3年ぶりの札幌大会 アルトハウスが快勝 勢藤優花が9位
2023年1月7日(土)札幌(JPN) HS137/K123
11th World Cup Competition
1 | カタリナ・アルトハウス(GER) | 263.8pt |
2 | エマ・クリネツ(SLO) | 256.3pt |
3 | エバ・ピンケルニッヒ(AUT) | 249.7pt |
9 | 勢藤 優花(YAMAtune) | 235.7pt |
11 | 高梨 沙羅(クラレ) | 231.5pt |
13 | 丸山 希(北野建設SC) | 230.1pt |
15 | 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) | 223.1pt |
25 | 宮嶋 林湖(松本大学) | 197.8pt |
26 | 小林 諭果(CHINTAIスキークラブ) | 192.4pt |
27 | 岩佐 明香(大林組スキー部) | 179.2pt |
34 | 中山 和(下川商業高校) | 67.9pt |
38 | 久保田 真知子(早稲田大学) | 56.5pt |
櫻井 梨子(あいおいニッセイ同和損保スキー部) | 予選敗退 | |
佐藤 柚月(札幌日大高校) | 予選敗退 | |
一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ) | スーツ失格 |
札幌に3年ぶりにワールドカップが帰ってきた。
3年前の勝者はクラマーとピンケルニッヒ。二人ともそれがWCにおける初優勝だった。
クラマーは昨シーズン総合優勝に輝いた。ピンケルニッヒは今季開幕からイエロービブを纏い続けている。
しかし二人は、3年前から順風満帆にここまで来たわけではない。
クラマーはコロナ陽性反応により金メダルの最有力候補だった北京オリンピックの欠場を余儀なくされ涙にくれた。
ピンケルニに至っては初優勝を遂げた翌シーズン開幕直前に脾臓を損傷する大怪我を負い長期の離脱。今季ようやく表彰台に戻ってきたところだ。
スポーツの世界において3年という月日はあまりにも大きい。
もう一度この舞台で飛びたかったであろう茂野美咲、松橋亜希、岩渕香里らは既に現役を退いた。この地で2年間もWCが開催されなかったことは本当に大きな損失だった。
それだけに、こうして無事に開催されたことを心からうれしく思う。
金曜の予選が中止となり本戦当日に順延された。
悪天候によるものなどではなくフィンランドと中国チームのロストバゲージによる。
金曜から日曜にかけての札幌の天気予報は良好だ。
実際この日の大倉山は、リボンもだらりと垂れ下がり体感としてもほとんど風を感じない。
ただ数字上は終始追い風が吹いた。
一人として向かい風に当たった選手はなく、こんな大倉山も珍しい。
比較的安定した当たり外れのない試合のように思えたが、追い風にも強弱があり、また大粒の雪が降ったことでアプローチに影響があっただろうか。
安定していたように見えて実際は1本目と2本目の順位に乖離が見られる選手が多い。
そんな中、予選も含めて1度もトップを譲らなかったアルトハウスが快勝。
今季3勝目。通算11勝目。
札幌では宮の森も含めて初勝利。
クリネツが今季初表彰台となる2位。
ピンケルニッヒは今季10戦して9度目の表彰台。
最終的には実力者たちが上位に顔を揃える結果となった 。
Top10 & Team Japan
1本目でトップ10に4人が入ったチームJAPAN。
5位に丸山希、7位に高梨沙羅、8位に伊藤有希と勢藤優花。
胸躍る展開。帰国してからマテリアルの改善があったであろうか?
丸山には表彰台の期待がかかった。でも暫定3位のピンケルニッヒとは7.4pt、飛距離にして4mの差がある。
一方で、暫定4位から10位までは5.5px差にひしめく大混戦。2本目で大きく順位が動く可能性はある。もちろん良くも悪くも。
残念ながら2本目は4人とも順位を落としてしまった。
ただ、勢藤は今季初のシングル順位となる9位に踏みとどまった。
追い風で、その割にゲートも厳しかったためにK点に届いたのは全体で17本のみ。そのうちの2本が勢藤と高梨だ。
また、開催国枠で出場した小林諭果が3年前の札幌大会以来の、岩佐明香が昨季オーベルホフ以来のポイント獲得。
そして、中山和と久保田真知子は予選を通過し見事にWC初出場を果たした。
表彰式
開場後からかなりの降雪が続いたことが影響しただろうか。客の入りは過去の札幌大会と比べて少し少なかったように感じられた。
もっとも、降雪を避けてミュージアム棟やテントの中に避難しながら観ている方たちも多かったのかも。