ピンケルニッヒのWC総合優勝が確定 オプセットが今季4勝目
2023年3月13日(月) リレハンメル(NOR)HS140/K123
27th World Cup Competition
1 | シリエ・オプセット(NOR) | 223.1pt |
2 | セリーナ・フライターク(GER) | 222.5pt |
3 | エマ・クリネツ(SLO) | 216.6pt |
4 | 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) | 213.4pt |
10 | 高梨 沙羅(クラレ) | 197.7pt |
18 | 勢藤 優花(YAMAtune) | 167.3pt |
26 | 丸山 希(北野建設SC) | 133.6pt |
31 | 宮嶋 林湖(松本大学) | 58.6pt |
36 | 一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ) | 51.8pt |
オプセットが1本目7位からの逆転で今季4勝目。
今季序盤はノルウェーのエースとしての活躍を見せたが、第11戦札幌での勝利以降、調子は下降線をたどり、世界選手権では1試合だけの出場にとどまった。
苦しい時間を経ての久々の勝利に笑顔が弾けた。
2位は自己最高位タイのフライターク。
3位のクリネツはRAWAIR総合でトップをキープ。
1本目トップだったクバンダルは2本目でコーチリクエストを使い、結果として7位まで順位を下げてしまった。
今シーズン何度か見られたとおり、戦略的というよりは怪我の心配があってのことと思われるので致し方ないか。
予選でトップを獲った伊藤有希は今季3度目の4位。あと一歩なのがホントに悔しい。
宮嶋林湖は3戦連続で”あとひとり”の壁に阻まれてしまった。これも悔しい。
世界選手権中に怪我を負い欠場していた高梨沙羅が復帰。
RAW AIR 総合順位(暫定)
1 | エマ・クリネツ(SLO) | 1072.7 |
2 | アンナ-オディヌ・ストローム(NOR) | -33.6 |
3 | カタリナ・アルトハウス(GER) | -37.6 |
4 | キアラ・クロイツァー(AUT) | -38.6 |
5 | セリーナ・フライターク(GER) | -40.5 |
2戦を残してイエロービブのピンケルニッヒと2位アルトハウスに215ptの差が付いた。これによりピンケルニッヒの総合優勝が確定した。
この3試合は11位-12位-11位とやや精彩を欠いたピンケルニッヒ。ただ、追うアルトハウスも3試合連続で5位。追い詰めることができなかった。
タイトル争いの最終盤が白熱の戦いという状況とならなかったことが少し残念な気もするが、タイトルはこの数戦だけで決まったわけではないので、それを言うのは野暮というものだろう。
シーズンを通して素晴らしいタイトル争いだったし、ピンケルニッヒには心からおめでとうを言いたい。
ただ、国際映像を見る限りは総合優勝決定は全くと言っていいほどスルーされているように見えたのは残念だった。
実は、小林陵侑が総合優勝を決めたときにも同じような状況があった。
そもそも国際映像も全く総合優勝に触れていないし、場内でも総合優勝決定を告げるアナウンスすら流れなかったらしい。
正直、ちょっと拍子抜けな感じは否めなかった。
実は、昨季も状況は違えど同じような拍子抜け感を味わっている。2018/19 FISスキージャンプワールドカップ男子個人第23戦オスロ昨季は最終戦プラニツァでWC総合優勝が決まったのでまだ良かったが、今季はモロにRAW AIRタイトルとWC総合優勝が同じ試合で決まってしまった。
しかも、この日の主役はヨハンソンで、彼がWC総合ではなくRAW AIRタイトルを争っていたこともあり、この試合の注目点がRAW AIRタイトル争いに集中してしまったような感がある。
結果としてWC総合優勝決定が霞んでしまった感は否めない。
NHK-BSの実況はもちろん総合優勝を伝えたけれど、もしこれがJスポオンデマンドの現地音声のみの配信だったりしたら、ピンケルニッヒの総合優勝には気づかなかっただろう。
それぐらい現地のカメラは全くピンケルニッヒを捉えることはなかったし、テロップ等を入れることもなかった。
まぁ、NHKの放送が終わった後にそういう映像があったのかもしれないけど。