小林陵侑が3連勝 聖地ホルメンコーレンで日本勢として26年ぶりの勝利

Official Results
1 | 小林 陵侑(TEAM ROY) | 264.1pt |
2 | ヤン・ヘール(AUT) | 253.3pt |
3 | カール・ガイガー(GER) | 252.4pt |
14 | 中村 直幹(Flying Laboratory SC) | 231.2pt |
15 | 二階堂 蓮(日本ビールスキー部) | 229.4pt |
26 | 小林 朔太郎(雪印メグミルクスキー部) | 219.5pt |
45 | 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) | 84.9pt |
小林陵侑が札幌での連勝に続く3連勝。
今季3勝目で通算35勝目の勝利は、陵侑にとって初のオスロ大会での勝利。
WCオスロ大会における聖地ホルメンコーレンでの日本人の勝利は、1999年の葛西紀明以来26年ぶり。
世界選手権がそうだったように、ここのところの試合はHSオーバーとなるようなゲート設定が多く、それに伴い飛型点も高くなりすぎるきらいがあった。
でも、この試合ではゲート設定が程よく抑えられことでHSに届くようなジャンプは見られず、それに伴い飛型点も抑えられた。
こうした試合ではやはり実力がものをいう。
小林陵侑の1本目は129.5mの飛距離もさることながら、飛型点はこの試合で最も高い56.0点。
これでトップに立つと、2本目は追い風に当たったものの2位以下がやや混とんとしたこともあってしっかりと勝ち切った。
陵侑は、WC札幌から世界選手権の期間にかけて、ずっと調子は悪くないと言い続けてきた。
WCで3連勝。世界選手権個人LHで銅メダル。自らの言葉を自ら証明して見せた形だ。
2位は今季10回目の2位となるヤン・ヘール。
そのうちの3回でチームメートのチョフェニックの右横に立ったが、この日はチョフェニックは9位。これによりWC総合で51ptを詰め両者の差は132ptに。
残り5試合。チョフェニックが大きく崩れることはないと思うが…
3位は第4戦ルカでの3位以来、今季2度目の表彰台となるカール・ガイガー。
0.4pt差で表彰台に届かなかったアンツェ・ラニセクが4位。
RAW AIR総合では、本戦で勝利し予選で3位だった小林陵侑がリード。
予選でトップで本戦で3位だったガイガーが9.9pt差で続く。
今季のRAW AIRはオスロとヴィケルスンでの2会場のみで、3つの予選(プロローグ)、3つの本戦による計9本を5日間で行うという短期決戦。
この週末に早くもクライマックスを迎える。
RAW AIR 総合順位(暫定)
1 | 小林 陵侑(JPN) | 382.6 |
2 | カール・ガイガー(GER) | -9.9 |
3 | アンドレアス・ヴェリンガー(GER) | -12.5 |
4 | アンツェ・ラニセク(SLO) | -12.7 |
5 | ダニエル・チョフェニック(AUT) | -17.6 |
世界選手権男子LHで起こったノルウェーチームのスーツ不正問題。
その件について、これまでの経緯や現時点で判明していることをまとめようと思ったが、時間もないし面倒くさいので、少なくとも今はやらない。
ただ、この件に対する自分の基本的な考え方は、はっきりさせておきたい。
「これは、これまでの失格問題などとは次元の違うスキャンダルであり異常な出来事。他国の選手、自国のファン、いや世界中のジャンプファンを裏切る言語道断の行為に怒りではらわたが煮えくり返っている。徹底的に調査をして不正に関与した者は厳罰に処すべき」
それにしても、こんなに観客の少ないホルメンコーレンは初めて見た。自国のファンの無言の意思表示ということか。
チケットを買って楽しみにこの日を待っていただろうことを思うと、あまりに不憫。
マルクス・アイゼンビヒラーが今季限りで引退することが明らかとなった。
2014年のCOC札幌/STVカップを観戦後に「この人の名前は覚えておいた方がいいかも」と書いたが、その後の活躍により、覚えた方がいいどころか決して忘れることのできない名前となった。
この時にサインをいただいたが、それが外国人選手から頂いた初めてのサインだったこともあってすごく印象に残っている。
「Danke schön!」とお礼を言うと、聞こえるか聞こえないかのか細い声で「No problem」と返ってきたことも、その後の咆哮キャラとのギャップがあって素敵な思い出。
あらためてDanke schön!
今まで楽しませてくれてありがとう。

