第52回HTBカップ国際スキージャンプ競技大会 FISコンチネンタルカップ2025

ペデルセンを筆頭にノルウェーが表彰台独占 国枠増を争う佐藤幸椰は5位

全日本スキー連盟A級公認/COC
  • 2025年1月25日(土)
  • 札幌市 大倉山ジャンプ競技場
  • HS137/K123

第52回HTBカップ

1  ロビン・ペデルセン(NOR) 261.1pt
2  ロベルト・ヨハンソン(NOR) 259.9pt
3  フレドリック・ヴィルムスタッド(NOR) 255.2pt

リザルト

コンチネンタルカップ 第11戦

1  ロビン・ペデルセン(NOR) 261.1pt
2  ロベルト・ヨハンソン(NOR) 259.9pt
3  フレドリック・ヴィルムスタッド(NOR) 255.2pt
 
5  佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) 246.2pt
13  葛西 紀明(土屋ホームスキー部) 220.2pt
15  内藤 智文(山形県スポーツ協会) 210.0pt
19  中村 優斗(COOTS SC) 198.7pt
21  坂野 旭飛(雪印メグミルクスキー部) 196.8pt
24  竹内 択(team taku) 193.0pt
29  山元 豪(ダイチ) 159.5pt
33  竹花 大松(土屋ホームスキー部) 62.5pt
34  渡部 陸太(東京美装グループスキー部) 62.2pt
 鈴木 翔(札幌手稲スキー協会) スーツ失格

リザルト


HTBカップと翌日に行われるSTVカップは、ワールドカップ(WC)の一つ下のカテゴリーであるコンチネンタルカップ(COC)を兼ねている。
よって、しばしばWCで優勝経験があるような豪華なメンバーが揃う。

  • R.ヨハンソン(NOR) WC3勝
  • M.アイゼンビヒラー(GER) WC3勝
  • M.コット(POL) WC2勝
  • S.ライエ(GER) WC1勝 
  • Z.イエラル(SLO) WC1勝

これを迎え撃つ日本勢は25名。
その中にはWC17勝の葛西紀明と2勝の佐藤幸椰もいる。
25名全員がHTBカップとSTVカップにエントリー。COCには国内開幕戦の名寄に始まる熾烈な選考をくぐり抜けた10名が挑む。

COC札幌大会は、二日間で計3試合が開催される。
HTBカップを兼ねる第1戦とSTVカップを兼ねる第2戦は、前述の10名全員がエントリーし、第2戦終了時点のCOCスタンディング上位4名のみが第3戦に出場できる。
そして、そこでの結果が2月中旬に開催されるWC札幌大会の選考に繋がる。

ここまでは概ね昨年と同じなのだが、昨年と大きく違うのは、今季は積極的にCOCの海外派遣を行ったことで既に6名の選手が多くのポイントを獲得しているという点。

  1. 内藤智文 236pt
  2. 佐藤幸椰 119pt
  3. 小林朔太郎* 85pt
  4. 葛西紀明 83pt
  5. 小林潤志郎* 79pt
  6. 竹内択 36pt
    • 小林朔太郎と小林潤志郎はWC遠征中のためCOC札幌にはエントリーしていない。

よって、ここに名前がない選手たちは、まずは今日と明日の最初の2試合でこの選手たちを追い越さなければ第3戦に出場できない。
そして、第3戦に出場できなければWC札幌大会の選考においてはかなり厳しい状況に追い込まれることとなろう。
つまり、内藤智文、佐藤幸椰、葛西紀明、竹内択以外の選手たちは相当困難なミッションに挑むこととなる。

Top6 & Team Japan

※ ( )内の数字はHTBカップの順位

1(1)ロビン・ペデルセン(NOR)
2(2)ロベルト・ヨハンソン(NOR)
3(3)フレドリック・ヴィルムスタッド(NOR)
4(4)マルクス・ミュラー(AUT)
5(5)佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部)
6(6)マチェイ・コット(POL)
13(13)葛西 紀明(土屋ホームスキー部)
15(15)内藤 智文(山形県スポーツ協会)
19(19)中村 優斗(COOTS SC)
21(21)坂野 旭飛(雪印メグミルクスキー部)
24(25)竹内 択(team taku)
29(32)山元 豪(ダイチ)
33(35)竹花 大松(土屋ホームスキー部)
34(39)渡部 陸太(東京美装グループスキー部)
失格 鈴木 翔(札幌手稲スキー協会)

優勝は3連勝となるロビン・ペデルセン。
今季COCで4勝目。2位に161ptの差をつけて総合トップ。
昨年のCOC札幌第2戦/STVカップでも優勝している。

2位はロベルト・ヨハンソン、3位はフレドリック・ヴィルムスタッド。
昨年のCOC札幌第1戦/HTBカップでのオーストリアと同じく、ノルウェーが表彰台を独占した。

実は、この3連戦は国枠増を懸けた戦いも繰り広げられている。
COCにおいてピリオドで総合3位以内に入った国にはWCにおける出場枠が一つ与えられる。
今季の日本は、過去2ピリオド連続で総合3位以内となり、WCの出場枠を5枠から6枠に増やすことに成功している。

今ピリオドは札幌大会までの7試合で形成されており、総合1位と2位をノルウェーとオーストリアが競い合っているが、3ヵ国目として日本の佐藤幸椰と内藤智文が争いの渦中にいる。

中でも佐藤幸椰は、その可能性が高い。
この日5位となったことで更に可能性は高くなったが、国枠を巡る直接的なライバルであるポーランドのマチェイ・コットもしっかりと6位に続いている。
果たして佐藤幸椰は、3ピリオド連続の国枠増を日本にもたらすことができるか。

HTBカップ 表彰式

コンチネンタルカップ 表彰式

COC札幌第1戦を終わった時点での日本勢のCOCスタンディングは次のとおり。

  1. 内藤智文 252pt
  2. 佐藤幸椰 164pt
  3. 葛西紀明 103pt
  4. 小林朔太郎* 85pt
  5. 小林潤志郎* 79pt
  6. 竹内択 43pt
  7. 中村優斗 12pt
  8. 坂野旭飛 10pt
  9. 山元豪 2pt

COC個人総合

新たに中村優斗、坂野旭飛、山元豪がポイントを獲得。

前述の通り、既にポイントを持っている選手たちに追いつき追い越すのは至難の業ではある。
ただ、決してあきらめることなく”次点” に位置しておくということもとても大事。
WC札幌大会では過去2大会で、病気や怪我により欠場者が出たために次点の選手が急遽繰り上げエントリーするという事態が発生している。

人事を尽くして天命を待つ ー

ピックアップ ギャラリー

COCで2本目に進めるの30名。
しかし、HTBカップとしては40名が進める。

なので、例えばジガ・イエラルのようにCOCとしては31位で2本目に進めなかったけど、HTBとしては33位で二本目に進み、その2本目で15位の成績だったためにHTBでは27位となるというような頭が混乱するような事態が起こり得る。

そんなジガ・イエラルをはじめとして、遠い遠いSapporoまで遥々やってきてくれた海外選手たちに敬意を表し、下手な写真ではあるが例によって何人かをピックアップしてみた。

7(7)ニクラス・バッハリンガー(AUT)
8(8)カツペル・ユロシェク(POL)
10(10)シュテファン・ライエ(GER)
11(11)クレメンス・アイグナー(AUT)
12(12)ヨナス・シュスター(AUT)
16(16)ルカ・ロート(GER)
17(17)ザク・モゲル(SLO)
23(24)マルクス・アイゼンビヒラー(GER)
31(27)ジガ・イエラル(SLO)

HTBカップにのみエントリーした日本勢は15名。
COCにはエントリーされていないが、海外勢と直接戦えるまたとない機会。当然彼らの意気も上がる。
その最上位は工藤漱太の23位。藤田慎之介が29位で続いた。

HTB-23 工藤 漱太(雪印メグミルクスキー部)
HTB-29 藤田 慎之介(Farm Fujita)

9時から公式練習。10時から試技。そして11時から本戦。
最大4本を飛ぶことになるので選手にとってもハード、観ている方もハード。
風向風速が定まらず、公式練習と試技では目まぐるしくゲートを変えて対応したが、本戦となるとそうもいかない。結果として風待ちの時間も長くなる。

明日は今日より風が強くなるらしい。
そして明日はダブルヘッダー。
長くなりそうな予感。

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