スキージャンプFISワールドカップ2023/24女子個人第3戦エンゲルベルク

パニエが連勝でイエロービブを守る 表彰台争いの伊藤有希は6位

2023/24スキージャンプワールドカップ
3rd World Cup Competition
  • 2023年12月15日(金)
  • エンゲルベルク(SUI)
  • HS140/K125

Official Results

1  ジョセフィーヌ・パニエ(FRA) 293.0pt
2  アレクサンドリア・ルティト(CAN) 290.2pt
3  エマ・クリネツ(SLO) 289.4pt
 
6  伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 274.6pt
21  高梨 沙羅(クラレ) 237.0pt
26  丸山 希(北野建設SC) 226.9pt
31  一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ) 114.9pt
34  勢藤 優花(北海道エネルギースキー部) 108.5pt
   宮嶋 林湖(松本大学) 予選47位

予選リザルト 本戦リザルト


男子においてはクリスマス前のこの時期に毎年開催されているエンゲルベルク。
「天使の山」の意味を持つこの地で女子WCが開催されるのは初めて。

最初のウィナーとなったのはパニエ。
予選もトップで、追い風厳しいこの台を安定したパフォーマンスで見事に攻略した。
前戦リレハンメルでの初優勝から一気に連勝。
初めて試合で纏ったイエロービブをしっかりと守り切った。

ルティトは2戦連続の2位。
今季初表彰台となった3位のクリネツは、トップで折り返すも2本目は着地で乱れ優勝するためのポイントを大きく失ってしまった。

1本目3位で表彰台争いを演じた伊藤有希は、2本目は伸ばせず6位。
それでも3連続シングルの安定した成績で総合3位につけている。
なお、ここまでの3試合でシングルを続けているのは、パニエ、ルティト、クラマー、伊藤の4人のみ。

若い力が台頭してきた中にあって伊藤有希の成績は光るが、今や最年長となったザイフリーズベルガーも負けてはいない。
この日は4位。夏には1戦だけ出場したGPクリンゲンタールで表彰台に立っている。
引退したイラシュコ=シュトルツ、復帰が待たれるピンケルニッヒに代わってチームを牽引している。

伊藤以外の日本勢は苦戦した。
21位だった高梨沙羅。失格を除けば、これまでのワースト順位は昨季リレハンメル18位だったはず。
ワーストが18位だの21位だのというのは、それはそれで凄すぎることなのではあるけれど。

一戸くる実は0.1ptの差で2本目進出を逃し、勢藤優花ももう一歩でポイントに届かない。
宮嶋林湖は3試合連続の予選不通過で、飛躍の年となることが期待された丸山希はスキー板を変えた影響なのか空中フォームが昨年とは違って見える。
巻き返しに期待したい。

最後にストローム。
追い風に叩かれたか空中でガクンとスキーが下がったように見えた。
ヤバいかも…と思った瞬間にかなり危険な形で転倒。
膝を痛めたらしく心配だ。
また、クバンダルが2本目を棄権したが、これも何かあったのだろうか。

天使の山にも、ひょっとすると魔物がいるのかも。

WC総合順位

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