ノルウェーが世界選手権女子団体で初の金 丸山-勢藤-伊藤-高梨で繋いだ日本は5位
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Official Results
金 | ノルウェー | 904.5pt | ||
ストローム、ミッツコーゲン、トゥルーセル、クバンダル | ||||
銀 | オーストリア | 885.1pt | ||
エダー、ミュールバッハ―、ザイフリーズベルガー、ピンケルニッヒ | ||||
銅 | ドイツ | 846.5pt | ||
ザイファルト、シュミット、ライシュ、フライターク | ||||
5 | 日本 | 756.2pt | ||
丸山希、勢藤優花、伊藤有希、高梨沙羅 |
世界選手権では4回目の実施となる女子団体でノルウェーが初の金メダルに輝いた。
個人NH銅メダリストのストロームでリードし、若いミッツコーゲンとトゥルーセルが繋ぎ、エースのクバンダルで突き放す。
一時はオーストリアに詰め寄られはしたものの、ノルウェーは8本のジャンプで一度もトップを奪われることなく完勝した。
勝利が決まるとクバンダルは何度も雄たけびをあげた。これまであまり見せたことのない姿。
オプセットとビョルセットを怪我で欠く中、4番手を任せられたクバンダル。開催国の威信を背負いプレッシャーも大きかったでのあろう。そこから最高の形で解放されたことの表れか。
銀のオーストリアは、エダー、ミュールバッハ―、ザイフリーズベルガーは申し分のない働きをした。
ただ、4人目のピンケルニッヒは決して悪くはないのだが、クバンダル、フライターク、プレヴツを相手にしなければならないのが辛かった。
銅のドイツは、1本目終了時点では2位だったが、2本目の1人目ザイファルトが追い風につかまり失速。
シュミット、ライシュ、フライタークが挽回を試みたが失った差を取り戻すには至らなかった。
前回大会では、団体戦の前日の公式練習中に高梨沙羅が転倒。高梨は、団体戦を含めてその後のすべての試合を欠場することとなった。
よって高梨にとっては4年越しの世界選手権団体戦ということになる。
1本目は8位で始まる厳しい展開だったが、勢藤優花が5位に上げ、伊藤有希が4位に上げた。
群雄割拠の4人目の高梨沙羅は95.5mとまずまずのパフォーマンスを見せたが5位で折り返すことに。
ただ、この時点で3位のオーストリアとは49.3ptの差がつきメダルは厳しくなった。
日本の現実的な目標は、個人NH金メダリストのプレヴツを擁するスロベニアとの4位争い。
巻き返しを期して臨んだ2本目。しかし、追い風にも手を焼き思うような飛距離を出せない。
4位スロベニアとの差も開き5位のまま試合を終えることとなった。
伊藤有希は「選ばれたのは4人だったが、一戸選手やスタッフも一緒に飛んでいる気持ちで飛ばせてもらったので心強かった」と語った。
試合に出られなかった一戸くる実やチームスタッフに対してだけでなく、うまくいかなかった丸山希や「足を引っ張ってしまった」と語る高梨沙羅をも慮ったコメントなのだろう。
伊藤有希は2年前にも同じ趣旨のことを言っている。
なので私も同じことを言おう。
これぞチーム戦の醍醐味。特に五輪や世界選手権においては、こうした「結束力」を感じられる場面が観る側にとっても欠かせない。
この醍醐味を2人制チームでも味わうことができるだろうか。少し心許ない。
だから団体戦はやはり4人制であってほしいと願う。特に五輪や世界選手権においては。
女子団体 歴代メダル獲得国
金 | 銀 | 銅 | 日本の成績 | |
---|---|---|---|---|
2019 | GER | AUT | NOR | 6位(伊藤、岩渕、丸山、高梨) |
2021 | AUT | SLO | NOR | 4位(伊藤、勢藤、丸山、高梨) |
2023 | GER | AUT | NOR | 5位(丸山、勢藤、宮嶋、伊藤) |
NEW | NOR | AUT | GER | 5位(丸山、勢藤、伊藤、高梨) |