スキージャンプFISワールドカップ2023/24男子個人第27戦トロンハイム

小林陵侑が今季2勝目 ペテル・プレヴツは4度目の2位でWC総合5位に浮上

2023/24スキージャンプワールドカップ
33th World Cup Competition
  • 2024年3月12日(火)
  • トロンハイム(NOR)
  • HS105/K94

Official Results

1  小林 陵侑(TEAM ROY) 280.9pt
2  ペテル・プレヴツ(SLO) 280.0pt
3  ヤン・ヘール(AUT) 279.0pt
 
16  二階堂 蓮(日本ビールスキー部) 261.9pt
30  小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) 242.8pt
41  佐藤 慧一(雪印メグミルクスキー部) 116.6pt
49  葛西 紀明(土屋ホームスキー部) 108.5pt

本戦リザルト


小林陵侑が今季2勝目を挙げた。

2025年世界選手権に向けて改装されたトロンハイムでの初の国際大会。
今季のRAW AIRのレギュレーションにより、オスロ大会までのRAW AIR総合上位50人が出場する。
よって予選はなく、選手たちは公式練習を2本飛んだだけで本戦を迎えた。

その1本目で小林陵侑は最長不倒となる106.0m。
これが、この台の新プロフィールでの最初のヒルレコードとなる。初物の台にしっかりと対応して見せた。

2本目は0.3pt差の2位につけていたペテル・プレヴツとのオンライン上の争いになり、得点が出るまで本人もヘッドコーチも苦笑いだったが0.9pt差で逃げ切った。
4人が19点台を付けた飛型点がものを言っただろうか。

今季は、第13戦ヴィスワで勝利を挙げてはいるものの、2位は10回を数える。
ようやく勝てたことに本人は「2位と1位はやっぱり違う。うれしい」

引退を発表してから楽しそうに好成績を連発しているペテル・プレヴツ。
陵侑にも勝って欲しかったけど、ペテルの勝利も見たかった。
今季4度目の2位。WC総合でハイベックを抜き5位に浮上。

個人的にうれしいのはコウデルカ。第16戦ヴィリンゲンと並ぶ今季2度目のシングル9位。
5位で折り返した2本目は98.0mにとどまり一瞬表情が曇ったが、得点が出てトップ10内を守れたことを知り笑顔に。

先日も書いたが、今季のチェコ男子チームはコウデルカただ一人しかいない状態。
チェコチームの灯を絶やさないためにもますます応援せずにいられない。

80本中でK点に届かなかったのは8本だけという珍しい試合。
それでいて陵侑の1本を除けば他は103m台までに収まっている。
結果としてNHらしい接戦となった。

追い風だったからできた芸当かもしれないけれど、WFがしっかりと仕事をしている感じがして、いまのところ新装トロンハイムは好印象。
まぁ、オスロがひどかったのでそう見えるだけなのかもしれないけれど。

RAW AIR 総合順位(暫定)

1  シュテファン・クラフト(AUT) 1050.2
2  ヨハン-アンドレ・フォルファン(NOR) -20.1
3  ヤン・ヘール(AUT) -23.0
4  ペテル・プレヴツ(SLO) -34.9
5  マリウス・リンビーク(NOR) -48.3

RAWAIR総合

RAW AIR総合は6位までの順位はオスロ終了時点から変動なし。
7位につけていた二階堂蓮が一つ落として8位に。
小林陵侑は23位から17位に上がったが、オスロ初戦で2本目に進めていないので上位進出は望めない。

ワールドカップ 総合順位(暫定)

1  シュテファン・クラフト(AUT) 1783
2  小林 陵侑(JPN) -221
3  アンドレアス・ヴェリンガー(GER) -396
4  ヤン・ヘール(AUT) -723
5  ペテル・プレヴツ(SLO) -979

WC個人総合順位

優勝して100ptを積んだ陵侑に対して5位のクラフトは45pt。
両者の差は55pt詰まった。
クラフトは、この日の1本目は8位だったが2本目はトップスコアで結果5位と被害拡大を食い止めた。
こういうのが後々効いてくる。

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