スキージャンプFISワールドカップ2023/24女子個人第5戦ガルミッシュ‐パルテンキルヘン

ニカ・プレヴツが連勝 ストレイトは今季初表彰台 高梨沙羅は今季最高位タイの6位

2023/24スキージャンプワールドカップ
5th World Cup Competition
  • 2023年12月30日(土)
  • ガルミッシュ‐パルテンキルヘン(GER)
  • HS142/K125

Official Results

1  ニカ・プレヴツ(SLO) 267.4pt
2  エイリン‐マリア・クバンダル(NOR) 254.5pt
3  アビゲイル・ストレイト(CAN) 247.4pt
 
6  高梨 沙羅(クラレ) 242.5pt
13  伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 218.4pt
30  勢藤 優花(北海道エネルギースキー部) 169.9pt
   丸山 希(北野建設SC) 予選42位
   宮嶋 林湖(松本大学) 予選43位
   一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ) 予選49位

予選リザルト 本戦リザルト


2021/22はリュブノで2試合、2022/23はフィハラを加えて4試合を行ってきたジルベスター・ツアー。
これがなくなり、今季はガルミッシュ‐パルテンキルヘンとオーベルストドルフでの計2試合が2 Nights ツアーとして開催される。

なかなか実現しない女子ジャンプ週間に開催地としては近づいた感じがある。
が、一方で、昨季のジルベスター・ツアーはKO方式による4試合が開催され、かつ総得点により総合順位が争われるという4Hillsトーナメントと呼んで差支えのないフォーマットだったので、その点においては一歩後退してしまっただろうか。

女子ワールドカップとしては初開催となったガルミッシュ‐パルテンキルヘン。
最初のウィナーとなったのはN.プレヴツ。
前戦エンゲルベルクでWC初優勝を遂げた際に「これが最後とならないことを祈っています」と語った18歳は、連勝という形でその祈りを叶えて見せた。

2位は今季3度目の表彰台となるクバンダル。
いつも通りコーチリクエストを使っての戦いとなったが、これは戦略上の理由ではなく怪我のリスクの回避によるものだろう。
2本ともHSの95%には達しなかったので加点は得られなかったが、それでも2位。ゲートを下げずに戦えるようになったら飛距離においては敵なしとなってしまうだろう。

カナダの第一人者とも目されていたストレイト。
今季ここまでの最高位は前戦エンゲルベルクでの12位で、ルティトの陰にすっかり隠れてしまっていた。
2022/23ヒンターツァルテンでの3位以来となる2度目の表彰台に感極まったか、その目に涙があふれた。

膝の故障から復帰し今季初参戦となったピンケルニッヒは予選でいきなりトップ。
本戦では表彰台まで1.4pt差の4位と上々の滑り出し。

予選で2位となりアッと言わせたキュッカネンは、2016/17ピョンチャン以来7季ぶりのシングルとなる9位。
ラウティオンアホは2試合連続の5位。
7位のパニエは唯ひとり全戦シングル順位を継続している。

2本目は3位の得点で今季最高位タイの6位となった高梨沙羅。
対して今季初めてシングルに入れなかった伊藤有希は、予選はまずまずだったものの何故か噛み合わない。
勢藤優花は2試合連続のポイント獲得。

WC総合順位


クリスマスを前にして、マーレン・ルンビの引退の報が届いた。

WC歴代2位の30勝を挙げ、3度の総合優勝。
平昌五輪と二つの世界選手権で金メダルを獲得した。

そうした成績以上に、女子ジャンプにおける技術面と人気面において多大な貢献を果たした選手でもある。
また、ファンに対するリスペクトを誰よりも持っていたと感じさせる選手でもあった。

おつかれさま。
今まで楽しませてくれてありがとう。

いいね!が励みになります