2021 FISノルディックスキー世界選手権オーベルストドルフ女子団体NH

オーストリア 大接戦を制して金 日本は4位

2021年2月26日(金)オーベルストドルフ(GER)HS106/K95

Women Normal Hill Team

オーストリア 959.3pt
イラシュコ-シュトルツ、ソルシャーグ、ヘルツル、クラマー
スロベニア 947.9pt
クリジュナル、ロゲリ、ボガタイ、クリネツ
ノルウェー 942.1pt
オプセット、ストローム、ビョルセット、ルンビ
 
4 日本 877.5pt
伊藤有希、勢藤優花、丸山希、高梨沙羅
5 ドイツ 873.1pt
6 RSF(ロシアスキー連盟) 787.4pt
7 ポーランド 631.2pt
8 チェコ 621.5pt

オフィシャルリザルト


前回大会から採用されることとなった女子団体。
2回目の開催となったこの試合は、オーストリアとスロベニアによる痺れるような優勝争いが見られた。

1本目4人が飛び終えた時点ではオーストリアが1.4pt差のリード。
ノルウェーもトップから4.4pt差の3位につけており、この3チームがメダルの色をかけて2本目を戦う様相となった。
ただし、実際はオーストリアとスロベニアのマッチレース。

AUTvsSLO
452.7(1.4)1st451.3
582.0586.4(4.4)
699.1712.0(12.9)
819.7831.7(12.0)
959.3(1.4)957.9

2本目の1人目はイラシュコとクリズナーの闘い。
前日の個人NHではやや精彩を欠いたクリジュナルが持ち前の思い切りの良さで106.0mのHSジャンプを繰り出し、オーストリアを逆転。4.4ptの差をつける。

2人目は、経験豊富なロゲリが若いソルシャーグを退け、12.9ptまで差を広げる。
個人NHではエントリーが無かったロゲリは2本とも同組トップ。大きな仕事をやり遂げた。

3人目は、今季好調のボガタイと昨季の強さが見られないヘルツル。
120.6ptを加算したヘルツルに対してボガタイは119.7ptを積み上げリードを守った。飛距離にして6.0mの差。

最後は個人NH金メダリストのクリネツと不本意な4位に終わったクラマー。
本来の両者の力関係からみて、さすがに6.0m差がひっくり返ることはないものと思われたが…

クラマーがひっくり返した。
逆転をかけて臨んだこの場面で104.0mの大ジャンプ。
一方、1本目はK点にも届かず同組5位だったクリネツはどうも冴えない。
クラマーの大ジャンプにプレッシャーを与えられたか、大きく飛距離を伸ばすことができずに、to beatライン上の95.5mに着地した。

両チームの選手たちが固唾を飲んで見守る。
得点メーターは最後まで上がりきらず、その瞬間オーストリアチームは歓喜に包まれた。

クラマーは1本目でもスロベニアとの間にあった20ptもの差をひっくり返している。
冴えまくったクラマーと冴えなかったクリネツ。
両者の差がそのまま結果につながった感じだ。

4位の日本は、しかし、メダル争いには全く絡めなかった。3位ノルウェーとの差は64.6pt。
見どころはドイツとの4位争い。
一進一退の末に4.4pt差でその位置を守った。

女子団体 歴代メダル獲得国
  日本の成績
2019 GER AUT NOR 6位  伊藤、岩渕、丸山、高梨
NEW AUT SLO NOR 4位  伊藤、勢藤、丸山、高梨