ヨハンソンが144mで大逆転V 国枠増を争う佐藤幸椰は4位で目標完遂に迫る
第64回STVカップ
1 | ロベルト・ヨハンソン(NOR) | 264.6pt |
2 | マルクス・ミュラー(AUT) | 264.2pt |
3 | ロビン・ペデルセン(NOR) | 255.2pt |
コンチネンタルカップ 第12戦
1 | ロベルト・ヨハンソン(NOR) | 264.6pt |
2 | マルクス・ミュラー(AUT) | 264.2pt |
3 | ロビン・ペデルセン(NOR) | 255.2pt |
4 | 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) | 254.9pt |
12 | 内藤 智文(山形県スポーツ協会) | 233.1pt |
19 | 葛西 紀明(土屋ホームスキー部) | 213.3pt |
20 | 竹花 大松(土屋ホームスキー部) | 209.4pt |
21 | 竹内 択(team taku) | 208.3pt |
23 | 中村 優斗(COOTS SC) | 198.4pt |
27 | 坂野 旭飛(雪印メグミルクスキー部) | 173.9pt |
28 | 渡部 陸太(東京美装グループスキー部) | 171.7pt |
33 | 山元 豪(ダイチ) | 76.3pt |
36 | 鈴木 翔(札幌手稲スキー協会) | 68.5pt |
昨日以上に強く不規則な風が吹いた大倉山。
国際試合ということもあって昨日から運営は極めて慎重。
安全性と公平性の観点から言えば至極当然の運営ではあるのだけれど、大倉山は一度止め始めるとキリがなくなる。結果として試合は遅々として進まない。
おまけに1本目が始まって早々にシステムの不具合で中断。
調整に10分ほど掛かるとアナウンスされたが、実際は50分ほどの時間を要した。
試技終了後に110m付近の風向風速計を何度も付け替えていたので、原因はこれだろうか。
なお、いつも設置されている風向風速計とは違うのでFISが持ち込んだものと思われる。
そんなこんなで長丁場となってしまった試合。
勝ったのはロベルト・ヨハンソン。今季COC初優勝。COC通算4勝目。
1本目こそ6位だったが、より向かい風が強まった2本目は最長不倒となる144.0mを飛び難なくテレマークも入れて見せた。圧巻のパフォーマンスを見せつけ0.4ptで勝利をもぎ獲った。
2位は、4位からの2本目に143.0mを飛んだマーカス・ミュラー。
昨日の勝者ロビン・ペデルセンはトップで折り返した2本目で141.5mを飛ぶもテレマークが入らず3位。
表彰台の3者は、いずれも140mを超えてきた。
少し危険かなと思えるような向かい風であっても、このレベルの選手たちは臆することなくガンガン飛んでくるので、観ていてとても気持ちが良い。
そして4位には佐藤幸椰。
昨日の試合の記事にも書いた通り、この3連戦は国枠増を懸けた戦いも繰り広げられている。
COCにおいてピリオドで総合3位以内に入った国にはWCにおける出場枠が一つ与えられるが、佐藤幸椰はそこに近いところにいる。
まずはノルウェーが当確だが、佐藤幸椰はオーストリアのマーカス・ミュラー、ポーランドのマチェイ・コットとの争いとなっている。
今日はミュラーには上に行かれたが、コットは14位に沈んだ。
もし佐藤幸椰が一枠増をもたらせば、日本は内藤智文、小林潤志郎に続き3ピリオド連続で枠を増やすことになる。
Top6 & Team Japan
※ ( )内の数字はSTVカップの順位
STVカップ 表彰式
コンチネンタルカップ 表彰式
昨日の試合の記事でもお伝えした通り、日本勢にとってCOC札幌大会はWC札幌大会の選考の場ともなっている。
国内開幕戦の名寄に始まる熾烈な選考をくぐり抜けた10名がCOC札幌大会にエントリーしているが、第3戦に出場できるのは第2戦終了時点の上位4名のみ。
第2戦を終わった時点での日本勢のCOCスタンディングは次のとおり。
- 内藤智文 274pt
- 佐藤幸椰 214pt
- 葛西紀明 115pt
- 小林朔太郎* 85pt
- 小林潤志郎* 79pt
- 竹内択 53pt
- 中村優斗 20pt
- 坂野旭飛 14pt
- 竹花大松 11pt
- 渡部陸太 3pt
- 山元豪 2pt
- 小林朔太郎と小林潤志郎はWC遠征中のためCOC札幌にはエントリーしていない。
- 小林朔太郎と小林潤志郎はWC遠征中のためCOC札幌にはエントリーしていない。
よって、第3戦には内藤智文、佐藤幸椰、葛西紀明、竹内択が出場することになる。
COC第3戦は、STVカップ/COC第2戦の表彰式終了後14時に開始予定。
ピックアップ ギャラリー
今回のCOC札幌大会には、ヨハンソン、アイゼンビヒラー、コット、ライエ、イエラルといったWCの優勝経験者も参戦している。
彼らは、調子さえ良ければいつでもWCで飛ぶ力を持った選手ではあるが、そこはさすがに強豪国。
力を持った選手であっても代表争いは熾烈。なのでこの場にいる。
ただ、それだけではなく、強豪国は国枠増を狙って力のある選手たちを意図してCOCに送りこむこともある。また、選手によっては調整という意味でここに参戦している者もいるだろう。
一方で、まだWCに出場したことのない選手たちが虎視眈々とチャンスをうかがう場でもある。
名の知れた選手であろうと、まだ知られていない選手であろうと、遠い遠いSapporoまで遥々やってきてくれた海外選手たちに敬意を表し、下手な写真ではあるが例によって何人かをピックアップしてみた。
STVカップにのみエントリーした日本勢は14名。
COCにはエントリーされていないが、海外勢と直接戦えるまたとない機会。
その最上位は昨日のHTBカップに続き工藤漱太。昨日が23位、今日が24位。大きな自信となったことだろう。
そして、二人の高校生が2本目に進んだ。
余市紅志高校1年の三上託摩が35位。下川商業高校1年の岡部凛大郎が37位。
これもまた大きな自信となったことだろう。
長丁場となったこの試合。表彰式が終わったのは14時近く。
第3戦の開始予定は14時だったが15分延期された。昼食をとるのもとままならず、すぐに次の試合が始まる。
昨年はサクサクと進んだので、たっぷりと2時間のインターバル。それはそれで持て余したけど。