日本 初開催の団体戦を制する
2017年12月16日(土) ヒンターツァルテン(GER)HS108/K95
4th World Cup Competition
② 日本 956.0pt(480.3pt 1位 475.7pt 1位)
伊藤 有希(土屋ホームスキー部)(126.9pt 1位 126.1pt 1位)
岩渕 香里(北野建設)(118.5pt 2位 117.1pt 1位)
勢藤 優花(北海道ハイテクアスリートクラブ)(101.9pt 2位 104.5pt 2位)
高梨 沙羅(クラレ)(133.0pt 4位 128.0pt 3位)
② ロシア 863.7pt(435.4pt 3位 428.3pt 2位)
バラニコワ(113.2pt 2位 102.3pt 4位)
クストワ(94.8pt 6位 107.5pt 4位)
チホノワ(88.5pt 7位 91.1pt 6位)
アバクモワ(138.9pt 3位 127.4pt 4位)
③ フランス 846.4pt(432.0pt 4位 414.4pt 4位)
ルメール(101.5pt 5位 97.3pt 6位)
クレール(104.2pt 4位 110.3pt 3位)
デュー(94.9pt 5位 101.7pt 3位)
モラ(131.4pt 5位 105.1pt 7位)
4 ドイツ 836.5pt
5 スロベニア 829.0pt
6 オーストリア 800.6pt
7 ノルウェー 798.3pt
8 USA 717.1pt
史上初開催となる女子WCでの団体戦。最初の栄冠を手にしたのは日本だった。
一方、優勝候補の大本命と見られていたドイツは、1本目3組目でヴュルトが着地で転倒しそのまま救急車で運ばれるアクシデントに見舞われ、2本目は3人で戦うことを余儀なくされ表彰台すら逃すことに。
日本は伊藤有希をトップに持ってきたことが効いた。
特に岩渕にとっては、伊藤がしっかりとリードを築いてくれたことで精神的な余裕が生まれたのか100mオーバーを2本揃える大活躍。
2本目の104.5mは風に恵まれたとはいえ21番ゲートを使った選手たちの中での最長不倒。全体で見ても7番目の飛距離。
課題のテレマークこそいつも通りではあったものの、ひょっとしてこの2本のジャンプが今後の彼女を大きく躍進させるきっかけになるのかもと思わせる見事なパフォーマンスだった。
エース高梨は1本目でルンビ、アルトハウス、アバクモワの後塵を拝し、2本目でもアルトハウス、ルンビの後塵を拝した。
でも、これは団体戦。伊藤、岩渕、勢藤が一丸となって埋め合わせた。これぞ団体戦の醍醐味。
勢藤は悔し涙を流していたけれど、同組で2本とも2位。しっかりと勝利に貢献した。
ドイツは2本目を3人で戦いながらも表彰台まであと9.9ptの4位。日本との差は119.5ptなので ヴュルトが2本目を飛んでいたら果たして結果はどうだったか。
アルトハウス、フォークトはもちろんのこと岩渕と接戦を演じたザイファルトの活躍が光る
ところで―
2本目3組目が飛んだ後にフランスの2組目で既に飛び終えているはずのクレールが再び飛んだ。NHKの実況はこの状況を全く把握できずに混乱していたが・・・
クレールが2組目で飛んだ時に、スタートしているにもかかわらずブロアー隊の一人がブロアーをかけ続けていたのが画面に映っている。それに対しフランスのコーチがアプローチの邪魔になったと不満を表している姿もカメラは捉えている。その後コーチが運営にクレームをつけているらしい姿も映し出されている。
一連の映像を見ればその為にクレールが飛び直しとなったのであろうことは容易に想像がつく。
しかし、実況は状況を全く把握できずに混乱しており、試合が終わってからようやく飛び直しだったことを伝えるありさま。
実は飛び直し前のクレールは86.0mで89.4pt。飛び直し後は96.0mで110.3pt。
20.9ptも増えているが、この飛び直しがなければフランスはドイツ、スロベニアより下の5位だったことになり、ドイツが3位表彰台だったことになる。
表彰台争いにおいて非常に重要な分岐点となったクレールの飛び直し。
実況はしっかり伝えてほしかった。