スキージャンプFISワールドカップ2022/23男子個人第26戦リレハンメル

グランネルが異次元ジャンプ RAW AIR総合で首位に浮上

2023年3月14日(火) リレハンメル(NOR)HS140/K123

31st World Cup Competition

1  ハルヴォア-エグナー・グランネル(NOR) 257.7pt
2  シュテファン・クラフト(AUT) 255.4pt
3  マニュエル・フェットナー(AUT) 235.9pt
 
8  小林 陵侑(土屋ホームスキー部) 229.6pt
32  中村 直幹(Flying Laboratory SC) 87.4pt
38  小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) 76.1pt
39  佐藤 慧一(雪印メグミルクスキー部) 75.8pt
45  佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) 51.7pt
   竹内 択(team taku) 予選59位

予選 リザルト


1本目のクラフトは見事なパフォーマンスを見せた。
条件が良かったとはいえ138.5mまで伸ばし、3人が19.5をつけるいつも通りの、もとい、いつも以上のテレマークランディングを決めて見せた。

グランネルの1本目もここ最近ではかなり良いパフォーマンス。
それでもトップのクラフトとは8.8ptの差が付いた。
今のクラフトの調子の良さから見て、この差は越えられない壁だと思えた。

強く吹いていた向かい風が2本目では徐々に弱まりラスト10人でさらに弱まってきた。
こうなると力勝負。
クラフトの勝利は疑いがないだろう、と、その思いがますます強まった。
その刹那ー

宇宙人グランネルが帰ってきた。
久々に見せた異次元ジャンプ。139.5mのビッグフライト。テレマークはややふらついたようにも見えたが19点台が5つ並んだ。
対して最後のクラフトは向かい風が完全に収まってしまい飛距離を欠いた。決して悪いパフォーマンスではなかったけどグランネルが凄すぎた。

グランネルは今季11勝目。
予選でトップだったこともあってRAWAIR総合でトップに躍り出た。
2位クラフトはRAWAIRの順位を落としたが、それでも5.0pt差につける。

1本目で16位だったフェットナーが14人捲って2位。
第8戦エンゲルベルクでの2位以来となる今季2度目の表彰台。
それにしても、フェットナーのように2本の順位の乖離が大きい選手が目立つ。風の影響が大きい難しい試合ではあった。

日本勢は小林陵侑が8位。
2本目に進めたのは一人だけで陵侑の孤軍奮闘ぶりばかりが目立つ寂しい結果。
この試合からチームに復帰した竹内択は予選を通過できなかった。

RAW AIR 総合順位(暫定)

1  ハルヴォア-エグナー・グランネル(NOR) 1162.2
2  シュテファン・クラフト(AUT) -5.0
3  アンツェ・ラニセク(SLO) -59.1
4  ヨハン-アンドレ・フォルファング(NOR) -59.6
5  カール・ガイガー(GER) -70.6

RAWAIR総合

優勝したグランネルに対しクバツキは19位に沈んでしまった。
前戦までで290ptだった両者の差は378ptに開いた。クバツキの起死回生は見られるのか。
また、総合4位だったクラフトはラニセクを抜いて3位に浮上。
ワールドカップは残り6戦。数字の上で総合優勝の可能位があるのはこの4人。

ワールドカップ総合順位(暫定)

1  ハルヴォア-エグナー・グランネル(NOR) 1838
2  ダヴィド・クバツキ(POL) -378
3  シュテファン・クラフト(AUT) -500
4  アンツェ・ラニセク(SLO) -549

WC総合