開幕戦はクラフトが強さを見せつけV パシュケが初表彰台
Official Results
1 | シュテファン・クラフト(AUT) | 326.2pt |
2 | ピウス・パシュケ(GER) | 315.6pt |
3 | シュテファン・ライエ(GER) | 313.2pt |
6 | 小林 陵侑(TEAM ROY) | 309.7pt |
27 | 二階堂 蓮(日本ビールスキー部) | 240.2pt |
37 | 内藤 智文(山形県スポーツ協会) | 107.7pt |
47 | 小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) | 82.6pt |
中村 直幹(Flying Laboratory SC) | 予選54位 |
2023/24の男子スキージャンプワールドカップが開幕した。
今季は個人戦32試合、2人制チーム戦3試合、4人制チーム戦3試合の全38試合がラインナップされている。
開幕戦の舞台は、2016/17シーズン以来7季ぶりとなるルカ。
2017/18からの4シーズンはヴィスワが開幕戦の舞台を担っていた。でも、積雪が少なく人工雪で作られたバーンは荒れやすく転倒による怪我も多かった。
雪の多いニジニ・タギルでの2021/22開幕を経て、昨季はサッカーW杯の影響により11月初旬開催となったためにヴィスワでハイブリット方式が採られた。
その手法を用いるかとも思われたが、正攻法で雪の多いルカに落ち着いたというところだろうか。
開幕戦を制したのはシュテファン・クラフト。
非の打ち所がない完璧なパフォーマンスを2本揃えた。
昨季5勝を挙げWC史上8人目の通算30勝の大台に乗せた。総合でも2位に輝いた。
通算31勝目。今季も主役の一人となるだろう。
2位は驚きのパシュケ。
2020/21の序盤でシングルを連発して脚光を浴びたが5位が最高で表彰台には届かなかった。
その後も何度かシングルを獲ってはいたが、表彰台に立つということは正直イメージできないでいた。
それが遂に初表彰台。33歳6ヵ月での初表彰台は史上最年長なのだとか。
パシュケは2013/14から、コロナ禍を除けばほぼ毎年のように主にCOCなどで札幌に来てくれている選手。
そういう選手には自然と親近感がわくので、こうしてWCの舞台で活躍してくれるのはとてもうれしい。
3位のライエは2019/20リレハンメル3位以来となる6度目の表彰台。
ドイツは表彰台の二人の他に4位ヴェリンガー、7位ライムンドとトップ10に4人を送り込んだ。チームのワーストでさえ11位ガイガーと12位ハマン。
昨季はヴェリンガーの2勝にとどまり、タイトル争いからはやや蚊帳の外にあったドイツ。
ライバル国を警戒させるに十分なパフォーマンスで開幕を迎えられたことは間違いない。
ただ、ひょっとするとマテリアルの面で何らかの優位性を持っているのかもしれない。
一方でポーランドはその逆だろう。どうやらスーツの問題を抱えているらしい。
日本勢は小林陵侑が6位とまずまずのスタートを切ったものの、全体としては厳しい開幕ゲームだった。
特に予選落ちを喫してしまった中村直幹が心配だ。
夏の間はマテリアルをいろいろと試していたことで成績が出なかったようだが…
初の開幕メンバー入りを果たした内藤智文は、WC本戦出場6戦目で最高位の37位。
この夏のGPで9試合中7戦でポイントを獲得し、日本勢としては二階堂蓮に次ぐ2番手の成績だった。
その勢いのままと行きたかったところだが、さすがにWCの壁は分厚いか。
次戦に期待。