クラマーが僅差でクリュジュナルをかわす 高梨沙羅4位 伊藤有希5位
2022年3月3日(木)リレハンメル(NOR)HS140/K123
21st World Cup Competition
1 | マリタ・クラマー(AUT) | 299.9pt |
2 | ニカ・クリジュナル(SLO) | 298.9pt |
3 | ウルサ・ボガタイ(SLO) | 291.1pt |
4 | 高梨 沙羅(クラレ) | 279.0pt |
5 | 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) | 258.5pt |
24 | 岩渕 香里(北野建設) | 203.7pt |
27 | 勢藤 優花(北海道ハイテクAC) | 190.5pt |
29 | 岩佐 明香(大林組スキー部) | 170.4pt |
風がなく穏やかだった男子の試合が終了して1時間45分後に始まったこの試合。
打って変わって追い風が強く吹き、2本目の平均風速は2.00m/sを超えた。
2本目のラスト10人のうちの何人かは為す術なく叩き落されたが、クラマー、クリジュナル、ボガタイそして高梨沙羅の4名はさすがの巧さを見せた。
中でもクリジュナルは素晴らしかった。
クラマーがフライトの最終盤でスキーの先端が僅かに下がったのに対し、クリジュナルはこの強い追い風の中で最後までスキーの上下動が無かった。
2本目の両者のポイントは全く同じ。1本目の差がそのまま最終結果となった訳だが、その差はわずかに1.0pt。際どい勝負だった。
クラマーは今季7勝目。
その前の勝利は1月29日のヴィリンゲン。その試合の直後の検査でコロナ陽性反応が出て五輪への道が閉ざされた。
そのことがあったからか、優勝が決まった瞬間にほっとしたような表情を見せたことがとても印象的だった。
3位のボガタイは1本目のコーチリクエストが裏目に出た。
これが成功していれば計算上は300ptを超えて優勝していたはず。
攻めた結果なので致し方なしではあるけれど、ヒンツェンバッハ予選での失格に続いて再びコーチはボガタイに平謝りしなくてはいけないかも。
高梨沙羅は4位。
プロローグは3位だったが、そこでトップのボガタイに8.0pt差を付けられ、本戦で12.1pt差を付けられたためRAW AIRの順位はボガタイと入れ替わり3位に後退してしまった。
このように、RAW AIRではポイントが大事になってくる。
プロローグと本戦でいずれも5位だった伊藤有希。RAW AIRでも6位につけている。
五輪前のビリンゲンから4位、8位、6位、10位、6位、5位と全て10位以内と絶好調。
昨年の夏に方向性重視からパワー重視にモデルチェンジした踏切が功を奏し始めてきたようだ。
WC総合でも12位。トップ10とは17pt差。射程圏内に捉えた。
RAW AIR 総合順位(暫定)
1 | N.クリジュナル(SLO) | 853.9pt |
2 | U.ボガタイ(SLO) | -19.8 |
3 | 高梨 沙羅(JPN) | -30.1 |
4 | M.クラマー(AUT) | -31.0 |
5 | S.オプセット(NOR) | -104.3 |