スキージャンプFISグランプリ2024男子個人第1戦クーシュベル

夏の初戦はクラフトがV フベール、インサムが初表彰台 日本勢はトップ10に3人

1st Grand Prix Competition
  • 2024年8月13日(火)
  • クーシュベル(FRA)
  • HS132/K125

Official Results

1  シュテファン・クラフト(AUT) 288.1pt
2  ヴァランタン・フベール(FRA) 262.5pt
3  アレックス・インサム(ITA) 254.2pt
 
7  佐藤 慧一(雪印メグミルクスキー部) 249.5pt
8  中村 直幹(Flying Laboratory SC) 249.2pt
10  小林 潤志郎(Wynn.) 245.0pt
12  小林 朔太郎(雪印メグミルクスキー部) 238.7pt
24  竹内 択(team taku) 220.6pt

予選リザルト 本戦リザルト


8月8日の夜に、ヴィスワを強い嵐が襲い、ジャンプ台の一部(ブレーキングトラックのカウンタースロープ)が損傷。
修復には少なくとも2種間ほど掛かるとのことで、8月17日と18日に予定されていたグランプリの男女計4試合がキャンセルとなった。

代替試合は9月14日と15日を候補として調整されているらしいのだが、この場合、チームJAPANの第1次遠征はどうなるのだろうか。
この第1次遠征はクーシュベルとヴィスワに派遣されることとなっていた。ヴィスワが一旦キャンセルとなり、その延期先が9月中旬では、1ヵ月も空いてしまうことになる。

  • クーシュベル後にそのままヨーロッパにとどまる?
  • 一旦帰国して9月に同じメンバーを再派遣?
  • 9月21日から始まる第2ピリオドのメンバーを派遣?
  • ヴィスワ代替試合はスキップ?

❶と❷は、余計にコストが掛かってしまうが捻出は可能か?。
❸は、せっかく第1次遠征の権利を掴み獲った選手たちが可哀そう。
❹は、特に男子においてクォーター枠の確保の面で厳しくなる。

何とも悩ましい事態となってしまったが、❹の問題はヴィスワ云々に限らず、この夏のニッポン男子チームにとっての大命題。

アロケーションリストに名前のある5名のうち、この夏でまず4番手にいた内藤智文が消えてしまう。5番手にいる竹内択も保有するポイントのほぼ全てが夏で消えるし、ワールドランキングリストの6番手の佐藤慧一の保有ポイントもほぼ全て消えてしまう。
よって、竹内、佐藤はもちろん中村直幹、小林朔太郎らがポイントを獲得していかないと、日本のエントリー枠が減ってしまう状況。

が、それはいらぬ心配だったか。
中村直幹は1本目2位で表彰台を期待させ、小林潤志郎も5位で折り返した。
2本目は伸ばせなかったものの、佐藤慧一も含めて3人がトップ10に。
GP初出場の小林朔太郎も12位と大健闘し、竹内択の24位も含めて全員がポイント獲得。

ヴィスワ派遣がどうなるかわからない中、チームJAPANの為に、そして彼ら自身の生き残りのために、初戦から素晴らしい結果を出した。

勝ったクラフトは、2015アルマトイ2021クーシュベルに続くGP通算3勝目。
そもそも夏はあまりエントリーしてこないが、この夏のオーストリアは初戦からベストメンバーを送り込んできた。4位フェットナー、6位ヘール。

2位のフランスの21歳フベールは、WC個人戦出場23試合で最高位23位、GPはこれまで7試合に出場し最高位21位。それがいきなり表彰台を射止めた。
3位のインサムは、WCで最高位9位、GP最高位6位のそれなりに実績のある選手だが、WC・GPを通じて表彰台はこれが初めて。

2022は二階堂蓮が、昨年はゾグラフスキーとデシュバンデンが覚醒したが、夏はこういうものを見られるのが楽しい。

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