊藤有希
20  一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ) 196.0pt ストローム
21  勢藤 優花(オカモトグループ) 99.7pt 高梨沙羅

予選リザルト マッチアップ 本戦リザルト


2021/22リュブノで初めて開催された女子KO戦。
年末年始の開催であることからジルベスター・ツアーと名付けられ、2試合/計4本の合計でタイトルを決める女子版ジャンプ週間のプロトタイプのような開催方式だった。

初の試みとなった女子のKO方式。
通常より10人多い出場ということもあって上位と下位のレベルの差が大きく、よって番狂わせは起こりにくいかなとは感じられた。
また、2試合計4本しかなく、かつ点差の付きにくいHS94の台であることから2戦目での逆転が難しく、初日で大勢が見えてしまうところもやや難があるようにも思えた。
スキージャンプFISワールドカップ2021/22女子個人第9戦リュブノ

2022/23にはフィハラが加えられ2試合/計8本となり、異なる4つの台という点を除けば限りなく女子版ジャンプ週間に近づいた。

今年4月に、FISが2023/24から女子版のジャンプ週間を実施する方向でドイツ、オーストリアの両協会と合意したという報道があったが、その後に2024/25までは開催の予定はないという話もあり、やや状況は混とんとしているようだ。
仮に、開催されるとなった場合はジルベスター・ツアーが発展的に解消されるということなのだろうか? なんだかリュブノがかわいそうな気もするが…
スキージャンプFISワールドカップ2022/23女子個人第6戦フィラハ

2023/24にジルベスター・ツアーに代わって2 Nights ツアーが誕生。
男子ジャンプ週間の舞台であるガルミッシュ‐パルテンキルヘンとオーベルストドルフで開催されることとなった。
ただし、試合数は2試合/計4本に減らされ、KO方式は行われなくなった。

なかなか実現しない女子ジャンプ週間に開催地としては近づいた感じがある。
が、一方で、昨季のジルベスター・ツアーはKO方式による4試合が開催され、かつ総得点により総合順位が争われるという4Hillsトーナメントと呼んで差支えのないフォーマットだったので、その点においては一歩後退してしまっただろうか。
スキージャンプFISワールドカップ2023/24女子個人第5戦ガルミッシュ‐パルテンキルヘン

こうして迎えた2年目の2 Nights ツアー。
ガルミッシュ‐パルテンキルヘンとオーベルストドルフで2試合/計4本で競われることは変わらないが、KO方式が復活した。
さらに、このKO戦に参加できるのは予選を通過した30人のみ。KO戦の勝者15人にラッキールーザー5人を加えた20人が2本目に進むというフォーマットに改められた。

15のマッチアップのうち同国対決は4つ。そのうちの2つが日本。
高梨沙羅は勢藤優花に勝利し、伊藤有希は丸山希に勝利した。
が、丸山はラッキールーザーとして2本目に進み、ストロームに敗れた一戸くる実もラッキールーザーとして20人の中に残った。

日本勢では勢藤優花だけが2本目に進めなかったわけだが、しかし、ポイントを獲得。
ここも今回の大きな変更点。KOラウンドを勝ち上がって2本目に進んだ20人だけでなく、敗退した10人にもポイントが与えられる。上位30人にポイントが与えられるワールドカップの基本ルールはそのまま適用されるようだ。

ただ、日ごろから、「上位30人にポイントが与えられる」というよりは無意識的に「2本目に進むとポイントを与えられる」という視点で見ているので、この「2本目に進めなくてもポイントが与えられる」という方式は「上位30人にポイントが与えられる」に矛盾していないとはいえ少し違和感を覚えなくもない。
そもそも本戦出場が通常より10人少ないというのもどうなのか。

毎年姿を変える年末年始の女子ツアー。
試行錯誤と捉えるか、 迷走と捉えるかー

ツアー初戦を制したのは昨季の2 Nights ツアーの覇者プレヴツ。今季3勝目。
2位はクバンダル。2位は今季2度目。
3位は今季初表彰台のピンケルニッヒ。

今季ここまでの5試合で3勝+2位2回だったシュミットは5位となり初めて表彰台を逃した。
また予選トップとなり始めて1本目の最終ジャンパーとなったフライタークは今季3度目の表彰台とはならず8位。
4位のライシュは初のトップ10入りで、自己最高位を一気に7つ更新。

2 Nights ツアー暫定順位

1  ニカ・プレヴツ(SLO) 275.8pt
2  エイリン‐マリア・クバンダル(NOR) -7.2
3  エバ・ピンケルニッヒ(AUT) -16.5
4  アグネス・ライシュ(GER) -26.7
5  カタリナ・シュミット(GER) -27.4
6  テア-ミニャン・ビョルセット(NOR) -29.0

2NT総合順位

WC個人総合順位

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